※文中選手名敬称略

初日特選「ティアラカップ」は山原さくらが前受けからそのまま逃げて圧巻の押し切り、今の能力をフルに発揮できればもうこのぐらいは当然と言っても過言ではないがこうも期待通りに走ってくれるとは実に痛快だ。もちろんこれは戦前に指摘したとおり負けてもOKのレースだからこそという一面があったことは否定しない。本当の勝負は二日目からなので気を引き締めてほしいがナショナル勢は不在の組み合わせだったとはいえあのメンバーであの勝ちっぷりは決定的だし優勝候補の一角として大きく浮上したのは間違いない。

柳原が②着、打鐘のところで内を掬って3番手まで上がった判断がよかったしあとはじっと脚をためて最後はあわや交わしたかという脚勢で捲り追い込んできた。自力だけでなくこういうレースもできるのが長所でこういうメンバーではほとんど追い込みで勝負と考えていいだろう。それだけに位置取りが重要となるが初日はやはり①番車を得たのが全てだ。何回も書いているとおり33のガールズなかでもここ松戸では内枠のアドバンテージがかなり大きい。強い山原が前を取ってそのまま逃げたことでそれがより顕著なレースになった。

久米は山原が前に入ってくれてそのまま逃げてくれたのだからこれはもちろん絶好の展開、しかし二角から捲りにいったのが明らかな勇み足だ。いったんは前に出たようにも見えたが山原に盛り返されて完敗、最後は柳原にも交わされてしまった。力でねじ伏せようではなく落ち着いて差しに構えていればまた結果も違ったかもしれない。

あとは全く出番なし、児玉はやはり当所はよくないし山原とは脚質が真逆なのでああいう流れでは脚がうまくたまらない。早めに仕掛けてよさが出るタイプでもないしこのレースに関してはただ回ってきただけになってしまった。

予選で目立ったのはやはりナショナル勢、怪しいと思っていた梅川も外並走から吉川を力でねじ伏せてしまったし太田りゆ・佐藤水菜はもう力の違いが明らかだ。あとは並走を踏み勝って水菜の番手を奪取したグッチが目立ったぐらいで初日はほぼ順当に収まったと言っていいだろう。

前座戦に目を向けるとこちらはとにかく新人勢の活躍が目立った。既成勢力が手薄なのである程度は予想できたことだがこれまでほとんどレースになっていない面々まで車券に絡んできたのはちょっと驚きだ。

車券は初日は12打数4安打、率はともかくティアラカップが大的中なら久々のブログとしては上々と言っていいだろう。しかし私も山原同様ここからが勝負、これでお腹一杯になるわけにはいかない（笑）。

松戸1R予選2A
逃げたい選手が不在でちょっと難しいがやはり初日車券に絡んだ内枠3車の争いか。なかでも勢い一番②山口優依の連勝に期待、初日は初手であっさり3番手が取れたのでかなり楽なレースになった。ここも後方にはなりそうもないし持つところからスパートだ。相手は実績で①比嘉、初日は逃がされてしまったがそれでもこのクラスでは明らかに一枚上の実力を示した。③鈴木樹里はやはりこの両者より前で運べるイメージはない。あとは低調だが④高木香帆少し。

三連単
②→①＝③④

松戸2R予選2A
⑥熊谷芽緯はいったん3番手に入ってしまったのはスピードを殺してしまいその後の捲りもモコモコで苦戦したが何とか比嘉を捲り切った。当面の相手となりそうな④刈込よりは素質そのものが上位でここも力の違いを見せて連勝だ。マーク戦の②奈良岡⑤本多を相手に刈込は押さえまで。

三連単
⑥→②⑤→②④⑤

松戸3R予選2B
これはなかなか難解、初日の⑤成田は見事だったがどこまで信頼していいものか。ここは成田・②亀川どちらが主導権でも対応できそうな③戸田瑞姫を抜擢する。初日は竹野の番手を取り切っており動きは申し分ない。相手は成田と亀川、あとはやはり①浦部名人の定位置確保へ。

三連単
③→②⑤→①②⑤

松戸4R予選2B
④竹野の初日は大楽勝、新人勢のなかでも圧倒的な機動力があり連勝が有力か。⑤内野の初日にはガッカリ、あの程度の組み合わせで勝ち切れないどころか着もないとは展開・内容云々ではなく厳しい。実際に何回も優勝しているのだからこのあたりで通用しないはずはないが現状では大きくは狙えず評価を下げざるを得ない。初日も竹野と対戦して③着の②中村美那も決勝進出へ総力戦だ。初日大健闘①宮西が押さえ。

三連単
④→②⑤→①②⑤

松戸5R予選2C
②松井もライバル竹野に負けじと初日は自力で圧勝、こちらは徹底先行というよりは自在よりだがこの相手なら再度力でねじ伏せてしまうだろう。連勝に期待する。相手はどれもアテにならないが勝負駆けという意味で⑦田口がどう立ち回るか注目したい。初日は何とも中途半端なレースで全然勝負できていなかった。大外枠は厳しいがあえて狙ってみる。あとは最近のレースでは買いたくなかったが初日②着の③安東と好枠①渡邉へ。

三連単
②→⑦＝①③

松戸6R予選2C
⑦貴子はさすがにここでは力が違って初日は久々の圧勝、もちろんここも大本命になる。相手は勝負駆けになる⑤佐藤友香、初日は失敗だが近況を評価したい。あとは①川路も好枠に転じて台頭がある。押さえに④東、初日は⑦着だが勝負はしていたのでただ回ってきたよりはいい。

三連単
⑦→①⑤→①④⑤

松戸7Rクラシック選抜
⑦飯田は前回山原らを負かしたのが嘘みたいに初日は終始サイクリング、これでは評価は下げざるを得ない。難解な組み合わせだが初日の動きから狙ってみたいのは③杉浦、相手が悪すぎたが捲っていった脚勢はよく見せ場は作った。ここなら捲りが炸裂してもおかしくない。⑤村田と飯田が相手、あとは前々に展開②藤原春陽押さえ。

三連単
③→⑤⑦→②⑤⑦

松戸8Rクラシック選抜
②野本は上位進出もあると密かに期待していただけに残念、明らかに強い相手に対して②着権利なのにまともに勝負してしまうのは組み立てが甘すぎる。ここはきっちり勝って次回以降に繋げたい。相手は一応③優香の底力に期待するがただの瞬発力がない選手になってしまったようにも見える。①山口伊吹の初日は逃げているようでは論外、④太田瑛美はそもそも売れすぎだったがここなら勝負になる。

三連単
②→③＝①④

松戸9Rクラシック選抜
⑦吉岡の初日はあまりにも下手すぎ、分かっていて買っているので仕方ないがもう少し考えて走ってほしい。脚の問題ではないのでもう一回狙ってみたい。相手はやはり①荒牧が一番計算しやすい。あとはこちらも落差が激しいが⑤青木美保と最年長でここにいるのは立派③高橋梨香へ。

三連単
⑦→①＝③⑤

松戸10Rクラシック準決勝
①山原で断然、後のレースに関係なく③着で勝ち上がりになったのも大きく初日のレース内容に加えてここで①番車となればまず軸としては堅い。④太田りゆにしても②尾方にしても脚はあってもレースは下手だし最悪両方に捲られても③着と考えられれば気楽に運べるだろう。相手はまず③那須と⑤グッチが妙味、特に後者はどんな形からでも番手が取れる。りゆは圧倒的な瞬発力で逆転もあるが惨敗もある。

三連単
①→③④⑤
④→①→③⑤

松戸11Rクラシック準決勝
これは④水菜で大丈夫だろう。あまりナメすぎて届かずというのだけは気をつけてほしいが力が違いすぎる。連下は激戦だがやはり腹を括ってジカマークにいけるのは⑥莉子か。年々周りのレベルは上がっていくがここまではよく対応してきており経験値の差で決勝進出に期待したい。あとは①柳原⑤吉川だが両者ともになまじ自力があるだけにまともに勝負してしまうと危なくなる。

三連単
④→⑥＝①⑤

松戸12Rクラシック準決勝
③児玉はわりと状態面は素直に口にするほうなのでデキは問題ないと信じたいがやはり当所は明らかに不得手な部類であり少し割り引いて考えたい。これを負かすならと考えたらやはりナショナル勢④梅川か。初日は大外枠でもありちょっと怪しいと見ていたが外並走も構わず力でねじ伏せて快勝、アジア大会には出場せずこちらで調整していたとあって状態は問題ないようだ。元々グランプリで本命をつけたことがあるぐらい期待している選手だしここで一発魅せてほしい。初日に山原がやったように児玉の瞬発力を封じる組み立てができるかどうかがカギとなる。相手はやはり児玉と絶好枠①久米もはずせない。②坂口も好枠に転じて互角だ。

三連単
④→①②③