※文中選手名敬称略

昨年10周年を迎えたガールズケイリン、開始当初は何年もつかなどと言われていたのが嘘のように今や完全に定着しつつある。そして今年から3つのG1競走が新設され、6月の「パールカップ」は児玉碧衣が制して早々と年末のグランプリへの出走を確定させた。

そしていよいよ第2弾の「オールガールズクラシック」が始まろうとしている。「パールカップ」と11月の「女子王座戦」が男子のG1戦に内包されているのに対して「オールガールズクラシック」は文字通りガールズ選手だけのG1開催であり、ガールズケイリンを開始から見てきた者としてはついにここまで来たかと感慨深い。

最近はもっぱらつぶやきのみになっているが記念すべき第1回のこの大会は久々に期間限定復活で能書を垂れてみよう。

それにしてもここに84人集めるせいで前後のガールズ開催は日程がスカスカだ。つまりまだまだ選手数は足りない状態なのである。早くクラス分けをしてほしいという意見をよく見聞きするが現状では時期尚早であろう。もちろん将来的にはアリだと思うが今それをやってしまったら同じ組み合わせばかりになってすぐに飽きられてしまう。

それではさっさと予想に入ろう。33特に松戸では初手の位置取りが超重要、それだけに枠順もいつも以上に大きなウエイトを占める。基本的にはいずれも同格戦となるだけに激戦必至、車券も難解を極めるだろうがなんとかしたい（笑）。

松戸1R予選1A
展開としては読みやすいレース、前受けから突っ張り先行しかない①刈込に他派がどう対応するかだ。こういう場合はより内枠有利に拍車がかかる。一般戦クラスの組み合わせなので枠なりに出てそのままというのも十分に考えられるが②橋本が近況あまりにも低調でやるべき事がきっちりできるか疑わしい。狙ってみたいのは二代目（笑）⑤山口優依、まだまだ失敗も多いがとにかく前々に動き回っており新人のなかではかなり目立つ。特に前々回伊東二日目のレースは見事、前回最終日には初勝利を挙げておりこの相手なら十分勝負になると見た。やることはひとつ、刈込後位に追い上げて差し切りだ。あとは④鈴木樹里はここなら決め手上位も位置取りが淡白で後方から③④着が多いだけに当所では強調できない。

三連単
⑤→①＝②④

松戸2R予選1A
ここも新人狙い、②熊谷芽緯はかなり強い相手とまともに勝負してしまうことが多いので予選では大きな着を叩くがあくまでもトップクラスとの比較で厳しいというだけの話で相手が軽くなれば十分戦える。現実に一般戦回りではあっさり連勝しておりこのあたりのメンバーなら主導権さえ取ってしまえば楽々押し切りだ。相手は⑦比嘉、当所の大外枠はかなり厳しいがスタートは上手い。熊谷に前受けされて自身が後方だと怪しいが他が弱いので捌けるだろう。あとは③本多と⑥奈良岡のマーク戦。

三連単
②→⑦＝③⑥

松戸3R予選1B
③内野は競技では大活躍、特に世界選手権の銅メダル（ポイントレース）はもっと評価されていい。ただガールズケイリンにおいては今のところはまだまだ物足りないと言わざるを得ない。とにかく質が全く異なるので練習・調整も大変だろうがうまく噛み合えばトップ級でも戦えるようになるはずで「二刀流」で頑張ってほしい。ついでに言えばルックス面でもだいぶ好みだ（笑）。ここはメンバー的にもあっさり通過してもらわないと困る。相手はまず復調途上も⑦亀川、早めに前に出られるかがカギとなりそうだ。⑥成田は一時期低迷したが近況は盛り返しており侮れない。押さえは④三谷、前々回内野マークの②着もあり暴走が減ってから数字もまとまりつつある、

三連単
③→⑥⑦→④⑥⑦

松戸4R予選1B
⑥竹野は当所ルーキー戦で完全V、新人のなかでは圧倒的な機動力を誇り向日町の企画レースも制した。上位と比べるとまだまだ力不足だが年齢的にもこれから伸びる可能性は秘める。ここはかなり組み合わせに恵まれたので圧勝まである。相手はまず⑤戸田瑞姫、位置取りはなかなか厳しくたまに捲りも出してくるが竹野とまともに勝負では明らかに厳しいので番手狙いだろう。③中村美那は今年優勝もありこのクラスなら通用の機動力がある。やはり前々に攻めて竹野の番手に嵌るのが理想だ。押さえは③着名人（笑）⑦浦部、千葉に復帰したら成績も急に復調した。

三連単
⑥→③⑤→③⑤⑦

松戸5R予選1C
またまた新人⑦松井、完成度で飛び抜けている。そもそも上位はG1に出て前座開催はかなり低調な組み合わせになっているので新人にとっては大チャンスだ。なかなか優勝に手が届かないがここで結果を出したい。相手はまず絶好調②佐藤友香、急にポジショニングがよくなった。前回二日目⑦着は柳原の高速捲りにぶっちぎれたもので気にしなくていい。⑥川路はもう少し位置取りを厳しくやってほしいが2場所続けて勝ち星があり特に前橋では現実に松井に勝っている。⑤渡邉の前回初日③着はだいぶ恵まれたもので押さえまで。

三連単
⑦→②⑥→②⑤⑥

松戸6R予選1C
実績断然④貴子は故障もありだいぶ苦しんでいるが近況は底は脱した印象、せっかくの新設G1を走れずに前座のこちらを走るのは悔しいだろうがここは新人にキャリアの違いを見せつけたい。以前の圧倒的な強さは望めなくても経験値と勝負勘でまだまだ戦えるはずでこれまでトップ級で戦ってきた意地に期待しよう。相手はどれもいまひとつで難しいが一番無難なのはやはり②田口になるか。あとは好枠①青木美優と安定感はないが新人③東も好走したレースだけを見ると光るものはある。

三連単
④→②＝①③

ここまでが前座、どうせ集めるならひとつのトーナメントでやった方が盛り上がりそうだがせっかく新しいものを作ったのにこちらは今まで通りでどうにも決め手不足だ（笑）。まあ今のところは着実に前進しているのだからそれを喜ぶべきか。

ここからはG1、予選は②着＋4（ティアラカップは全員）が準決勝へ勝ち上がりとなる。予選組にとっては普段よりだいぶ厳しい勝ち上がりであり何よりも失敗できないとあって力上位者でも安心できない。

松戸7Rクラシック予選
普段強い選手についていって成績を挙げている選手ばかりで正直どれも怪しい。狙ってみたいのは④青木美保、スタートは下手だし組み立てもだいぶ強引さが目立つのでここでどうなるかは心配のほうが大きいがそれでいて近況は予選で①着を量産しておりここなら力でねじ伏せてしまっても驚かない。おそらくペースは上がらないので捲り一発に期待する。相手は①那須と②中野、どちらもマーク選手の域を超えて活躍が目立つ。こういう誰々の後ろにいれば大丈夫という組み合わせでない時にどうしのぐかが注目だ。これは③當銘姉にも同じ事が言えよう。本来はもっと手を広げたいところだが初日は様子見で。

三連単
④→①②→①②③

松戸8Rクラシック予選
こちらは逆に出入りが激しくなりそうな組み合わせ、自動番組なのだろうが7Rとはあまりにも対照的だ（笑）。本来なら①優香が大本命になるところだが前回はまさかの未勝利、復活への道のりはかなり険しい。全くの私見だがナショナルで身体をだいぶ絞った反動がきているように思われる。消しはさすがに怖いが現状ではかつての圧倒的な力強さは望めない。狙ってみたいのは③吉岡、前回は狙いすました捲りで久米を撃破した。単調なところがあるがスピード・瞬発力は上位を脅かしてもおかしくない。相手はまず12連勝中の④荒牧、これだけ動く選手がいると対応もかなり難しくなるがもちろん絶好調で好勝負は間違いない。あとは優香の底力、位置取りは全然できないが好枠が相殺②村田が押さえ。⑥日野未来は以前当所で児玉を撃破しているがあまりにも揉まれ弱く見送る。

三連単
③→①④→①②④

松戸9Rクラシック予選
まともなら⑦梅川で断然と言いたいところだがアルテミス賞③着はちょっと不満、今回の舞台設定がいいとは思えないし何よりもこの選手の「自力自在」などというコメントは初めて目にした。デキがあまりよくないと見て評価を下げたい。それなら巧者②吉川、デビューは遅れたがこちらも元ナショナルであっという間にトップクラスに入ってきた。レースセンスは抜群で絶好枠を得たここはまず大崩れは考えにくい。①莉子も相変わらず健在、ここはよりキレがある吉川を上位としたが経験値で迫る。あとは梅川、③飯田は全然アテにはならないが前回玉野で超強力メンバーを相手に優勝、瞬発力はここへ入っても見劣らないどころか上位と言ってもいいぐらいで一発あっても驚かない。

三連単
②→①⑦→①③⑦

松戸10Rクラシック予選
⑦太田りゆはドリーム戦で最後はあわや児玉・水菜をまとめて面倒みようかという脚勢、ガールズケイリンではそもそも出走数が少ないこともありトップ級での実績はないが脚力的には優勝候補の一角と言っていい。ここは圧倒的な自力を見せつけてぶっちぎってほしい。相手は一応①寛子にするがこれは消去法、普段はよくも悪くも安全運転なのでもっと厳しいレースをしないとこういうレースでは戦えない。あとはここで通用するかは分からないが前回の勝ちっぷりは決定的でちょっと楽しみな⑥野本と絶好枠②細田ももう少しやれるはずだ。

三連単
⑦→①＝②⑥

松戸11Rクラシック予選
もちろん⑦水菜、ドリーム戦は明らかに本来のデキではなかったのでアジア大会帰りの今回も仕上がりは気になるがさすがに予選では力が違いすぎるだろう。世界レベルの剛脚を披露してほしい。相手さえ間違えなければまず的中だが配当が出るように絞る必要があるのでこれはこれでなかなか難しい（笑）。最近全然よく見えない①美教だが無駄に動かず本来のレースをやってくれれば力は水菜以外との比較なら明らかに上位のはず、底力に期待するしかない。②グッチはすっかり力をつけて今年はずっと上位での戦いに参加している。相手なりに走れる強みがあるので侮れない。③鈴木奈央は瞬発力勝負への対応が課題で押さえまで、ただこういう強いメンバーで流れが厳しくなればむしろ走りやすいようにも思う。

三連単
⑦→①②→①②③

松戸12Rティアラカップ
全員に準決勝の権利がある花レース、これまでのガールズケイリンにはこのような所謂特選レースはなかったので「⑦着でもOK」というのが各選手にどのように作用するのか注目だ。そういう意味では一番変わりそうなのが③山原、前回決勝などは論外でここ一番になるとどうもおかしなレースになってしまう。しかし脚力そのものはデビューから10年でこちらの期待以上のものになっているしサマーナイトの予選の勝ちっぷりを見ても圧倒的で水菜・りゆがいない組み合わせならあっさり勝ってもいいはずだ。今回のコース・メンバーなら極端な瞬発力勝負になる可能性が少ないのも好材料、ここは結果を恐れる必要がないのだからとにかくしっかりスピードに乗せて強気で先行を含めて思い切って仕掛けてほしい。⑤児玉はドリーム戦でナショナル勢を一蹴、やはりスーパースターだ。しかし何回も書いているように児玉にとっては33特に当所は少くとも「得意」あるいは「好き」ではないはずだ。緩い流れから一気に踏み上がる爆発力が最大の長所なのでそういうレースにはなりにくい当所はうまく「タメ」が作れない可能性が出てくる。強いのは疑う余地がないが山原が持久力を要する流れを作る前提なら苦戦もあると見るだけにあえて押さえまでとして大穴狙いだ。相手はまず絶好枠①柳原、当所では同格戦なら枠順利はかなり大きい。昨年のグランプリ覇者も今年ははっきり言って全然よくないがここはどう転んでもいい展開になりそうなのではずせない。あとは④久米も一気にスターの仲間入り、人気も沸騰している。コレクションにしてもサマーナイトにしてもだいぶ恵まれた面はあるがそのように走ることが大事で勝負強さは怖い。⑥坂口は実績面では見劣るが今年は怒涛の32連勝、ヒラ開催では力押しのレースが目立つが本来は自在性もありこの相手でも立ち回りひとつで出番がある。車券はここまで、⑦尾方はヒラ開催では無敵だがこちらもこういうレースになるとおかしくなるのは山原以上、もちろんこちらもあっさり勝ってもおかしくないだけの脚力はあるがあれもこれもは買えないので見送る。②奥井は舞台設定は向いているがここへ入ってしまうとスピード面でやや見劣るのでよほど展開が向かないと厳しいか。

三連単
③＝①④⑥→①④⑤⑥

久々にガッツリ書いたので疲れた（笑）。
さて、何本引っ掛かりますか…。