初対面の時のヨレヨレのトレンチコートと矢継ぎ早に吸うハイライトが印象的だったSさんは俺より十歳年長の先輩で、競輪狂というよりは車券狂、酒癖が悪かった。S先輩が電話投票を急ぐあまり公衆電話ボックスで起こした珍事件は傑作なのだが、ここでは触れない。
六七年前ぐらいだろうか、当時のSさんのお気に入りが156㎝57㎏と見るからに小柄な森田康嗣(北海道89期)だった。西武園や大宮の記者席で幾度「わるいけど〇〇(先輩と俺にしか通じない森田選手の愛称です)から流しといてくれないか、枠単で――」のナシぶち電話をもらったことだろう。
位置取りは淡泊なんだけど、最後はけっこう捲ってきて、もしかしたら! と期待させる――。そんな森田康嗣の持ち味(失礼容赦)が俺は好ましい。
いつか捲って穴を空けるのはわかっているのだが、それが今日なのか明日なのか、何か月も先かもしれない。迂闊に追っかけるとエライ目に遭うのだが……。
Sさんは今だに〇〇流しをしているのだろうか――。
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