二日目の最終は全員(準決)権利のスタールビー賞――。吉田拓矢-平原康多の先行を受けた松浦悠士が三番手からすかさず捲ってゆくが、平原も今日は絶対止めると決めていたのだろう。真後ろからの捲りにも怯まず一回、二回、三回ほど振って最後は身体を預けるように持って行った。結果は併走の外側を郡司浩平が捲り和田健太郎の楽差し、三着は大外を踏み上げた清水裕友だった。「押し合いへし合い」の競りをしのいだ松浦は五着、キメられた態の平原は九着と大敗を喫した。昨年十一月の小倉競輪祭後記にて平原が九着とは珍しいと書いた記憶があるが、あの末着も吉田の番手であり、清水-松浦のイン粘りに屈したものだった。
競輪はおなじ出目や決り手が続くことはあっても、おなじ展開が続くことはまずない。ましてや一流同士の闘いでは尚更だし、再度この九人で走る番組がこの先あるのかどうかもわからぬが、吉田拓矢・平原康多と清水裕友・松浦悠士の対決はこれからもあるはず。その日が来たとき、走る当人たちはもちろん、車券を推理する此方にも、前述の二つの競輪は類推のため欠かせないものとなる。
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