みなさんは好きなレース動画ってありますか？
KEIRIN.JPでは、過去のレース動画を再生できる(あんまり古いのは再生できない)訳ですが、そこでたまに観たりするようなレース。
今回は僕の好きなレース動画ベスト3を紹介したいと思います。



その１　富山FⅡ　最終日　12R/A級決勝　2009年8月23日　※動画再生できず

もう15年も前のレース。
１田中孝　２恩地智　３安田光　４山崎晃　５船曳義　６伊狩知　７松木竜　８那須久　９善利裕　(← 4257　18　936)

のこり2周。
4山崎が9善利を警戒しつつ主導権を取りに行くと1田中孝が番手2恩地の所でIN粘り。
打鐘で後方から9善利が4山崎を叩いて出て(9善利の番手3安田は離れ気味)、バックで出っ切った9善利とその後ろにはまった4山崎。
3安田外を追い上げるも1田中の少し先の地点でいっぱい、すると8那須に外のコースが開けて2センターから4コーナーで上がっていく。
ゴール前、4山崎が9善利を差し返しにいく所を、外を踏んできた8那須が伸びて1着、優勝。というレース。

払戻金は　８－４－９　　2車単/19,530円　　3連単/227,320円　のＢＩＧ配当レースとなった。

実況の女性アナウンサー(名前はわからない)もそれを反映していた。

「最終バックストレッチを通過していく。9番の善利。その後ろに4番の山崎粘る。更には3番の安田が続いていく状態、さあ内側1番粘る」
「先頭は9番車の善利で直線粘っている！」
「伸びてきたのは8番車ぁーーー！　はちばんしゃ～。　那須です！」

この　8番車ぁーーー！　と　はちばんしゃ～。　の所に、感嘆がよく出ている。

そしてなんと言っても！
このレース、8那須選手の「ゴール前からのガッツポーズ」が面白いのだｗ

「ゴール後のガッツポーズ」は、時々見かける。
んが、「ゴール前からのガッツポーズ」はなっかなか見ないだろう。

やっぱり3コーナーからコースが空いたのを見て踏み込んで、前段4と9がもがき合い、差せる！とわかったのだろう。
決勝だし「貰った！」となって体が思わず反応してしまったんじゃないかなｗ

ゴール線の4～5ｍくらい前から、左手を高々と突き上げている。
したがって、必然的にスローのリプレイ映像が面白いｗ

「第12レース、A級決勝戦」
「前を取って、行きました、叩いて逃げた善利」
「そして、4番の山崎」
「その外を、8番の那須がきました・・・」
「大外・・・高々に、左手を、突き上げながらゴールインです」
「そして二着は4番、三着9番、といった形」
「最後余裕で、左手を上げながら、ゴールを通過しています。那須久幸です」
「どうぞ決定まで、しばらくお待ちください」

別の角度からのリプレイだと、一人だけラリアットしながらゴール線を通過していってるように見えるので、笑ってしまうｗ

この動画は見た事ない人はほんと見て欲しいのだけど、残念な事にもう昔のレースで再生ができなくなっている。
僕はこの動画はニコ動で拾ってきたものだったと思うけど、ニコ動の方にももう見当たらないのだ。
ちなみにゴール前のガッツポーズは、あとで審判部に怒られると聞いたような気がするのだけど、本当だろうか。

那須久幸選手　福岡　52歳ではあるがまだまだ元気に走っている。



その２　玉野G3　被災地支援・国際競技支援競輪　最終日第9R　S級エボリューション　2016年9月27日

1友定　2坂本貴　3ぺルビス　4北野武　5ボス　6小林大　7山中秀

これも実はガッツポーズ動画ですｗ　(この時点で誰がガッツポーズしたかわかるかな？)
エボリューションなので、ラインなし。
人気はもちろん、外国人勢。一番人気が３-５で2.2倍。

打鐘で、7山中　2坂本　4北野　5ボス　1友定　3ぺルビス　6小林

前受けの7山中は当然外国人勢を警戒。中団の5ボスも後方の3ぺルビスをチラリ。
打鐘ホームで5ボスが仕掛けるも、7山中も先行態勢で合わせられる形になり、番手にはまる。
1友定は5ボスマークかと思いきや、ボスが止まってしまったせいかそのまま自分で7山中を捲りに行く。
3ぺルビスもホームで仕掛けて1友定の後ろを追走する形になったが、7山中がバックを取る勢い(この時は111点持っていた)で駆けて1友定は行ききれず、
5ボスもすぐには出っ切れずにこの2人が壁。更には自力で外を捲ってきた6小林によってコースが無くなってしまった。
2センターで5ボスが7山中を越える頃に3ぺルビスは大外を回らされ、5ボスの追走の2坂本とその後ろにいた4北野が流れ込み、
これで決定。

５－２－４　　払戻金　2車単/3,090円　　3連単/49,320円　　7車にしてはなかなかの高配当レースとなった。

さて、ガッツポーズしたのは誰か、わかったのではないでしょうか。
そう、答えは3着で入った4北野選手。一時は最後方になってしまったのだが、流れ込んだ。
このレースは再生可能で、ゴール後1コーナーの辺りで右手を突き出している4番車の姿が確認できますｗ

G3だったので普段よりも客入りが多かったと思うが、場内で見ていた観客は、

「勝ったのボスだよな・・・？」
「北野は3着だろ」

などと、ガッツポーズを見て思った事だろうｗ

前検日のコメントで北野選手。

「エボリューションは初めて」
「外人がいては、かなうはずはない。そう、思いませんか(笑)」
「良い位置にいたいが、取れるかどうか」

と言っている。どちらかというと弱気なコメントだ。
そして後日、ガッツポーズの真意を問われると、

「3着だけど、ぺルビス退治が出来て嬉しかったから(笑)」
「競技に縁がない自分だから、6、7着を覚悟していたので」

と話している。

外国人の短期登録制度は近年は見なくなったけど、やっぱり選手目線では観客以上に外国勢は強く映っていたのだろう。



その３　立川G1　日本選手権　5日目　10R/S級準決勝　2013年3月23日

これは深谷知広のバンクレコード更新レースです。動画再生可能。
1深谷　2山崎芳　3藤木　4鈴木謙　5飯嶋　6牛山　7稲垣　8稲川　9浅井　(← 42　65　378　19)

1深谷は当時23歳(愛知)でSS班(9人制)。ピンピンで勝ち上がり人気もここで2車単１－９が1番人気3.0倍。
一方「後ろを見るともう来ている」と言われた4鈴木謙太郎(当時福島)も1・1での勝ち上がりで動ける2山崎を付ける。
ここからは実況通りに。

「さあその動きに合わせて3番の藤木も上がってきた、3番の藤木上がってきたがさあ1番の深谷も踏んでいく」
「ここはどうするか、3番の藤木を前に出させた1番の深谷、さあここは深谷が少し内に詰まるような感じになっているが」
「後方から4番鈴木の巻き返し！さあ4番の鈴木が、一気にスピードを上げた、4コーナーからホームストレッチ、まもなくのこり1周！」
「4番の鈴木の先行(ｱｻｲｰｱｻｲｰｱｻｲｰ)、二番手は2番の山崎、三番手には6番の牛山そして、その後ろには5番の飯嶋！さらには3番の藤木で深谷は8番手！深谷は8番手！」
「4番の鈴木が逃げていく！二番手は2番の山崎！三番手は6番の牛山その後ろ5番の飯嶋！さあ3番の藤木、1番の深谷も、あがってきているがまだ苦しいか！」
「4コーナーから直線！ここは鈴木が先頭！外から牛山！2番の山崎、1番深谷ー！　　1番深谷！！！」
「・・・恐ろしい脚だっ！」
「戦慄の捲り！！！」(※この2行はKEIRIN.JPの動画外)

バック8番手からの1着である。
あがりタイムは10.6で、逃げて4着だった鈴木謙太郎は11.8。
これが今も立川競輪場のバンクレコードとなっている。

ちなみに上記()内のｱｻｲｰというのは、金網近くで見ていた観客の声援が実況に入っていたもの。
浅井の差し目で6.5倍なので、良い辺りの狙いですね(深谷が8番手になってはこの目は無理に近かったが)。

それにしても、この頃は大ギヤ時代だったためか、今と比べると仕掛けポイントの遅さに驚く。
打鐘前くらいまで誘導が残っているレースが多い。
今はのこり2周地点で切りにいく展開が多いですからね。


今回は自分の好きなレース動画でブログを書いてみました。