青森競輪場は山の上に建てられた競輪場である。
テレビ中継を見ていると綺麗な雲が映った。そんな美眺を形容する言葉を知らないのがもどかしい。平地から仰ぐ雲とは違って、屋根から近いところに位置する雲を映すカメラが地上に戻り、まもなく決勝の号砲だ。
新田雄大から、マークの佐藤康紀でもなく深谷知広との力車券でもない車券。そんな俺の「力説」を嘲笑うように、結果は深谷、新田、佐藤だった。 毎度味わうアナガアッタラハイリタイ気分――。
あれは何の特別競輪だったろう。ふた昔は前の青森競輪場だ。
仕事がオフの最終日、バックスタンド側の金網で半日を過ごした。同業他社のM女史の野次に近い声援に気づいた選手が、戸惑うように此方をちらと見たのを想い出す。
あの頃俺たちはたいして若くもないが、元気だった。
感傷にふけっている場合ではない。競輪は続く――。
富山共同通信社杯の自動番組は新鮮だと誰かは言う。それなら人為的にマンネリを打破する番組を作ればとも思うが、ま、俺には関係ない。
眼の前の「組み合わせ」をこねくり回す――。三十数年やっている「ルーティン」に徹するだけだから。
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