――まだ終わってねえよ。
――俺にはまだグランプリがある。
〈競輪グランプリ2022〉のテレビCMをよく目にするようになった。
賽銭箱の前で勝運を願うべく礼をする男三人組。
むなしく敗れ、今年も終わった、と肩を落としかけるが、はたと思い立つ。俺にはまだグランプリがある、と。
三人の男の演技は良い意味でもそうじゃない意味でもナンセンストリオだ。
この時点(二十一日)でグランプリは三つ――中央競馬の有馬記念・競輪のグランプリ・オートのグランプリ――残っているから、どうせならば公営競技三種目合同でグランプリ・ストーリィを紡いでほしかった。
――ほぼ終わっている俺だけど、競輪グランプリがある。
――競輪グランプリが駄目でもオートレース・グランプリがある。
――それも駄目なら――グランプリにこだわるなら――年明けには和歌山グランプリもある。
前夜祭の選手コメントが出揃った。
並びは大方の予想どおり(筆者は意外な並びを夢想したりもしたが)で「四対二対一対一対一」の五分戦。さあ大舞台当日までの短くも長い・長くも短い十日間の思い込み比べ――むろん私と私の較べっこだ――が始まった。
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