皆様、おはようございます。

いよいよ大晦日の朝を迎えました。
スーパースターフェスタ、そして2017年のオートレースは、今日、川口の地で総決算を迎えます。

王座決定戦の発走予定時刻は17時20分。完全にナイター仕様で行われる事になると見て良いでしょう。
ナイター照明の下、漆黒の闇の中にオーバルの形だけが明るく浮かび上がり、2017年の掉尾を飾るに相応しい、10周回の壮絶バトルが繰り広げられる事でしょう。

・・・と言いたいところですが、今朝、今一度天気予報を確認しますと、昨日には無かった雨マークが、13時～14時頃に少し出てきており、雨雲レーダーを見ても、西の方から雨雲が流れてくるような予想になっています。17時頃は「曇り」となってはいますが、もしかしたら、その雨マークが付いている昼過ぎに一雨あるかもしれません（無い事を祈りたいですが・・・）。

そして、それ以上に心配なのが気温。陽が出なければ然もありなん、という感じですが、最高気温は「５度」の予報。（←最低気温ではないですよ。「最高」気温ですからね。）日中ずっと、夜のような凍える寒さが昼間もずっと続くような予報になっています。現地参戦を予定されている皆様におかれましては、これでもかというぐらいの防寒対策が必要であろうという事を申し添えておきます。

既に良走路想定で予想を組んでおりますので、ホントに、雨を含む雲が川口上空には来ない事を祈りつつ、良走路想定で、本日も予想を展開して参ります。

さて、昨日・・・手前味噌で恐縮ですが、４日目のトライアル２個レースの前予想コラムに関しては久しぶりに会心の一撃、11Ｒが大本線の１－５－３（◎荒尾聡⇒○早川清⇒▲藤岡一）で6,000円、続く12Ｒも１－８－２（◎青山周⇒▲鈴木圭⇒注中村雅）で6,050円と、中穴連続ヒットとなりました。こんな事は次いつ起こるか分からないレア中のレアな事ですので、恐縮ですが少しだけ、謳わせてください。

という事で、４日間の激闘を経て、今年最後の覇を競うベスト８が出揃いました。
以下に、トライアル４日間を経ての上位８選手の順位（＝王座戦の枠番選択順）と、選択した枠を列挙します。

１位：青山周　40点／４走　⇒２枠
２位：鈴木圭　28点／４走　⇒３枠
３位：荒尾聡　26点／４走　⇒１枠（※）
４位：早川清　26点／４走　⇒４枠（※）
５位：金子大　25点／４走　⇒５枠
６位：佐藤貴　24点／４走　⇒６枠
７位：永井大　22点／４走　⇒７枠
８位：浦田信　17点／４走　⇒８枠

という事で、「昨年と同じ」トライアル戦１位通過を、見事無傷の４連勝で決めた青山周が、「昨年と同じ」２枠を選択すると、続く鈴木圭はやはりその外の３枠を選択。こうなると次の荒尾聡は「昨年と同じ」１枠を選択。以降は４枠から枠順通りとなり、その結果、「昨年と同じ」トライアル７位通過の永井大は「昨年と同じ」７枠を選択する形となりました。

・・・そうです。今年の王座戦、まず念頭に置きたいのは、「昨年と同じ」、つまり昨年との共通点と言える部分が多く存在しているという事です。

それではここで、昨年の王座戦を「紙上VTR」で振り返ってみる事にしましょう。

---------------------------------------

■第31回スーパースター王座決定戦
　（2016年12月31日・川口12Ｒ）

①荒尾聡（飯）3.29
②青山周（伊）3.25
③高橋貢（伊）3.27
④金子大（浜）3.27
⑤鈴木圭（浜）3.27
⑥新井恵（伊）3.31
⑦永井大（川）3.29
⑧松尾啓（山）3.29

⑥新井恵が痛恨のフライング。２度目のスタートで②青山周がトップスタートを決め、これに⑤鈴木圭が続く。④金子大が３番手に続き、そのままレースが進行する。後ろを必死に押さえる②青山周がそのまま押し切るかに思われた10周１角で⑤鈴木圭が捌いて逆転、これを２角で捌き返そうとしたところで②青山周が落車、これに④金子大と③高橋貢が追突する形で落車してしまう。⑤鈴木圭がそのまま押し切ってSS王座戦初Ｖを決め、これに落車を避けて続いていた①荒尾聡、⑧松尾啓が続いての入線となった。

---------------------------------------


・・・いかがでしょうか。思い出されてきましたでしょうか。
「昨年との共通点が多い」とは申し上げたものの、是非とも、あの最終周回の件までは再び起きてくれるなという思いではありますが、昨年の王座戦には、予想のヒントになる点も多々あるのでは、という気がしています。


それではここから、本題に入っていく事にします。


【川口12Ｒ：SG第32回スーパースター王座決定戦】（10周回・5100ｍ）

※選手名以下は、トライアル４日間の成績。
　[走路状態] 着順（レース番号・枠順）試走タイム／本走タイム、ST（スタートタイミング）


①荒尾　聡　（飯塚）

初日[良] ２着（11Ｒ４枠）3.28／3.363、ST=08
２日[良] ４着（11Ｒ８枠）3.27／3.380、ST=10
３日[良] ６着（11Ｒ６枠）3.29／3.371、ST=09
４日[良] １着（11Ｒ１枠）3.27／3.356、ST=13

絶好の最内枠をゲットしたトライアル最終日の勝負駆けを制しての、２年連続の王座戦進出となります。
前述の通り、１枠は昨年と同じ。右隣に青山周を見る形は、１年前と全く同じです。願わくば、青山周を押さえてのトップスタートを決めていきたいところでしょう。ただ、昨日も同じ１枠で、スタート自体は藤岡一、早川清の両者には先行されています。勿論、王座戦での集中力はトライアルの比では無いでしょうが、それでも業界トップクラスのスタートダッシュ力を誇る青山周が相手では、やはり分が悪いと見るべきでしょうか。昨日の追い脚は目を見張るものがありましたが、今日はどこまで追い上げられるか、というところかと思います。


②青山　周平　（伊勢崎）

初日[良] １着（11Ｒ２枠）3.28／3.361、ST=08
２日[良] １着（12Ｒ３枠）3.27／3.346、ST=09
３日[良] １着（11Ｒ４枠）3.27／3.349、ST=06
４日[良] １着（12Ｒ１枠）3.28／3.359、ST=08

初日から破竹の４連勝、枠の良さも然る事ながら、スタートのキレ、そこからゴールまで先頭を守り切る機力と、全てが噛み合っている印象すら感じさせます。
迎える王座戦は、１番目の選択権で昨年と同じ２枠を選択。昨年は内枠の荒尾聡の出鼻を押さえてのトップスタートを決めています。そこからの顛末は前述の通りですが、今回も序盤からハイペースで引っ張って行く事でしょう。ただ、問題はそれで10周回持たせられるかどうか、です。昨年同様、追撃一番手が鈴木圭という事であれば、昨年は９周回の後のワンチャンスで逆転を許している相手。ハイレベルでの紙一重の争いですが、今年も「10周回となると・・・」という感は多少否めません。


③鈴木　圭一郎　（浜松）

初日[良] ２着（12Ｒ４枠）3.27／3.359、ST=09
２日[良] ３着（12Ｒ５枠）3.27／3.349、ST=10
３日[良] ３着（11Ｒ８枠）3.28／3.361、ST=11
４日[良] ２着（12Ｒ８枠）3.25／3.359、ST=07

連日車券に絡むものの、ここまで１着が無い点は、近況のスーパーハンデでの圧巻の走りからはやや意外に映るかもしれません。とは言え、昨年もトライアル４日間の間では１着は有りませんでした（４日間全て３着）。その、数字からはもどかしく映る戦歴も、徐々に機力上昇。４日目は兄弟子・中村雅を道中捌き、最終的には逃げる青山周に詰め寄り、最後の直線、惜しくも微差届かずの２着でした。ここから更に周回数が２周増え、10周戦となれば、トータルで考えた時に、引き出しの多さはこちらの方が上かもしれません。ハイスピードの中のハイスピード！・・・ハイスピードを愛し、ハイスピードに愛された男！空前絶後のぉ～～！　・・・ってもうその元ネタは例のアレですが・・・、そんな「サンシャイン圭一郎」が、2017年の掉尾もキッチリ決めてくれるものと思っています。


④早川　清太郎　（伊勢崎）

初日[良] ３着（12Ｒ６枠）3.30／3.363、ST=13
２日[良] １着（11Ｒ３枠）3.26／3.354、ST=08
３日[良] ７着（12Ｒ８枠）3.27／3.373、ST=17
４日[良] ２着（11Ｒ５枠）3.27／3.359、ST=09

昨日の当コラムでも述べた通り、近況は特に中枠からもスタートを決められる腕を持っており、一発有るならこの選手、という感じです。とは言え、特に青山周・鈴木圭が先行から引っ張る展開になると、どこまで追えるかどうか、という点がやや不安視されるところです。とりあえずは、その場合でも追走一杯での連下狙いかな、という印象を持っています。


⑤金子　大輔　（浜松）

初日[良] ４着（12Ｒ７枠）3.29／3.373、ST=09
２日[良] ４着（12Ｒ２枠）3.29／3.363、ST=08
３日[良] １着（12Ｒ２枠）3.28／3.349、ST=06
４日[良] ４着（11Ｒ４枠）3.27／3.373、ST=13

あれからはや１年。今年の前半を棒に振るレベルの傷を負ったのが、昨年の王座戦でした。この時は４枠、そして今日は５枠からの出走となります。特に昨日如実に表れたのが、中枠（特に４枠）におけるスタートでの後手踏み。今日はそのすぐ外となりますが、やはり基本的には追込み展開がどこまで届くか、という点を見極める必要が有りそうです。


⑥佐藤　貴也　（浜松）

初日[良] ５着（12Ｒ１枠）3.33／3.380、ST=07
２日[良] ２着（11Ｒ１枠）3.31／3.373、ST=06
３日[良] ２着（11Ｒ１枠）3.29／3.359、ST=08
４日[良] ５着（11Ｒ６枠）3.28／3.385、ST=09

３日目までは連続で１枠、トップスタートからの逃げ粘りを決め、ライバル達を翻弄してきました。
但し、やはりこの枠では少し遠く、そうでなくても内枠には全国屈指のスタート巧者がひしめき合う中、優位に立ってペースを築けるような展開になるかどうかに一抹の不安があります。どうしてもレースにおける絶対的なスピードまでは持ち合わせていないという印象で、特に今日は青山周や鈴木圭が繰り出す超ハイペース展開に持ち込まれると、一転後方で揉まれるシーンさえも想像させてしまいます。


⑦永井　大介　（川口）

初日[良] １着（12Ｒ２枠）3.30／3.356、ST=06
２日[良] ６着（11Ｒ５枠）3.28／3.385、ST=06
３日[良] ５着（11Ｒ５枠）3.29／3.366、ST=03
４日[良] ４着（12Ｒ６枠）3.25／3.371、ST=05

昨年と同じ７枠、この枠から過去何度となく、ホールショットに繋がる絶妙のカマシスタートを決めています。
スタート勘に関しては、かなり冴え渡っているようで、上述の通り、この４日間のとんでもないスタートタイミング（平均ST=0.05！）の数字がそれを証明しています。４日目のトライアル戦12Ｒは、見え方によっては「永井がフライングか？」というように見間違えてもおかしく無いような状況でした（どうやらこの時のSTは00とも01とも言われています）。その言葉を信じれば、内枠に控える２人の元船橋のスタートダッシュ巧者に引けを取らない、豪快なスタート展開も考えられそうです。一角崩しがあるなら、面白いのはこの選手でしょう。


⑧浦田　信輔　（飯塚）

初日[良] ６着（11Ｒ６枠）3.30／3.373、ST=08
２日[良] ３着（11Ｒ４枠）3.29／3.376、ST=03
３日[良] ４着（12Ｒ５枠）3.26／3.366、ST=15
４日[良] ６着（12Ｒ７枠）3.29／3.376、ST=08

2010年以来６大会連続で王座戦進出を決めていた西の総大将が、昨年はまさかのトライアル敗退。今年も雲行きは決してよろしくなく、次点に終わる恐れも十分あった中、昨日12Ｒの木村武が痛恨のフライングに拠る失権となったため、この時点で「７着以上で王座戦進出確定」と、一気に状況が好転（８着の場合はポイントで藤岡一と並び、選考優先順位の関係で藤岡一が王座戦進出となっていた）。この関門を６着で辛くもクリアし、８番目の椅子をもぎ取りました。
この王座戦、少なくとも大晦日決戦となった2008年以降では、昨年のレースを迎えるまで、８枠は唯一「一度も車券の対象になった事が無い」枠でした。３着以内にすら来た事が有りませんでした。それが昨年の３着（松尾啓）で途絶える事になりましたが、とは言え昨年は最終周回の多重落車事故による、実質繰り上がり的な３着・・・それが無ければ６番手追走が一杯であった事を考えれば、今回の機力状態を考えても、今日、試走で余程の動きを見せない限りは、厳しい状況は変わらずと言えるでしょう。


[2017.12.31]　川口
スーパースターフェスタ・最終日
【12Ｒ】SS王座決定戦　　5100m（10周）
良
△①荒尾　聡　（飯）
○②青山周平　（伊）
◎③鈴木圭一郎（浜）
注④早川清太郎（伊）
　⑤金子大輔　（浜）
　⑥佐藤貴也　（浜）
▲⑦永井大介　（川）
　⑧浦田信輔　（飯）

＜買い目＞
本線（３単）３－２７－１２４７
押え（３単）２－３－１４７


というわけで、４日間のトライアルの動きや枠順等、様々な要素を勘案し、今年のスーパースター王座決定戦の前予想は、以上の通りとなりました。

そして、スーパースター王座決定戦の後は、その興奮の余韻を引きずったまま年を越しそうなので、おそらくこれが今年ラストのコラムになると思っています。
Gambooコラム４年目の今年も、読者の皆様には大変お世話になりました。
また来年も変わらぬご愛顧の程、宜しくお願い致します。

このコラムをご覧の皆様方、また、このGambooコラムを運営頂いている皆様にとって、良い年を迎えられます事をご祈念しまして、今年のコラムの締めとさせて頂きます。
これから私は今年最後の勝負の地・川口へ馳せ参じます。