FⅠに毛が生えたようなGⅢと記せば不快に思われようから、二車増のFⅠ決勝みたいなGⅢと言い替えよう(これまた失礼かしら)。
しかし当の選手にとっては、平原も古性も郡司もいない番組で、勝てば三百五十万余の賞金とGⅢ覇者の称号を得られるまたとない「ボーナス・ゲーム」とも言えるわけで、目の色変えてがつんがつんやってくれそうだ。
頭を整理する意味でも準決三番を回顧――。
第十レース。終始展開を支配した野口裕史は二着でも強し。飯野祐太-泉慶輔は磯島康祐を「風除け」に脚をためにためたのが奏功した。話は横道にそれるが、飯野のA級時代、とにかく逃げっぷりが良くて、うしろばっかり優勝させていた頃だ。今日こそ飯野だろう。先行一車に近かったのかなぁ。きれいなカマシ・マークの車券を獲って歓喜した思い出がある。
第十一レース。竹内雄作の踏み出しに宮越孝治が遅れたことによって竹内のうしろがけっこうもつれた。参加できなかった、というか後方失敗ケースの根本哲吏が生き返った? 六番手捲りの根本-竹内智彦に成り行きマークの近藤隆司で前団を飲み込んだ。
第十二レース。正攻法からしゃにむに突っぱる。北井佑季の競輪はわかりやすいけど、ちょっとでも異なる展開に遭うと案外頭真っ白? それでも三着は強さの証明だけど――。伊藤旭-大塚健一郎は意中の位置を取り、猶且つ「その位置」にしっかり固執したのがワンツー奏功につながった。
【富山競輪GⅢ決勝】北四人、南関三人、九州二人。北と南関はどちらも二段駆けありだ。第一感は飯野祐太の番手捲りか野口裕史の番手捲り。ただ両線とも譲らず雁行になった場合には、意図せぬ?イン粘りもあるのか。ちょっとした混沌が生まれれば伊藤旭もタテ・ヨコ・斜めに絡んできそうだ。
飯野からも野口からも前の選手は買いにくい。といってきれいにズブズブもしくは番手捲りとなるのかしら。優勝三百五十万余と前述したが、二着だって二百二十万余、三着百五十万余だ。誰だって普段より鬼になる。いきおい筋より筋違いと記せば短絡にすぎるか。
飯野と野口の「両立」はどうだろう? 野口は頭か着外という印象、器用さがないから。依りて「飯野優勝、野口二着」には気がない。逆に飯野ははしっこいから「野口優勝、飯野二着」はあると思う。思うけど勝負目にはなり得ない。
飯野からも野口からも二着にほしいのは伊藤だ。「四対三対二」で四人ラインにも三人ラインにも番手捲りありの番組なら、伊藤特有のねちっこい競輪が生きるのでは。
①④と⑦④の二車単を買います。
附記。大塚健一郎? うん、考えたけど、短走路かつハイピッチの競輪ゆえに切りました。
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