ぜんぶ坂井洋がやってくれたのには違いないが、「四角ハコ絶好」の紋切型の形容で守澤太志の優勝を括ることはできまい。
橋本優己のカマシを坂井が軽く併せた。その天性のダッシュに番手の守澤もそのうしろに収まっていた古性優作も踏み遅れ気味。刹那に橋本を見限った浅井康太-坂口晃輔が内に降り、隊列は坂井-守澤-浅井-坂口-古性と変わり終向を通過する。大雑把に表せばハコ無風の守澤だけど、この状況は簡単じゃない。あきらかに長い距離を踏んでいる坂井の失速加減を計りながら、真後ろの浅井に気を向け、更にその後ろの坂口の選ぶコースも予測しなければならない。ともかく四角入り口から目一杯などとは万に一つも考てはいまい。
古性の捲りに反応した浅井に半車身ほど並ばれるまで守澤は待った。まさにぎりぎりまで我慢、浅井を軽く振ってからしゃにむに踏み込んだ。中を割る坂口に体を預けられ車が外に流れる。その煽りで浅井の車もまたすこし外に流れたように見えた。
ふと思う。守澤はこれまでの競技人生で幾度四角ハコという競輪を経験したのだろうと。四角ハコで回ってきて笑ったことはたくさんあるだろう。逆に泣いたこともすくなからずあるだろう。上手くいったり悔しかったり。勝って納得、勝っても不満。折々の経験により培った「四角ハコの様々な状況を把捉する能力」が、今夜の四日市記念決勝で見事に披露されたと記せば、またまた素人の見当違いと嘲笑されるのが落ちかしら。
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