最後の準決で朝倉佳弘が頭まで抜けた時、私の頭にふっと、ずいぶん前の記憶がよみがえった。S級にあがりたての朝倉がレース後、検車場での反省会で、東京の先輩たちに怒られていた。もしくはきびしいアドバイスをもらっていた。そんな目撃談を他紙の後輩が、仕方話で、おもしろおかしく教えてくれたのだった。
昼間、近所のスーパーまで買い物に出、その道すがら、公園の遊具(うんていをアーチ型にしたような物だった)に奮闘している親子を見た。途中で恐くなり固まってしまった子供に、お父さんが、足じゃなく、まずは手から。きびしくもやさしい指導がとんでいた。
スーパー・マーケットの菓子売場。「黒糖・蜂蜜仕立て」「カリッとピーナッツ」「うーん」と、ぶつぶついっていたら、そばにいた中年の女性がすっと立ち去ったようだった。最近平気で独語をはく。かりんとうを買うのにこんなに迷うのに、車券を買うのはあまり迷わない。ま、別に困ったことでもない。
【武雄GⅢ決勝戦】最後は地元の山田庸平。と書き出しそうなのを抑える。今回の山田にはどうにも食指が動かない。地元を切ってしまえば、あとは、浅井康太。町田太我-小倉竜二。三人になる。って、そりゃ乱暴にすぎるけど、かりんとう選びのようには迷わない。浅井-朝倉佳弘の同期連係はもちろん気になる。実際、朝倉は毎日鋭くつっこんでもいる。だけども。やっぱり。朝倉は準決の一着で「予定数終了」(失礼容赦)と断じたくなる。町田-小倉は今節二度連係して二度ともワンツーを決めている。初日は町田のガマン、準決は小倉のハコ差しと五分の内容だ。三度? いや、違う入り方――どちらの頭でも一着三着とか、堅固の連結ながらも二着三着とか――も容易に想像できる。
②⑤⑨、②⑨⑤の三連単に、②⑤、②⑨の二車単をつけたす。
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