山松ゆうきちの漫画『しりあす甚一』の主人公甚一だったら、決勝ひとつ前の十一レース、小岩大介のタイヤ差三着をたんまりとりこんで、子分の安に「今日はいい競輪見させてもらったな」と言い、決勝を見ずに競輪場を去ることだろう。
朝からずっとキース・リチャーズの新曲を聞いていた。ルー・リードのトリビュート・アルバムに参加したキースが選んだのはヴェルヴェット・アンダーグラウンド期の『I’m Waiting For The Man』(邦題『僕は待ち人』)だ。
十一レースの850円で仕上げ、「私は小岩大介を待っていた」と独りごち、決勝は「見」ならかっこういいけど、たいした枚数も買えず、仕上げるには遠く及ばず、決勝になだれこんだ次第である。
眞杉匠に平原康多が離れた時点で私の車券は終了した。この数か月、平原の評価を下げたり上げたりぐらぐらしていたから、「あーあ」という悔やみと同時に「そうか」というある種納得の気分もおこった。ま、競輪は「天国と地獄」紙一重のゲームだから仕方ない。というか見るだけの人にはわからない事でもある。
『俺は待ち人』のプロモーション映像のキースは薄笑いをうかべながら楽しそうに歌っている。これでいいのだ。と俺まで楽しくなる。
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