Iさんの口癖だった、競輪は準決がいちばん面白いとは、準決が孕んでいる決勝への伏線というか、有り体に言えば、今日は後ろを連れて来る。差されてもいいや位の先行。そのぶん決勝はしっかり獲る捲り。そんな「競輪の順番」が主たるものだった。むろんそれだけじゃないけれど、準決だけは差しちゃう、差せる展開になり得る、そんな地元のマーク屋は絶好の狙い目でもあった。最近は競走スタイルも様変わりし、たとえ順番の気配濃厚でも、いくら選手がその気で走っても、簡単には出なくなったが、それでも準決に孕む根っ子のようなものに変わりはなかろう。
小松島記記念第三日の十二レース。古性優作-小倉竜二は昨年の準決と同じ並びである。その時は3番手に敵方(菅田壱道-佐藤慎太郎)がすっぽり入った事もあり、小倉の楽差しで古性は四着まで沈んだのだった。今年は古性-小倉-山形一気-原誠宏の本線四人だし、敵方にそこまで――昨年の菅田-佐藤に匹敵するような――怖さを感じる連係はない。小倉の差しとズブズブ、⑤①⑨と⑤⑨①。
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