皆様、おはようございます。

遠征中の浜松市内の某ホテルより更新しております。

こちら、浜松オートで開催中のG1・スピード王決定戦は、今日がいよいよ最終日。最終12Ｒは８周回4100ｍの優勝戦となります。
もちろん今日は、この優勝戦の展望コラムにて、皆様のご機嫌を伺います。

時折小雪がちらつき、芯から冷える気候の中、走路状況も万全のスピード走路となった準決勝は、昨日のコラムでも示した通り、主力10ｍ前（＝０ｍ）の強烈な逃げに主力最重ハン勢（＝10ｍ）がどれだけ追い込めるか、「実力伯仲の」０－10のハンデ戦となりました。
その結果、主力10ｍ前の中では傑出の機力を誇っていた岩沼靖、阿部剛の両名が共に１着で優出。それ以外の６席を最重ハン勢が占め、このハイペース展開にして面目躍如の結果となりましたが、とにかく逃げのハイペースに対し、ミス無く乗りこなす事が求められた最重ハン勢にとっては厳しいの一言。優勝候補の筆頭であった鈴木圭が５着に敗れる波乱も、その敗因は、本人の機力そのものというよりは、殆ど「スタートで好位置を取れなかった」事、それに重ねて「前が速過ぎた」（主力10ｍ前が本走3.348！？）という２点に集約されると思っています。

岩沼靖にしても、その本走タイムは3.355。いくらタイムの出やすい冬場の高速走路と言えど、主力最重ハン勢であってもこのレベルのタイムを出せるのは指折り数える程度。今節で言えば、鈴木圭が出しているくらい。それを10ｍ前のハンデで出されては、最重ハン勢にとっては一溜りもありません。本人がどうこう出来るレベルでは無いからです。

その点から・・・節間のハンデ変動が許されている記念開催、さすがに優勝戦では、０ｍオープンにはしないまでも、オール10ｍに仕立ててくるかな、と思っていたのですが、ハンデは据え置きとなりました。距離が２周延びる分、追込みが届く事を含めての措置という事かもしれませんが、正直どうかな・・・というところです。

その理由は、以前も当コラムで示した事がありまして、詳しくは2016/7/31の私のコラムをご覧頂ければと思います。
（リンクを貼ろうと思ったのですが、うまく貼れませんでした・・・）

<http://gamboo.jp/column/view/?mid=45781&entry=7492dd86b0b3400598d2a103779f4a22>

昨年の飯塚G1ダイヤモンドレースの優勝戦の日にアップしたコラムです。この時は、準決勝に臨むにあたりハンデが調整された事に賛同する形。言わんとしている事は同じです。

つまり、「これで主力10ｍ前の２人が（準決勝の実績通りに）上位独占するようなら、主力重ハン勢の選手はどう思うだろうなぁ・・・」という事を懸念しているわけですが・・・、考えすぎでしょうか。２周回延びる事で、主力重ハン勢の逆転の余地が出来てくるでしょうか。前の２人が競り合ってペースが落ちる形なら、確かに主力勢にチャンスも巡ってきそうですが・・・。

とにかく、近況のSGや記念戦線の中で、これだけ主力10ｍ前の本走タイムが出ているのは異例と言えます。

また、もう１点異例と思えるのが、近況、常にその戦線の中心に居る「元船橋勢」が１人も居ないという点です。

それも、直近の、これだけみんなが同様に好タイムをマークしている実力拮抗の状態が生んだものかなと考えています。

その意味では、異例な点が多く感じられる今回、非常に難しい優勝戦ではありますが、頑張って予想してみたいと思います。

天気予報によれば今日も終日晴天、準決勝同様ハイスピードバトルが期待される良走路の舞台、最高のコンディションで迎えられそうな気配です。
もちろん予想は良走路一本の想定とします。

それでは、今日も１車１車の短評形式で、前予想をしてみたいと思います。



①岩沼　靖郎　（伊勢崎）　ハンデ　０

準決勝は単独０ｍから一気に飛び出し、序盤で後続との差を広げてアドバンテージを築くと、最後までそれをキープし、3.355の好タイムで逃げ切り勝ちを収めました。
優勝戦は同ハン２車での先行争いからとなりますが、スタート後の行き足の見た目比較からは、枠なりでこちらが先行となるでしょう。つまり、この優勝戦の鍵を握るのは、この選手がどれだけペースを上げて引っ張れるか、それが８周回持つのか、になると思います。


②阿部　剛士　（川口）　ハンデ　０

準決勝は０ｍ外枠からスタート争いを制し先行、その勢いで６周回を逃げ切りました。そのタイムは前述の通り3.348。まずこの機力がフルに生きる展開なら、優勝も視野に入るレベルです。
今日のポイントは、①岩沼靖とのスタート争い。スタート力という意味では昨日対戦の鈴木一よりは上かと思いますので、今日は２番手からの追走になる事が予想されます。この場合、１人分捌く必要が増えるという事になりますが、ほぼ同レベルの機力に有る①岩沼靖を早めに捌けるかどうかがポイントとなります。ペースを掴まれる前に捌いてしまえば、再逆転を喰らう事は無いと考えています。また、機力十分なのでおそらく問題無いとは思いますが、後ろのスタート・・・特に③渡邉篤のスタート速攻により「叩かれる」展開の可能性は若干感じられます（そうなってくるといよいよ機力以前に展開面で厳しくなりそうです）。


③渡邉　篤　（浜松）　ハンデ　10

今やスタート速攻力は業界トップレベル。基本的に内寄りの枠に置かれているという点もありますが、それ以上にタイミングから出足関係に出色の勢いを感じます。今日も10ｍ勢の中ではトップスタートを切っていけるでしょう。
ただ、問題は捌きにやや不安がある点。今日も、同じようにハイスピードで逃げる（或いは競り合う）２車を相手に、これを上回る勢いで捌いていけるかどうか、というところです。但し、前から順番に、行ったままの展開になれば、順番的には３番目。車券圏内に入ってきます。また、前述の通り、前の１車、叩けるとしたら②阿部剛を叩く展開であれば、それ以上のチャンスも巡ってきます。


④田村　治郎　（伊勢崎）　ハンデ　10

勝負処ではスタート速攻を決めてくる１車。準決勝でもそれが決まり、早めに集団を抜け出し、田中茂以下を振り切っての１着優出となりました。
今日も枠そのものは魅力が有りますが、問題は「このレベルに入った時の」機力比較。予選道中からは今一歩の印象で、昨日もやや全体的にタイムが落ちた10Ｒでの勝ち上がりという事も有り、その意味でもちょっと強くは推せないかな・・・という印象です。


⑤若井　友和　（川口）　ハンデ　10

予選道中から良走路での出来が良く、その勢いを感じさせる昨日の準決勝。阿部剛が引っ張る超ハイペースの中でも果敢に攻め上がり、最終周回で鈴木一を捕えて２着、見事優出を決めました。
今回の流れから、ここも狙いたい１車となりますが、前が競り合わず、どんどん引っ張ってしまう事を考えると展開面では連下が一杯かな・・・という印象です。あくまで、前が叩き合う展開で、それ以上のチャンスが生まれてくると考えています。


⑥田中　茂　（飯塚）　ハンデ　10

試走3.26で一番時計となった準決勝、田村治の速攻には屈しましたが、２着での優出となりました。
確かに上位級の機力ではありますが、ここまでメンバーが揃い、かつこのハンデ位置となると、展開面で注文が付きます。周りも同じような攻めの早さですので、トップスタートでも切らない限り、厳しいのではないかと考えています。


⑦荒尾　聡　（飯塚）　ハンデ　10

準決勝は、早めの攻めが決まり好位置をキープ出来た事が大きかったと言えますが、紙一重の比較ながら、相手関係を考えても本走3.357以上のパフォーマンスを出せるかどうかは微妙な印象です。SGや記念に関しては、準決勝の強さに比べ、優勝戦の成績は一歩劣る印象も有り、やや厳しいと考えています。


⑧高橋　貢　（伊勢崎）　ハンデ　10

10ｍ前も、同ハン内枠勢も遜色無い機力状態。この中でも勝ち切れるとしたら、やはり真の王者。このハンデの壁も、ハイペース展開をも跳ね除けた時には、１つの勝利、記念Ｖ、それ以上の称賛を与えるべき・・・それだけ、ここは逆境の条件が揃ってしまっている印象です。とにかく混戦になる事が１つの条件となりそうですが、８周回をトータルで戦う腕と実力には長けた１車だけに、注意が必要と考えています。



以上を踏まえて、前予想の目は以下の通りです。

[2017.02.12]　浜松
G1スピード王決定戦・最終日
【12Ｒ】優勝戦　　4100m（８周）
良
○①岩沼靖（伊）０
◎②阿部剛（川）０
▲③渡邉篤（浜）10
　④田村治（伊）10
△⑤若井友（川）10
　⑥田中茂（飯）10
　⑦荒尾聡（飯）10
注⑧高橋貢（伊）10

印を付ける手前、前予想での想定は、あくまで昨日同様０ｍ勢が引っ張り、混戦が無いロングのレース展開。
前が叩き合ったり、スタートで前後が入れ替わる等、混戦の形になった場合は、印を付けた最重ハン勢の逆転も視野には入れたいところ。

＜良走路＞
本線（３単）：２－１３－１３５８
押え（２単）：１－２３



さて、５日間の激闘のクライマックス。どんなレースになるのでしょうか。

本日も、少しでも車券のお役に立てれば・・・と思います。