総勢六十九名の115期生がデビューして約四ヵ月、すでにS級層まで昇ったもの二名、A級二班特昇は十一名、他の五十六名はチャレンジ戦で奮闘中である。もちろんまだまだ力量不足の選手も居るにして、けっこうな数が開催の主役級を担っており、それなりに人気も被る。只新人の五分の一が上に上がってしまった現況での「数字」ゆえ過信は禁物である。残ったものどうしの闘いと表せば穏当ではないが、九連勝達成の十三名が抜けたチャレンジ戦なのだから。先行屋にとって真価が試されるこの寒い季節、練習量のごまかしがきかない冬場のバンクでもあるからか、新人の先行一車みたいなものだろうと勢い厚く打つと、簡単にベテランに差されたり痛い目を見ることもすくなくない。
応用として申せば、A級一二班戦を走っている115期生にしても早々特進した選手は強者がうじゃうじゃしている「環境条件」をクリアしたことになる。やっとこさの特進とは見方を変えたほうがいい(もちろん時間が掛かっても内容が濃いという場合もあるのだけれど――)。
新人だから逃げて勝たなきゃ駄目だという強い論者ではない私だが、そんな私でもこの番組で捲りにまわっちゃうの――? とぼやきたくなる新人選手をたまに見、失礼だが笑ってしまう。でも数年後、どうってことなかったあの某選手がS級でもまあまあの自在屋になった。なンてこともあるから競輪人生はわからない――。
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