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捨てると捲る

2018/11/19 11:40 閲覧数(850)
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 本日は小田原S級シリーズの最終日。第十競走では113期の松井宏佑がS級特進を賭け出走する。
 初日の予選は松井宏佑-斎藤輝彦-奥山雅士の南関三人だったが、七番手ラインとなった途端、九番手位置の奥山はこりゃイカン(追走は無理だ)と内から掬って切り替えてしまった。33バンクの九番手だし「気持」もわからなくはないが、並びを買っている客はガックリだろう。むろん三着に別線の車券も程よく売れていたから、その時点でヨシッと膝を打つ人も居たわけだが。
 昔、けっこう早い切り替えで有名なベテランが居た。地味なマーカーだったし三番手四番手まわりばかりだったが、不思議なことにその選手が捨てたラインが捲っちゃうという場面がよくあった。しかし、そんなときにもベテランに悪びれた様子はなく淡々としていた。――もったいなくなんてないよ。あのままマークしてたって千切れて九着。確実に五着六着を取りにいっただけのことだから。
 ある意味プロの発言だなァと感心したのを憶えている。
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