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ラッキーストライクと線香の煙

2019/12/08 18:26 閲覧数(631)
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 嗜好していた缶珈琲と入院中自由には飲めず癇癪をおこしたと息子さんからきいた水を手向け、線香を焚き、愛飲していたラッキーストライクにも火を点けた。Eさんの墓前で同行のSと昔の仲間や競輪の話になった。Eさんはお話(選手がちらりともらした作戦レースみたいなもの)で競輪を買うことをまずしなかった。若い頃二百円あるかないかの◎〇を五万だか一本で打ったのはいいが怖くて便所で実況をきいていたという話が俺は大好きだ。年末の競輪グランプリで各紙◎の先行屋が引っ張り役みたいな惨敗を喫すると、だから競輪は駄目なンだと小声でつまらなそうにつぶやいたっけ。雲ひとつない快晴の空――。前売で買った青色4番車の野原雅也が穴を出してくれそうな錯覚がちらりおこった。
 佐世保記念の決勝は番手捲りの古性優作-村上義弘かに更に太田竜馬の捲り強襲劇で閉幕した。ほぼ引き出し同然の4からの予想は恥ずかしい限りだが、故人が俺とSの傍まで漂ったのはわかったことだし、ま、いいじゃないか――。
 二本目のラッキーストライクを吹かしたとき少量肺にはいったようで、禁煙を解きたい誘惑に抗している。
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