吐いた唾飲まんとけよ! は、映画『仁義なき戦い』での菅原文太の台詞だ。敵対する抗争寸前の組員と組員の売り言葉・買い言葉のなかで、群を抜く際立ちである。
意味合いはまるで違うが、声高得意げにこのレースは五番で固いとか人前で喋ったりすると、己に跳ね返るのを覚悟したほうがいい。声に出してしまったことは存外脳に響いて、というか元はその脳からその自信満々が出ているのだから、フィードバックを繰り返す様となり、ポンと出た思いつきをドンドン確かなものとして錯覚してしまうのだ。
諸橋愛の三連複などと一度声に出したり文字にしたものだから、出たらアツいとやっぱり買ってしまうのはギャンブルをやる人間のサガであろう。
千葉記念イン松戸競輪場の決勝の三連複の配当は2,790円だった。
三連複「全」二十八通りの買いに対し結果27.9倍の払い戻しとはまさに奇跡の配剤、競輪の女神の掌の上で良い子良い子とあやされたみたいで、やわらかな睡魔が訪れる。
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