レースが終わって、惜敗の車券をもっているひとからは、ついつい言葉がでる。1着3着だよ。裏目くった。3着抜けた。
時間をおきタイムや全着順が明らかになると、微差だとよ……同着でいいじゃない。タイヤ差かあ……抜けねえ野郎だ。熱量を伴う反省会に発展するのがまた楽しい。
1着(北井佑季)・8着(永澤剛)を食らった私などはまったくの蚊帳の外で、ひとりさびしくギャンブルの不充足を埋めるべく、安っちい煎餅をがりがりかじるくらいしかやることかない。
要所要所での、北井の微妙な踏み直しに、複数回つきあわされた永澤剛はきつかったに違いない。でも永澤のマークはけっこう信用しているから、彼が千切れて車券を負けるぶんには諦めもつく。尾を引かない。
準決の日、私が北井から纐纈の2車単で一息ついたことはきのう記したが、決勝でおなじ組み合わせの車券を一顧だにしなかったのはなぜだろう。その理由がぽつりぽつり頭の中に浮かんでは消えた。どれも茫漠としており、決め手にも欠けていて、私に地団駄を踏ませるようなことは到底できない。
私のギャンブルの風はまだ凪いでいない。まる落ちした人間がいい気なもんだが、そんな気がしてならない。
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