引いたカメラがバンクの全景を映すとすぐうしろに海原が見えた。
まさしくシーサイド・バンクだと思い、ふとザ・タイガースの『シーサイド・バウンド』のリズムと旋律が浮かんだ。
電光掲示板が伝える最終競走の確定《8・1・3》の数字は、日の落ちかけたあたりの色調とあいまってきれいで、はち、いち、さん、はいさおじさん。――『ハイサイおじさん』(喜納昌吉&チャンプルーズ)――まるきり面白くない駄洒落を独りごちた。
赤板手前から上昇した渡邉雄太-小原太樹だが、前団の出させないオーラに「こりゃいかん」とすぐあきらめた。そしてこの判断が良かったというか幸運を生んだ。
太田海也-松浦悠士-荒井崇博と森田優弥-坂井洋-吉澤純平の先行バトルは熾烈を極め、終審では森田が松浦にぶち当たる修羅場と化し、生き返った渡邉-小原の捲りがきれいに決まった。
ぼやぁと描いた展開になったはいいが、そこまでは気が廻らぬと切った南関にその上を行かれた。森田と太田の八着九着を当てたって一銭にもならない。
玉野記念は、いや玉野記念も、完敗なり。
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