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中山・G1有馬記念展望~2017年中央競馬総決算は、これで勝負!~

2017/12/24 12:26 閲覧数(649)
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皆様、改めましておはようございます。いや、もう「こんにちは」の時間帯ですね。

やはり年末のビッグレースという事で、今日はこちらも予想してみたいと思います。
中央競馬2017年の集大成レース、グランプリ・有馬記念です。

1956(昭和31)年にスタートした有馬記念。暮れの中山競馬場で、ダービーに匹敵する大レースを・・・という、当時の日本中央競馬会理事長の有馬頼寧(ありま・よりやす)氏の提唱により、当時としては珍しかったファン投票による出走馬選定方式によってスタートしました。当時のレース名は「中山グランプリ」。その第1回大会直後、明けて1957(昭和32)年1月に有馬氏が急逝。その功績を讃え、同年末の第2回から、有馬氏の名字を冠した「有馬記念」というレース名に改称され、以来60余年、その年の中央競馬の総決算レースとして、数々の名勝負が繰り広げられてきました。

中でも、伝説として語り継がれ、個人的にも好きなのが、ちょうど私が生まれた年である1977(昭和52)年、第22回の有馬記念です。
この年は、出走頭数こそ8頭と少なかったのですが、「量より質」を地で行くようなメンバー構成。その中心に居たのが、「TTG」と呼ばれていた、同世代の3頭です。
テンポイント・トウショウボーイ・グリーングラス。それぞれの馬名の頭文字を取って「TTG」と呼ばれていた、1976(昭和51)年のクラシック世代。皐月賞を制したトウショウボーイ、菊花賞を制したのがグリーングラス。この中でテンポイントだけがクラシックを勝てなかったのですが、古馬になって春の天皇賞を制し、この有馬記念・・・前年、トウショウボーイに惜敗したリベンジを果たせるかどうかに注目が集まりました。
トウショウボーイが1番枠、テンポイントが3番枠。グリーングラスはその名前の通り6番枠。TTGより1つ下の世代の菊花賞馬・プレストウコウが5番枠。他の4頭(トウフクセダン、シンストーム、スピリットスワプス、メグロモガミ)が、人気面でも実績面でも、ある意味脇役的な立ち回りにならざるを得ないような様相であったと思われます。

当時0歳児の私。当然、リアルタイムで見ておらず、後年、競馬に興味を持ち始めてからビデオやDVDで見て衝撃を覚え、以来何度も見返すようになったレースです。

大方の展開予想では、逃げ馬の⑦スピリットスワプスが先行してレースを引っ張ると言われていたようなのですが、ゲートが開いて8頭が横一線でキレイなスタートを切った後、すぐにハナを奪いに行ったのが最内の①トウショウボーイ。そしてこれをマークする形になったのが③テンポイント。逃げると思われた⑦スピリットスワプスは、或いはこの2頭の飛び出しの絶対的なスピードに早くも屈する形となり、3番手を追走、その後勝負処ではその位置すらも守れず、という結果となります。
このレースは、この後道中も含めて心理戦を繰り広げながらマッチレースを仕掛け合う①トウショウボーイ・③テンポイントが最後の直線まで競り合い、これをじっくり見ていた⑥グリーングラスが直線追い込んでこの2頭に迫る勢いとなり、結果的に「TTG」3頭の争いとなりましたが、それを制したのが③テンポイント、遂に前年のリベンジを果たし、有馬記念勝者の栄誉に浴する事になります。
とにかくこのレースの凄いところは、スタートからTTの2頭がレースを支配し続け、競り合って潰れるのではなく、そのまま最後の直線まで真剣勝負を繰り広げた事。そして、それに割って入ろうと追い込んできたのが、「TTG」残り1頭のグリーングラスであった事。そして、殆どそれ以外の馬が(本来有馬記念に出てくる馬全てが「貴方も主役」なはずなのに)完全に脇役に回された事。それけ、この3頭による「マッチレース」という言葉がよく似合うレースであった(のではないか)と思うのであります。

そして、TTGの3頭は、この後それぞれの歩みを・・・まさにそれぞれ激動の、という、三者三様の道を歩む事になります。

この第22回有馬記念が引退レースであったトウショウボーイは、翌年から種牡馬として第二の「馬生」を歩む事になります。その最大の功績は、1983(昭和58)年のクラシック三冠馬となったミスターシービーを輩出した事。ちなみにミスターシービーの母(トウショウボーイの交配相手)はシービークインなのですが、このトウショウボーイとシービークインは、現役時代、何と全く同じレース(新馬戦)でデビューしたという、数奇な共通点があります(更にその新馬戦はグリーングラスのデビュー戦でもあったという、またこれも数奇な共通点と言えます)。それ以外にもパッシンクショット等のG1級を制した馬を産み出し、1992(平成4)年に亡くなるまでの間、競馬界にその影響を及ぼし続けました。

この第22回有馬記念時点で、現在のG1級レースのタイトルは菊花賞だけであったグリーングラスは、この後も現役生活を続けます。翌年、1978(昭和53)年には春の天皇賞を制し、そして更に翌年、引退レースとなった1979(昭和54)年の有馬記念を制し、TTの2頭に続いての有馬記念勝者となって、ターフを後にしました。種牡馬入りしてからは、1985(昭和60)年のエリザベス女王杯を制したリワードウイング等を産み出しています。2000(平成12)年に28歳で亡くなるまでの間、そしてその後も、競馬ファンに語り継がれている名馬の1頭です。

さて、この第22回有馬記念を制したテンポイントも、グリーングラス同様、翌年も現役生活を続けます。有馬記念で、生涯のライバル・トウショウボーイを競り落として日本一の称号を勝ち取り、その夢は海外へ。当時はまだそれほど例の無かった海外レース制覇の夢に向かい、その「壮行レース」、国内最後のレースに選ばれたのが、翌・1978(昭和53)年1月、風花舞い散る京都競馬場で行われた、日本経済新春杯(現在の日経新春杯)でした。ハンデキャッパーによって負担重量が定められるハンデキャップ競走で・・・テンポイントの負担重量は現在では考えられない66.5キロ。しかし実績最上位、有馬記念を制した事も有り、断然人気に推されたこのレース、途中までは順調に進んでいたようですが、4コーナー手前で突然のアクシデント。重度の骨折を発症し、競走中止。その瞬間も映像に残されています。本来であれば安楽死処分となる程の重度の骨折でしたが、ファンからの助命嘆願が殺到した事もあり、成功の確率が微小である事を踏まえつつ、手術を行う事になりました。一旦それが成功したかに思えましたが、実際には体調が悪化の一途を辿り、遂には競走馬としては致命的な病気である蹄葉炎を発症、日経新春杯から約2ヶ月後の3月5日朝、その短く激動の生涯を閉じました。

この「TTG」のエピソードを含め、この3頭が凌ぎを削った、ちょうど私が生まれた年の瀬に行われた有馬記念という事で、これからも私の中でこれを上回るレースは無いかなぁ・・・と思っております。

その激闘から、今年でちょうど40年。時代も、私も、中央競馬も大きく様変わりをし、また今年も迎える年末の運試し。
是非とも勝負したい、そして取りたいレースなのであります。

・・・だいぶ前置きが長くなりましたが、それだけ思い入れがあるという事で、ご容赦頂ければと思います。
では、ここから予想に入ります。


[2017.12.24] 中山11R
第62回有馬記念(GⅠ) 芝2500m

△[1]①ヤマカツエース  (57池添謙)牡5
◎[1]②キタサンブラック (57武 豊)牡5
 [2]③クイーンズリング (55ルメー)牝5
 [2]④ブレスジャーニー (55三浦皇)牡3
 [3]⑤トーセンビクトリー(55田辺裕)牝5
 [3]⑥サトノクロニクル (55戸崎圭)牡3
△[4]⑦シャケトラ    (57福永祐)牡4
 [4]⑧レインボーライン (57岩田康)牡4
 [5]⑨サクラアンプルール(57蛯名正)牡6
 [5]⑩シュヴァルグラン (57ボウマ)牡5
○[6]⑪ルージュバック  (55北村宏)牝5
▲[6]⑫サトノクラウン  (57ムーア)牡5
△[7]⑬ミッキークイーン (55浜中俊)牝5
 [7]⑭スワーヴリチャード(55Mデム)牡3
 [8]⑮カレンミロティック(57川田将)セ9
 [8]⑯サウンズオブアース(57Cデム)牡6

今年も、先行馬にとっては内寄りの好枠を引いた②キタサンブラックがペースで引っ張る。このマイペースを維持できるか、後ろから突っついてペースを上げるような馬が居るかどうか、というのが最大のポイントと言えるが、中山の2500mで行われる有馬記念というレースに関して言えば、基本的にスローペース、しかも年末の大一番、どの馬も勝つために、徒(いたずら)に道中脚を使いたくないという面もあろうかと思われるため、私としてはマイペースで刻んでいけると見ている。そうなれば、負けはしたものの終始マークを受けながら3着に粘ったジャパンCも内容的には申し分なく、基本はラストランを勝利で飾る、そうでなくても連軸には最適という意味を込めての本命とする。
また、牽制し合ってペースが落ち着けば前々有利、これにコース相性等を勘案し、対抗には、やや穴目ながら⑪ルージュバック(但しあくまで前々走の当地オールカマーと同様、先行勢に取り付いている事が条件だが、一昨年の有馬記念(10着)よりは成長しているはずで、その未知の魅力を買ってみたい。また、今年の漢字が「北」ならば、「キタ」サンブラックに対抗できるのは「北」村宏のルージュバックでしょ、という要素も若干入っていますゴメンナサイ。
これに続くは⑫サトノクラウン。昨年の有馬記念、同じ勝負服の勝ち馬・サトノダイヤモンドも6枠⑫番。これと同じ枠で、鞍上もムーアに替わり、前々の展開から巧腕発揮。3年前、デビュー2戦目の東スポ杯2歳Sでもコンビを組んで快勝しており、久々の鞍上でも巧く乗りこなすと見たい。
これに、昨年の有馬記念でも好走している①ヤマカツエース(昨年も内寄りの枠で先行)、⑬ミッキークイーンを絡め、更には成績にムラあるものの、同じ中山2500mの日経賞を制している⑦シャケトラが、同様に展開に乗っていければ、という点で。

<買い目>
(3単)②-⑪⑫-①⑦⑪⑫⑬
(馬単)⑪=⑫、⑪⑫-②、②-①
(3複)2頭軸:②⑪、相手:①⑦⑫⑬
(ワイド)⑪=①⑦⑫⑬


以上です。
少しでも馬券の方でもお役に立てれば・・・と思います。

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