皆様、おはようございます。

今日は「海の日」、７月20日です。

ちょうど１年前の今日、「オート界のニューアイドル・片野利沙に刮目せよ」というコラムをアップしました。
大変多くの方に目を通して頂いており、とても感謝しております。

今も日々成長を続けている、我らが「リサマックス」、片野利沙選手。
この１年も、日々レースを追い続け（時には結果のみチェックという事もありましたが）、応援し続けています。
今日のコラムは、そんな私目線による、利沙ちゃんの成長記録です。


ちょうど１年前の今日は、「32期新人王決定戦」当日。
舞台は飯塚オート、そしてナイターでした。
32期女子レーサーの中で唯一、決定戦に駒を進めたのが利沙ちゃんでした。
結果は惜しくも２着。０ｍから果敢に逃げましたが、「同僚」鈴木圭一郎選手に仕留められてしまいました。

当時、通算19勝。これは５人の32期女子レーサーの中で最多でした。
それからも２級車では、殆ど後ろに叩かれない速攻スタートを武器に、早めの逃げペースを作り、好成績を収めていました。

その状況が一変したのが、今年の年頭、１級車（600cc）への乗り替わり。
・・・パッタリと勝てなくなってしまいました。

逆に、川口の益春菜選手が、地元正月開催（１級車乗り替わり初節）でいきなり初Ｖを決めるなど、同期女子レーサーをリードする活躍を見せ始め、２級車ではスタート等で課題の多かった浜松の岡谷美由紀選手も、１級車乗り替わり後に力を発揮するようになると、だんだん同期の中で遅れをとっていくような・・・そんな中で、なかなか試走や本走のタイムが伸びず、苦心しているような姿が見受けられるようになりました。
特に１級車乗り替わり後、初夏を迎える頃までは、少しだけ成長が止まってしまったかな・・・と、親でも何でも無いのに心配している自分が居ました。

・・・そんな中、ある意味「突然変異」というぐらいの衝撃をもって展開されたのが、5/20～の伊勢崎ナイター（10Ｒ制、浜松G1ゴールデンとの５日間同日開催、この時のハンデは主力の50ｍ前）。
初日、０ｍ４車並びの大外から、スタートをやや逸するも態勢を立て直し、内枠３車を１車ずつ内から捌いて快勝を決めると、続く２日目は最終10Ｒ、「絶対王者」高橋貢を含む７車を相手に０ｍから大逃げを打って連勝。これでナイター走路への手応えを掴んだか、３日目も０ｍから逃げて３連勝で、勢いそのままに準決進出。迎えた準決勝でも０ｍから連日の大逃げを披露、最後は40ｍの栗原俊にかなり詰められたものの押し切って、無傷の４連勝で優勝戦に進出しました。「優出」という意味では32期新人王決定戦に続いて２回目ですが、純粋に一般の勝ち上がり形態での優出はこれが初めて。しかも一般開催でハンデ据え置きのため、その勢いでの初Ｖも期待されました。その優勝戦では、試走タイムをやや落とした事もあって少し焦りがあったか、スタートでフライング（この時は清水雄もフライング）。それでも３回目となる仕切り直しのスタートを決めてからは、最終周回まで逃げの態勢を作っていましたが、この時はもう１人超抜の機力に仕上がっていた選手が・・・最重ハンから怒涛の追い込みを見せていた早川清の強捌きに遭い、また清水雄にも逆転されての３着となりました。
それでも、この節で更なる成長の種を掴んだような気がします。

以来、優勝こそ有りませんが、ハンデも重くなっていき、現在開催中の飯塚ナイター10Ｒ制の初日からハンデは主力の30ｍ前まで下がりました。この為に苦戦も予想されましたが、その心配を余所に、初日（10Ｒ）２着、そして昨日（２日目）は斑から良に変わりかけていた走路で大逃げを披露し、見事に１着を飾りました。
今日は８Ｒ（最終予選Ａ）。１着＋タイム点を含めた上位５人の計６人が準決勝へ進めます。０ｍだけに、勝ち上がりに於いて大敗は許されない状況ですが、特にナイター走路との相性は抜群と見て良さそう。今、また成長の階段を駆け上がり始めた、オート界のニューアイドル・片野利沙選手に、これからも是非「刮目」して頂ければと思います。

そんな利沙ちゃんですが、最近ではフライングや試走戒告といった、粗削りな面もちょっとだけ垣間見せてしまっており、その成長の先にある一流レーサーへの過程では、タイムの向上・捌きの向上だけではなく、信頼性の向上・・・すなわち、試走からレースに至るまで何事も異常を起こさないよう、より信頼して買ってもらうための走りが必要になってくると思っています。

昨日の勝利を含め、現在までに通算38勝。という事は、この１年で倍の・・・ちょうど19個の勝ち星を新たに積み上げた事になります。

これからも１人のファンとして、健気に、そして果敢に攻め続ける１人の女子レーサーの姿を、まだまだ追い続けていきたいと思います。