石塚慶一郎-椎木尾拓哉が強引にインを切ったが、深谷知広は三番手で構えることはせず、打鐘手前からすぐに叩きにいった。深谷-渡邉雅也、二三車身空いて石塚-椎木尾、その後ろに吉田拓矢-恩田淳平-浅井康太-新田祐大-佐藤慎太郎で一本棒になり、終審を通過した。バックから吉田が捲るとスピードが違った。新田との車間を切っていた渡邉のブロックは、吉田に離れ気味だった恩田に最内の「近道」を譲る結果となった。展開の綾と言えば言えなくもないが、要所とは言いがたいし、どのみち渡邉の確定板はむずかしかったように私には見えた。二着恩田。三着新田。四着浅井。要は、五番手から吉田が前の四人をまる呑みした。そう括るのが一番すっと腹に落ちる。もはやこれまでと観念するしかなかった。
長い長いトンネルも慣れればこれまた満更でもない。
自室のねこカレンダーに記されている偉人の明言から転記する。「もし自分が違っていたと素直に認める勇気があるなら、災い転じて福となすことができる。」デール・カーネギーという米国の著述家のことばらしい。いかにもごめんなさいと謝っているような猫の写真が愛らしい。
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