皆様、おはようございます。
川口オート(ナイター)にて開催中の、初の消音マフラーによるSG開催、全日本選抜オートレースは、いよいよ今日が最終日。
最終12Rには、選ばれし精鋭8名による、10周回5100mの優勝戦が行われます。
昨日の準決勝戦を勝ち上がったベスト8、所属地区の内訳は、地元川口から3名、対する遠征勢は、伊勢崎3名、浜松・山陽から各1名。残念ながら飯塚勢は、優出ゼロとなりました。
実は、この地区毎の人数構成、前回のSG(伊勢崎・オートレースグランプリ)と全く同じです。
そして、この準決勝4個レースを1着でクリアしたのが全て元船橋・・・最後の船橋を牽引した新・四天王で独占という結果となりました。
さて、ここからは優勝戦をじっくり展望していきたいと思います。
この優勝戦の枠順決定方法は、準決勝1着グループの中の「出場選手優先順位」に従ってクジを引いての選択順予備抽選(1~4番目)→同様に2着グループの選択順予備抽選(5~8番目)を経て、その順番で自由に枠番を選択できる「枠番選択」方式。
「出場選手優先順位」とは、前回優勝者の中村雅を筆頭に、以下「1走あたりの平均賞金額」によって決められた順位。
・・・という事で、準決勝1着グループの4人のクジ順は、中村雅(1位)→青山周(2位)→永井大(3位)→鈴木圭(6位)。引いたクジは、中村雅が[2番目]、青山周が[3番目]、永井大が[1番目]、鈴木圭が[4番目]。
続く準決勝2着グループの4人のクジ順は、高橋貢(4位)→早川清(13位)→高橋弘(27位)→松尾啓(45位)。引いたクジは、高橋貢が[7番目]、早川清が[5番目]、高橋弘が[6番目]、松尾啓が[8番目]になったと思われます。
このようにして決まった選択順、どうやら1番目の永井大が最内枠(1枠)を選択。2番目の中村雅が2枠を選択・・・以下、順番に内枠から埋まる形で、枠番が決定されたようです。
この点も踏まえつつ、優勝戦前予想コラムは、1車1車の短評形式で。
今年からSG優勝戦のコラムは、今節のこれまでの成績も振り返るような形としております。
3日目、4日目と天候が心配されましたが、最終日は終日晴天の予報。最高気温は22度、すっかり秋本番の気候という事もあり、もちろん走路想定は、ハイスピードレースが期待される「良走路」です。
※選手名以下は、初日~準決勝の4日間の成績。
[走路状態]:着順(ハンデm・枠順)試走タイム/上がりタイム、ST(スタートタイミング)
①永井 大介 (川口) ハンデ 0
初日[良]:1着(10m・8枠)3.33/3.441、ST=06
2日[良]:1着(0m・6枠)3.31/3.419、ST=12
3日[斑]:1着(0m・4枠)3.35/3.413、ST=14
準決[斑]:1着(0m・7枠)3.30/3.383、ST=11
準決勝では早川清のトップスタートを追う形で2番手の外目を付け、1周3角で内枠勢を振り切り単独2番手に進出すると、ハイペースで逃げる早川清を3周3角で捌いて先頭浮上、更にペースを上げて圧勝の形で準決勝を突破しました。
早川清自身もこれ以上無いスタートを決め、これ以上無いペースで突き放しにかかるのですが、それを追う永井大からは余裕すら感じさせる状況。すぐに差を詰めて、まだ5周以上を残すところで一発で仕留めてしまいました。
8周回と距離が延びた分はあったものの、本走3.383のタイムが光ります。なかなか結果が出なかった消音マフラーでの整備でしたが、今回は文句無しの状態にあると思われます。そして、ただ1人初日から1着を並べ、土つかずの4連勝から、転がり込んで来た選択順1位、選んだ枠は最内枠。スタートの差が通常マフラーほど出ていない、つまり横一線のスタートという事になるのであれば、この最内枠はむしろ絶好かもしれません。この枠からでもスタートの実績は有りますので、先行からハイペースで逃げる得意の展開に持ち込んで、久々のSG制覇を完全Vで飾る可能性大と見ています。
②中村 雅人 (川口) ハンデ 0
初日[良]:1着(10m・8枠)3.32/3.421、ST=21
2日[良]:1着(0m・5枠)3.33/3.397、ST=07
3日[斑]:3着(0m・1枠)3.37/3.423、ST=17
準決[斑]:1着(0m・4枠)3.32/3.378、ST=13
準決勝ではややタイミング劣勢となる中、チェンジを入れてからの伸びが良く、スタートで佐藤摩に続く2番手の位置を奪取。2周1角までに逆転すると、後は逃げる一方で圧勝ゴール。本走3.378は、8周戦で計算上少しタイムが良くなるとは言え、消音マフラーでは前人未踏のタイムとなります。
この準決勝でまた1つ勝ち星を重ね、通算499勝。つまり今日の優勝戦を制すれば、区切りの500勝もセットで付いてくるという状況。今年既に2つのSGタイトルを手中にしていますが(全日本選抜、グランプリ)、本人にとっても是非とも欲しい勝利と言えるでしょう。
問題はスタート展開となります。ここまで、タイミングそのものは決して早いとは言えませんが、優勝戦になれば目イチで切ってくると思われます。3日目のゴールデンレーサー賞では永井大・青山周の後塵を拝しましたが、まだ水気も残る斑走路でしたので、これは参考外。2日目には既に本走3.40を切っており、機力は高位安定。①永井大と共にハイペースを築き、あとはマッチレースに持ち込む事になるでしょう。
③青山 周平 (伊勢崎) ハンデ 0
初日[良]:1着(10m・8枠)3.36/3.418、ST=12
2日[良]:2着(0m・5枠)3.30/3.406、ST=08
3日[斑]:2着(0m・3枠)3.33/3.423、ST=10
準決[斑]:1着(0m・5枠)3.29/3.393、ST=04
準決勝では中枠から、高橋弘に続く2番手スタート、ここから少し手を焼いたものの4周1角で高橋弘を捌いて先頭へ。ここからは後続を突き放し、圧勝で優出を決めました。
3枠と言えば、昨年末のSS王座戦で念願のSG初制覇を果たした、ゲンの良い枠番。通常マフラーであればトップスタートまで望める位置でもありますが、通常マフラー程スタートに大きな差が生まれにくい傾向にある消音マフラーでは、いつものような速攻まで望めるかどうかというところ。ここまで制した2つのSGは共にトップスタートからの押し切り。内に永井大、中村雅という強敵が控える中、その勝ちパターンに持ち込めるかどうかはやや微妙という印象です。
④鈴木 圭一郎 (浜松) ハンデ 0
初日[良]:1着(10m・8枠)3.31/3.402、ST=06
2日[良]:3着(0m・7枠)3.31/3.426、ST=04
3日[斑]:1着(0m・1枠)3.38/3.410、ST=03
準決[斑]:1着(0m・6枠)3.29/3.402、ST=08
準決勝はスタートでダッシュがあまり付かず7番手からの追い上げとなりましたが、徐々に捌きで押し上げ、内を締めて逃げる高橋貢を終盤で捲り、見事に1着で優出を果たしました。
この準決勝、公式発表では斑走路ですが、タイムを見れば完全に良走路のもの。ただ、スタートライン近辺に少し湿った部分が残っており、それがちょうど6枠の部分だけだったという話。消音マフラーでやや出足を削られている部分もありますが、「いつものような」目の覚めるようなスタートダッシュが見られなかったのは、この事で少し慎重にならざるを得なかったという事もあったようです。完全な良走路の2日目は好スタートを決めて2番手(この時はそれ以上に浦田信のスタートが決まった)、初日もオール10mの大外からカマシ気味に出て序盤は4番手につけており、普段ほどでは無いものの、タイミング含めスタートに関しては上位と見て良さそうです。昨日のタイム(3.402)も、あくまで後方からの追込展開になった(捌くという作業が必要になった)事により悪くなったもので、スタート先行からの逃げ展開であれば、3.40を切れる状態にはあるものと思います。
とは言え、完全に仕上がってしまった感のある内の2人(永井大、中村雅)に対しては分が悪く、前回SG(伊勢崎グランプリ)でも、先頭で逃げる展開になったものの中村雅にはキッチリ逆転されてしまっており、その点で優勝まではまだ厳しいかもしれません。
⑤早川 清太郎 (伊勢崎) ハンデ 0
初日[良]:3着(10m・8枠)3.33/3.447、ST=19
2日[良]:6着(0m・7枠)3.32/3.442、ST=13
3日[斑]:1着(0m・5枠)3.41/3.423、ST=17
準決[斑]:2着(0m・2枠)3.32/3.398、ST=01
準決勝では、驚異のコンマ01のタイミングで、目の覚めるようなトップスタート。ここからペースを上げて逃げ、3周3角で永井大にこそ捌かれたものの、2番手の位置を最後までキープし、久しぶりの優出を決めました。
昨日のスタートには驚かされましたが、それでも「この豪華メンバーの中に入った上で」またトップスタート、というのはちょっと厳しい話かなと思います。また、仮に切って行ったとしても、少なくとも今節の永井大を振り切れない事は昨日証明されてしまっており、争覇級には届かない状態かと思われます。
⑥高橋 義弘 (川口) ハンデ 0
初日[良]:6着(10m・6枠)3.34/3.476、ST=13
2日[良]:1着(10m・5枠)3.34/3.437、ST=21
3日[斑]:5着(0m・7枠)3.42/3.458、ST=13
準決[斑]:2着(0m・3枠)3.34/3.407、ST=05
準決勝は3枠の位置からトップスタートを決め、道中で青山周には捌かれたものの、2着の位置をキープし、見事に地元走路でSG優出を果たしました。
スタート自体は連日切れており、タイミングが示す以上の伸びを見せている状況。それが奏功した準決勝ではありましたが、「トップスタートからの逃げ」というこれ以上無い展開でマークした本走3.407は、「これ以上の数字が残せるかどうか」という、自己ベストレベルのタイム。内枠の主力勢が揃って3.40を切るレベルの機力にある以上、この中に割って入るのは物理的に難しいかな・・・と思います。
⑦高橋 貢 (伊勢崎) ハンデ 0
初日[良]:1着(10m・8枠)3.33/3.437、ST=05
2日[良]:4着(0m・3枠)3.34/3.429、ST=06
3日[斑]:不成(0m・3枠)3.33/-.---、ST=06
準決[斑]:2着(0m・3枠)3.31/3.410、ST=05
準決勝では3枠から好スタートを決め、東小野に続く2番手から序盤の1周3角でこれを捌いて先頭へ。そのまま押し切るかに見えましたが、終盤、追い上げた鈴木圭に捲られ、何とか2着キープでの優出となりました。
スタートも機力も「本人としては」かなり上位級にあると思われますが、さすがに上には上が居ます。まずこの枠順ではスタートで自分の展開に持ち込むのは厳しく、そうなると、内枠の元船橋勢が作り出すハイペースに追走一杯の形になってしまう公算が大きいと考えます。序盤から逃げる展開でも最終的には余りペースを上げられておらず、3.41の壁に阻まれている現状では、その内枠勢に割って入る事も厳しいかと思われます。
⑧松尾 啓史 (山陽) ハンデ 0
初日[良]:6着(10m・6枠)3.36/3.486、ST=11
2日[良]:4着(10m・6枠)3.34/3.457、ST=06
3日[斑]:1着(0m・5枠)3.46/3.539、ST=09
準決[斑]:2着(0m・2枠)3.32/3.390、ST=03
準決勝では序盤4番手につけ、そこから徐々に押し上げて2番手まで浮上し、3年ぶりのSGファイナルの切符を手にしました。
初日・2日目の動きからは到底ここまで来れなかったという状況から、昨日は気配一変。一気に3.40の壁を突破してきたところに、ハマった時の一発の魅力を感じさせます。
とは言え、この優勝戦は大外8枠。佐藤摩や西原智のように、今節では「この位置からトップスタート」を決めた選手も居りますが、それはそもそも普段からスタート速攻力を持つ選手の為せる技であり、しかも今日は相手が違い過ぎます。おそらく追込展開になると思いますが、内枠勢が超ハイペースの世界を築いてしまうと、もはやそれに割って入れる余地は無いと思われます。
以上を踏まえて、前予想の目は以下の通りです。
[2016.10.10] 川口 ★ナイター
SG全日本選抜・最終日
【12R】優勝戦(枠番選択) 5100m(10周)
良
◎①永井大(川)0
○②中村雅(川)0
△③青山周(伊)0
▲④鈴木圭(浜)0
注⑤早川清(伊)0
⑥高橋弘(川)0
⑦高橋貢(伊)0
⑧松尾啓(山)0
通常マフラー程、スタート力の差が無くなっている印象の有る消音マフラー。スタート後の展開は、①永井大が最内を利してのトップスタート、これに内から②中村雅、④鈴木圭がカマシ気味に続いて行くか。③青山周がどこまでそれに対し抵抗するかがポイントとなりそう。いずれにしても、内枠を占める元船橋カルテットがスタートを切り、ハイペースを築き、どんどん引っ張っていく展開、いわゆる「ロング」の展開になる事は必至の状況。道中は殆ど捌き合いの無いレースになる可能性が否定できない。
最有力は、トップスタートからハイペースを築いて逃げていく①永井大、これに渡り合えるのが②中村雅。③青山周、④鈴木圭はこれにどこまで割って入れるか、というところ。スタート行きづらい外枠勢にとっては、後方に置かれた時点でもう追走一杯、進出すら厳しい状況になりそう。
<良走路>
本線(3単):1=2-34
押え(3単):1=2-5
押え(2単):1-4、2-4
さて、5日間の激闘のクライマックス。どんなレースになるのでしょうか。
本日も、少しでも車券のお役に立てれば・・・と思います。
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2016/10/10 8:14 閲覧数(709)コメント(0)

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