初手から五人並んでも、途中で分かれたわけだから、「中四国作戦のようなもの」という表題は反感を買うかもしれないが、私から言わせればやっぱり似たようなものだった。突っ張る犬伏湧也-清水裕友、それに手を焼きながら三番手の山口拳矢-松谷秀幸、すっと下げた町田太我-松浦悠士-大川龍二。犬伏が捨て身で山口を出させず町田のカマシごろとなった。
暗黙の意思統一と記せば角が立つ。五人の熟議があったかどうかも知らない。ただ名参謀の松浦と清水が練ったプランのひとつと推するなら、やはりその競輪は面白い。順番が来たら駆ける。後ろが競りならとことん捲り。なんて低級な競輪とは雲泥の差だ。
犬伏がブン回して清水-町田-松浦-大川で番手捲り。そんな空想で今年を締め括りたかったが、私の低級な車券術では到底及ばない。
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