自転車を停めた女子高生がコンビニの前で紙コップの珈琲を飲んでいる上下ジャージの俺をちらと見た。しっかり自転車の錠をかけ入店するのは常のルーティーンか、それとも俺を警戒したのか。数分後に出てきた彼女のビニール袋にサンドイッチらしき物が見えた。俺にも大昔、パン屋でサンドイッチを買って(コンビニなどあろうはずもない)登校する青春はあった。いい歳になってからは、早朝野球の球場へむかう車中で運転しながらコンビニのサンドイッチを食べる朝もあった。
たまに出くわす短軀の老婆が歩いてくる。女はいつも十円玉と五円玉と一円玉をジャラリとレジのカウンターに置き、菓子パンを一個買い近くの公園のベンチで食べるのだ。今日のベンチはまだ濡れているから座れない――と教えたい俺だがそこまで彼女と親しくはない(というか話を交わしたこともない)。
“少年が老人と化した己の晩歳の姿を夢に見る。妙にリアルな映像が長々と続き少年は泣きはじめる。恐怖に似た感情に慄く。やっと夢から醒めた少年の安堵といったら……。”
もうそんな夢が夢として「成立」しない歳になった俺は、靄っとした気分で百円珈琲を飲んでいる。ディランの曲の邦題で『ブルーにこんがらがって』というのがあったが……イカン・イカン――。こんな気分で始まる日は、競輪場に避難するのが無難なのだが――。
今日の開催はどこ競輪場だろう――? 毎朝、スポーツ新聞のギャンブル欄で本日の行き先を探していた頃が、只々懐かしい。
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