皆様、おはようございます。
暖かな陽光が差し込む朝を迎えた、東京地方です。
川口オートにて開催中のSGオールスターオートレースは、いよいよ今日が最終日。
最終12Rには、選ばれし精鋭8名による、10周回5100mの優勝戦が行われます。
昨日の準決勝戦を勝ち上がったベスト8、所属地区の内訳は、伊勢崎から3名、浜松から2名、山陽・飯塚から各1名。これを地元一騎で永井大が迎え撃つという形になりました。
さて、ここからは優勝戦をじっくり展望していきたいと思います。
この優勝戦の枠順決定方法は、準決勝1着グループの中の予選成績上位選手から自由に枠番を選択できる「枠番選択」方式となったようです。
その選択順1位となった鈴木圭が「8枠」を選択。選択順2位の高橋貢以降は1枠から順に選択という形となりました。
優勝戦前予想コラムは、いつものように1車1車の短評形式で。
今年もSG優勝戦のコラムは、今節のこれまでの成績も振り返るような形としております。
今日も1日文句無しの晴天予報。もちろん走路想定は「良走路」です。
※選手名以下は、初日~準決勝の4日間の成績。
[走路状態] 着順(レース番号・ハンデm(0mオープンの場合は枠順))試走タイム/本走タイム、ST(スタートタイミング)
①高橋 貢 (伊勢崎) ハンデ 0
初日[良] 5着(12R10m)3.32/3.415、ST=05
2日[良] 1着(11R20m)3.33/3.407、ST=10
3日[湿] 1着(12R10m)3.65/3.685、ST=12
準決[良] 1着(10R2枠)3.32/3.390、ST=06
準決勝では2枠の位置からトップスタート、そのまま先頭を一度も譲らず、8周回を押し切りました。
2日目以降3連勝を決めていますが、タイム的には今一つの印象です。準決勝が最も良いのは、逃げイチのレースだからという言い方も出来ますが、それでも3.390が一杯という事を考えると、争覇級メンバーと争う事になる優勝戦、現状ではやや劣る印象です。初日から比べれば機力等のアップは図られていると思いますが、初日12R(スターセレクション)では永井大に一発で捌かれており、やや心配な印象は拭えません。勿論、本来であれば「枠番選択の際はよく内枠から埋まる川口走路」、この枠番はポールポジションという言い方も出来ますので、車券圏外からは外しづらいところですが、一応連下候補かな・・・と思っています。
②永井 大介 (川口) ハンデ 0
初日[良] 1着(12R10m)3.30/3.383、ST=11
2日[良] 3着(10R10m)3.31/3.434、ST=16
3日[湿] 2着(10R10m)3.64/3.691、ST=15
準決[良] 1着(11R2枠)3.30/3.373、ST=04
最内枠の青山周とのスタート争いに注目が集まった準決勝、ほぼ同体(やや前?)ではありましたが内の青山周に対し1角で被せきれず抵抗に遭い外へ少し膨れますが、内に入り込んだ鈴木宏との2番手争いを制して3角へ。その後しばらくは青山周にコースを押さえられていましたが、6周3角で内を突いて先頭へ抜け出すと、その後は少し後ろを突き放す形で1着ゴールを飾りました。
豊富なスタート速攻力を武器としている永井大にとって、少しだけ気になるのは、スタートをミスする場面がたまに見られる事。その最たるものは山陽プレミアムカップの優勝戦、白煙を上げての大出遅れで万事休す。その山陽では続くG1平成CC準決勝でも(そのプレミアムカップ優勝戦で履いたタイヤを再度装着して)再びの出遅れ。・・・そう考えると、山陽でなければ、あのタイヤでなければ、という事であれば、今日は普通に切れると見ても良いでしょう。本来のスタート力が決まれば、このメンバー・位置ならトップスタートも視野に入ります。タイムから見ても機力状態は上位級、巧くスタートを決め、ハイペースで他を圧倒する勝ちパターンに持ち込めば、久々のSG制覇も視野に入るところでしょう。
③松尾 啓史 (山陽) ハンデ 0
初日[良] 1着(2R10m)3.32/3.431、ST=16
2日[良] 2着(12R20m)3.31/3.381、ST=04
3日[湿] 3着(6R10m)3.27/3.785、ST=15
準決[良] 1着(9R7枠)3.31/3.412、ST=14
7枠に置かれた準決勝、スタートは並で、1周2角では5番手の位置でしたが、そこからはやはり最上位級の機力をフルに発揮し、徐々に追い込んでいきます。2周1角で岡松忠を捌いた後、続く中村雅は2周4角で一捲り。その後5周4角で新井恵を捌き2番手に浮上すると、7周1角で木村武を捌き先頭へ。得意な追い込みがズバリ決まった印象です。
今の川口の走路状況、オープン戦の特色である「スタート先行有利」の傾向をモノともせず、追い込み展開でキッチリ勝ち切った事(しかも相手は銘柄級)は、更に2周回距離が延びる優勝戦に向けてはかなりの好材料となります。それでも、更にその上を行くハイペースを持つ選手が大外に控えている事も有り、早めに先に行かれてしまう展開(ちょうど2日目12Rの直接対決時のように・・・)になると、追走一杯の面もあるかもしれませんが、いずれにしてもキッチリ捌ける機力状態は評価せざるを得ません。準決勝の本走タイム:3.412は、他と単純に比較してしまうと劣るようには見えますが、4台捌く必要があった事を考えると、多少時計が掛かるのは当然で、決してそのタイム比較だけで評価を下げてはいけないと考えています。
④新井 恵匠 (伊勢崎) ハンデ 0
初日[良] 2着(3R20m)3.35/3.429、ST=06
2日[良] 4着(5R10m)3.33/3.453、ST=11
3日[湿] 1着(7R10m)3.65/3.711、ST=11
準決[良] 2着(9R4枠)3.30/3.415、ST=08
準決勝では4枠の位置から、最内の木村武に次ぐ2番手スタート。前を行く木村武の巧みなコース取りもあってか、なかなか捌けずにいる間、松尾啓に捌かれて3番手後退も、7周1角で松尾啓が木村武を捌いた際に空いた内を突いて2番手に浮上、その位置を最後まで守り切り、2着で優出切符を手にしました。
この優勝戦も同じ4枠が転がり込んできました。枠順としては実績のあるところ、機力面の弱さもあってか、昨日のように捌く展開になると厳しい面もあるだけに、1にも2にもスタート勝負。それでも、現状のこの優勝戦メンバー相手に勝つためには、トップスタートが最低条件という厳しいレベルではないかと思います。勝負強さは一級品、最後まで諦めないレーススタイルも、またファンへの想いも人一倍だけに、ひっそりと応援車券を握りしめての観戦にはなると思いますが、あくまで前予想として、公平な評価としては、やや厳しいという印象が拭えません。
⑤青山 周平 (伊勢崎) ハンデ 0
初日[良] 7着(12R10m)3.31/3.418、ST=07
2日[良] 1着(8R10m)3.32/3.424、ST=05
3日[湿] 5着(8R10m)3.65/3.730、ST=06
準決[良] 2着(11R1枠)3.31/3.385、ST=05
準決勝では最内枠から目イチのスタートを決め、すぐ隣の永井大に被されかけたものの巧く抵抗し、トップスタートで2角へ進入。その後はコースを押さえながら先頭をキープしますが、6周3角で永井大の攻略に遭って2番手後退。特に中盤は後ろを押さえながら逃げていた事も有り、大きく離していた池田政にもだいぶ詰め寄られており、7周3角ではその池田政にインを突かれましたが、この突っ込みが膨らんだため2番手再逆転、このポジションを最後までキープし、2着での優出を決めました。
年末のSS王座戦での落車事故が尾を引いているのか、今年に入りスランプに陥っている印象ですが、それでもキッチリSG優出を決めてくるあたりはさすがの一言です。ここもスタート一発の魅力は兼ね備えており、展開次第では一発も、というところですが、昨日の準決勝でも永井大には逆転を許しており、展開を掴んでも勝ち切るところまでの状態には無いかもしれません。
⑥佐藤 貴也 (浜松) ハンデ 0
初日[良] 3着(9R20m)3.34/3.417、ST=09
2日[良] 6着(2R10m)3.37/3.460、ST=06
3日[湿] 3着(10R10m)3.64/3.691、ST=06
準決[良] 2着(10R4枠)3.32/3.393、ST=08
準決勝では高橋貢に次ぐ2番手発進(内、半車身後方に浦田信、これを1周3角で振り切る)。その後、その浦田信には2周2角で再度覗かれる場面がありましたが、浦田信が滑らせて後退。前を行く高橋貢との一騎打ちの形となり、8周3角では高橋貢の内を覗こうとする場面もありましたが無理せず退き、そのまま2着で優出を決めました。
プレミアムカップ制覇で勢いに乗っている今、スタートも巧く決まっており、一定の評価は必要ですが、それでも今節の動きは争覇級に比べるとやや見劣りしており、これだけのメンバーが揃うと・・・枠順的にもやや厳しいだけに、今のこのメンバー間の比較では割り引きが必要かと思っています。
⑦荒尾 聡 (飯塚) ハンデ 0
初日[良] 2着(7R10m)3.32/3.437、ST=04
2日[良] 7着(3R10m)3.35/3.444、ST=06
3日[湿] 2着(6R10m)3.29/3.781、ST=04
準決[良] 2着(12R7枠)3.32/3.383、ST=08
準決勝は、これまで何度も実績の有る7枠の位置から得意のカマシスタートが決まり、トップで1~2角へ。そこから逃げ態勢に入るも3周1角で鈴木圭のイン捌きを喰らいますが、その鈴木圭のハイペースに引っ張ってもらう形でペースアップ、3番手以下を振り切っての優出を決めました。
昨日のコラムでも触れた通り、本来SG準決勝の実績は非常に高く、また近況特に「準決勝では」カマシスタートがバシバシ決まる印象ですが、優勝戦になるとそれが決まりきらず、2角で外に弾かれて終了、という場面が・・・特に記憶に新しいのが前節(山陽G1)優勝戦、この典型的な展開になって万事休すとなりました。その要因は、当然ながら内枠に占めるメンバーのレベルにあります。準決勝のそれと優勝戦のそれとでは、当然異なります。準決勝レベルの相手なら飲み込めるカマシスタートも、機力もスタートも一段上となる優勝戦の相手となると、内から抵抗に遭ってカマシが決まらず、という事が良く見られます。SG準決勝の実績(=優出実績)の多さに比べて、SG優勝(上位着)がそれほど多くないのは、こういった展開面での厳しさがあるのでは、と考えています。今日も内枠にはスタート巧者が揃い、昨日のようにキレイなカマシスタートが決まるかどうか、不安は拭えません。
⑧鈴木 圭一郎 (浜松) ハンデ 0
初日[良]2着(12R10m)3.27/3.395、ST=15
2日[良]1着(12R20m)3.27/3.378、ST=10
3日[湿]1着(11R10m)3.65/3.704、ST=15
準決[良]1着(12R8枠)3.28/3.359、ST=13
準決勝では大外枠ながら、内隣の荒尾聡のカマシスタートに乗って2番手発進。その荒尾聡を3周1角で捌いて先頭へ(少し流れるが振り切る)、その後は周回を重ねる毎に後続との差を広げ、ぶっちぎりの1着ゴール。SG4連続制覇に向けて、いよいよリーチをかけた形となります。
準決勝1着グループの中で予選のポイントが最上位となった事で、優勝戦の枠番を最初に選択できる権利を得た鈴木圭が選んだのは、これまでのSG優勝戦(枠番選択)での常識を根底から覆す「8枠」。G1優勝戦を含めても、何年か前の川口G1キューポラ杯、最初の選択権で5枠を選んだ東小野が居るくらいで、概ね1~4枠の中から選択されるものですが、正直、最初に8枠を選んだ選手は記憶に有りません。
その心は1つ、「スタートで内に包まれるリスクを無くすため」。
確かに、強烈なスタート速攻を1つの勝ちパターンにしている鈴木圭の選択としては納得の領域です。滑りも多くなっている川口走路の傾向からも、スタートで包まれてからの追い込み展開になってしまうと届かないリスクを感じての選択という事でしょう。大外枠は確かに遠いですが、スタート(出足)で遅れた時のリスクは内枠のそれより小さく、逆に機力を最大限に活かして1角を回れるメリットがあります(内枠ではコーナーでの角度が少し急になるため、スピードを少し早めに緩める必要が有る)。
1つ気掛かりなのは、すぐ内枠の荒尾聡に乗って行った場合、その荒尾聡のスタートが内からの抵抗に遭い、飛ばされた時に一緒に飛ばされないか・・・という点ですが、捌きの実力も付けた今の鈴木圭なら、巧く内へ切り返す等して凌げる事でしょう。
とにかく、破竹の勢いでここまで昇り詰めた、これまでの常識では測れないニュータイプのオートレーサーであり、これまでの常識では測れないからこそ、SG4連続制覇(=グランドスラムへのリーチ)もあっさり決めてしまうかもしれません。
上記のリスクも無くは無いため、これを外した目も買うかもしれませんが、前予想上は文句無しで中心視とします。
以上を踏まえて、前予想の目は以下の通りです。
[2017.05.03] 川口
SGオールスター・最終日
【12R】優勝戦(枠番選択) 5100m(10周)
良
△①高橋貢(伊)0 [2]
▲②永井大(川)0 [3]
○③松尾啓(山)0 [4]
④新井恵(伊)0 [5]
注⑤青山周(伊)0 [6]
⑥佐藤貴(浜)0 [7]
⑦荒尾聡(飯)0 [8]
◎⑧鈴木圭(浜)0 [1]
(ハンデmの後ろの番号は枠番選択順)
スタートは内から②永井大、中枠勢を、外枠の巧者が飲み込めるかどうか。それでも⑧鈴木圭は、カマシスタートから勢いを付けて前団(2・3番手)をキープすれば、機力を活かして抜け出すか。それでも内枠勢が巧みに運ぶと厳しくなる可能性も有り、中心視はするものの全幅の信頼までは寄せられない。その場合の相手として期待したいのが③松尾啓。さすがにある程度スタート後の位置について注文は付くが(最後方ではさすがに厳しいか)、少なくとも中団さえキープ出来れば、中村雅をも一捲りで仕留められる今の機力状態なら逆転浮上も十分。更に、②永井大も、先行からのハイペース押し切りの勝ちパターンにハマれば十分アタマまで。
<良走路>
本線(3単):8-23-1235
押え(3単):3-8-125
押え(2単):3-2、2-38
さて、5日間の激闘のクライマックス。どんなレースになるのでしょうか。
本日も、少しでも車券のお役に立てれば・・・と思います。
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