表題は、ポール・サイモンの佳曲「恋人と別れる50の方法」なる邦題からいただいた。
　手っ取り早いのは一万円つくところを千円。二点なら二万円配当のところ。五万内外のオッズ目途に二枚ずつ五点……毎度ばかばかしいお話である。こういう手もある。千円配当を一回ころがせば千円×10倍×10倍で十万……己が転がるのが落ちだろう。〽どんな気分だい、気分はどうだい、まったくのひとりぼっちで、家に帰るあてもなく、誰からも相手にされず、転がる石のように生きるのは？　ディランが唄う「ライク・ア・ローリング・ストーン」、なんとも身につまされるリフ（対訳は中川五郎）である。
【昼の部－大垣決勝】飛車格落ちのＧⅢは地元増し増しだとは思うが、決まりそうで決まらない（今節すでに二回連係）志田龍星－山口富生に三度目の正直などあるのかしら？　良く見えるのは鈴木竜士と永澤剛の二人。ただ鈴木からも永澤からも筋車券には気がむかない、というか端から両者の表裏が第一感だった。そして絞るなら鈴木の方。ピンピンピンのいきおいもさることながら、直前の〈ミッドナイトＧⅢ〉を優勝しているのは押しの材料だ。変わり種（？）ＧⅢを連覇の思い込みもいいンじゃない。二車単の③⑤――。
【夜の部－四日市決勝】九車だてのＦⅠという意地悪い見方をしようとすると、九車だてなのに七車だてと同じような競輪をしてくるものだから、笑ったり怒ったり。ま、それも競輪、これも競輪、文句などない。「二番の和田真久留まくって一着」「和田がまくった和田真久留のまくりだ」「優勝はまくった和田真久留」――実況氏の声風を想像してしまう。和田には諸橋愛だけど、最近の諸橋を見ているとちょっと寒いなァ、この筋車券は。三浦翔大が引っぱり阿部力也を勝たせようとする。宮城の連係はそう読める。むろん三浦のスピードじゃどこまで先導できるかおおいに心配だけど、三浦にその気があるのなら、一度はかたちになるはず。三浦と叩き合いたい選手も、三浦の後ろで阿部と競ろうなンて選手もいなかろう。二車単の②⑨――。
　附記。万が一ころがったとしても、千円スタートじゃァ十万には届かない。