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歌は世に連れ、車券も世に連れ~競輪グランプリ二〇二四

2024/12/29 17:37 閲覧数(210)
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 学生の時分、悪仲間とテレビのクイズ番組を見ていた。五問すべてを正答すれば百万円だったか一千万だったかハワイ旅行だったかは忘れた。出題はけっこう難易度が高く、見ているおれらはほとんど答えられなかった。出演者も途中脱落が目だった。それでも何人目かが最後までこぎつけた。五問目の質問が出されるとすぐに仲間内のひとりがずばり正答を言い放ったものだから驚いた。盛り上がった。大魚を逃したように悔しがった。が、五問目までくるのが至難なのだ。馬鹿ものたちはすぐに冷静になった。
〈競輪グランプリ〉出場にたどり着くのも至難の業である。だからこそ、乗れたからには、九人だれもが、一億円(正確には一億四千万)を、一着を主眼においた競走をする。と思いきや、存外にそうはならない、なれないのが競輪なのだと記したい。
 北井佑季の頭の中に一億円をなかろう。だって冷たい冬の風を切り裂いて二周近く逃げる覚悟でいるのだから。おおざっぱに括れば、北井がブン回して郡司浩平-岩本俊介の番手捲り。対する脇本雄太-古性優作のカマシ捲り。からむ眞杉匠-平原康多の総力戦。おなじく清水裕友の総力戦。新山響平は捲り専一かしら。
 今年たった一回しか優勝していない(たとえそれが特別競輪だとしても)平原と新山は敬遠する。松浦悠士と組めない清水は魅力半減、買わない。岩本ねえ。複数回、この人が割と簡単にマークをはずすのを見ている。いざ開戦となれば「攻めどころ」になるやも知れないから切る。古性、郡司、眞杉、脇本が残ったが四人ボックスでは点数過多。眞杉の競輪は「野生児」「自然児」っぽい。内から厳しく放り上げたとおもったら、今度は外からバチンと降りてくる。むろん行くときは行く。迷わず仕掛ける。この人をむげには切れない。だけど「心中」する気にもならない。ふうむ。さあどうしよう。
 その一。「歌は世に連れ世は歌に連れ」なら「車券も世に連れ」だ。大谷翔平の通訳だった水原一平氏の「一」。耳にたこができるほど聞かされた百三万円の壁の「一」と「三」。あと何かあったかしら? 話は散らかるが先月の〈競輪祭〉は寺崎浩平を使い脇本の番手捲りだった。脇本の最後の最後の一冠に貢献した寺崎を準決で面倒見たのは古性だった(ゆえに本人は二着失格の憂き目に遭った)。奇縁とは言わないけど、うすぼんやりと、「脇本より古性」と思い込めなくもない? ①③④、①③⑨、③①④、③①⑨。
 その二。最近のグランプリで今でもちょっとだけ悔しさが残っているのは一昨年、脇本-古性で北の二段駆けをあっさり捲ったやつ。何を思ったか古性を切って、脇本と郡司の表裏ばかり買っていた。③⑨と⑨③。

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