皆様、改めましておはようございます。

という事で、中央競馬（JRA）の秋のG1戦線を予想していく連載コラム・・・も、今週がラスト。日曜日には、今年の中央競馬の掉尾を飾る大一番、グランプリ・有馬記念で、2016年秋G1戦線もフィナーレを迎えますが、その前に、こちらも伝統のG1戦という事で、普段は平地のレース予想が中心ではありますが、少し趣を変えて、中山大障害の展望コラムで皆様のご機嫌を伺います。

かつて障害競走にはグレード表記はありませんでしたが、「Ｊ・Ｇ１」のようにグレードが付いたのが1999（平成11）年。これよりJRAの障害競走は、それぞれ中山の大障害コースを使って行われる春の「中山グランドジャンプ」と、秋の「中山大障害」を頂点とする競走体系が確立されました。
それまで「中山大障害」という名称は、天皇賞のように春秋それぞれに使用されていましたが、春の方が「中山グランドジャンプ」と改称された事になります。

「中山大障害」、本来の読み方は、なかやま「だいしょうがい」なのですが、これを「おおしょうがい」と読むと、昔からの競馬通っぽくなる、というネタが、私が敬愛する競馬ライターの須田鷹雄氏のかつての著作にあったと記憶していますが、その歴史は古く、第１回は1934（昭和９）年。以来、何度か距離の変更はありましたが、基本的には中山の障害4100ｍコースで行われる・・・春・秋のＪ・Ｇ１戦にしか使われない大障害コースを含む７つの障害を計11回飛越し、６回の坂路（バンケット）昇降を含むマラソンレースとなります。
馬にとっても、騎手にとっても相当タフな競走。馬券度外視で、最後の直線では観客から拍手が沸き上がる光景も見られます。

それでは、今年の「障害競走の総決算」、迎えて139回目となる伝統のＪ・Ｇ１戦を予想してみたいと思います。


[2016.12.23]　中山10Ｒ
第139回中山大障害（Ｊ・ＧⅠ）　芝4100ｍ

　[1]①ドリームセーリング（63五十嵐）牡９
　[2]②トーセンハナミズキ（61大庭和）牝６
▲[3]③サンレイデューク　（63難波剛）牡８
　[4]④ルートヴィヒコード（63小坂忠）牡４
注[5]⑤マキオボーラー　　（63平沢健）牡６
△[5]⑥ティリアンパープル（61山本康）牝６
　[6]⑦カウウェラ　　　　（63浜野谷）牡６
　[6]⑧クリノダイコクテン（63植野貴）牡５
○[7]⑨オジュウチョウサン（63石神深）牡５
　[7]⑩ウインイルソーレ　（63蓑島靖）牡５
△[8]⑪ルペールノエル　　（63高田潤）牡６
◎[8]⑫アップトゥデイト　（63林満明）牡６

中山大障害の予想のポイントとして、やはりＪ・Ｇ１でしか使われない大障害コースでの実績を外すわけにはいかない。その意味では、それぞれＪ・Ｇ１を制している人気上位２頭の実績が抜けており、これ以外から勝ち馬を想像するのは難しい。人気上位は⑦オジュウチョウサンだが、昨年は春秋のＪ・Ｇ１を完全制覇した⑫アップトゥデイトが実績面では上位であり、かつ人気は（近況の勢いの違いもあって）２番人気とオッズ面でも期待上位、こちらを本命とする。
逆に単勝３番人気の⑤マキオボーラーに関しては、実績上位は認めるものの、気になるのが３走前、昨年の中山大障害で大敗を喫している事。それ以外の重賞戦線では好成績を残しているが、大障害コースとなって他馬との力関係が逆転する可能性は大いに考えられる。勿論、馬自体の能力は認めざるを得ないだけに押さえるものの、人気ほど素直に決まるかどうか疑問が有るという印象。また、４番人気の①ドリームセーリングも大障害コースでの実績が乏しく、これも近況の実績で人気上位に推されているものの、大障害コースとなってどうかという不安が拭えない。
逆転の３番手評価としたいのが、コラム執筆時点で単勝６番人気の③サンレイデューク。前走が約１年ぶりの出走となったが、勝ち馬オジュウチョウサンから１秒２差混戦の６着。昨年春の中山グランドジャンプでは、勝ち馬アップトゥデイトから２秒１差の３着に健闘しており、大障害コースの経験・実績も上位。この点で逆転の余地有りと見たい。
同様の理由で、⑥ティリアンパープルもピックアップ。経験を活かした激走に期待したい。
また、Ｊ・Ｇ１初出走組では⑪ルペールノエル。近況の充実ぶりから、一発あってもおかしくない。

＜買い目＞
（３単）⑫＝⑨－③⑤⑥⑪
（馬単）⑫－③、⑨－③
（ワイド）③＝⑤⑥⑨⑪⑫


以上です。
少しでも馬券の方でもお役に立てれば・・・と思います。