宮本隼輔(山口)と松井宏祐(神奈川)は113期のライバル、更には野球漫画『巨人の星』の星飛雄馬と花形満になぞらえ「宿命のライバル」というフレーズを私はよく使わせてもらう。
二〇一九、二〇年のヤング・グランプリは、オッズなど見ないで両者の表裏車券を買った。二〇年、大した額を取りこんだわけではないが、松井、宮本の二車単六百二十円は小躍りするほど嬉しかった。
その宿命のライバルも現況ではやや水が空いてしまったようだ。――どうしちゃったの宮本は? そんなつぶやきを発したくなる競走も増えた。
本日(六月二十五日)の高知FⅠ最終日の第七競走・S級一般戦を宮本が走っている。車立は五車で三対二の二分戦。競走得点105点の宮本-103点の吉永好宏-95点の吉松直人の本線に対し、別線はともに94点しか持ってない滝本泰行-丹波靖貴だから、ま、ド本命番組である。
昔、初日二日目と重い印でとぼけた選手の最終日をぶ厚く打つ先輩が居た。お眼鏡にかなった選手が準決で消えたのを見届けると、よし明日だ――。先輩の臍下丹田に力がこめられるのだが、昔の競輪は◎がつづけて負けると野次も烈しかった。不調欠場の可能性もある。だから前夜版の予想紙で明日の番組を確かめるまで(◎が出場するかどうか)先輩は気が気でなかったはずだ。
で、今日の宮本かぁ。先輩ならきっと二日間「見」でさぁ勝負なのだろうけど、二日間盲目的に宮本の頭を勝っていた私には今さらである。
冗談で吉永-吉松のズブズブでも買ってお茶を濁すか。
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