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二時間三十五分

2024/03/11 19:58 閲覧数(208)
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 福井競輪の中継の画面に「2時間51分」という数字が映った。視聴者プレゼントのキーワードらしい。音を出していないので正確かどうかわからないけど、そんな雰囲気だった。数字を見ながら「2時間35分」とつぶやいた。RCサクセションの最初のアルバム『初期のRCサクセション』の冒頭の曲名である。たしか二時間三十五分彼女に電話する歌だった。聞いた。二曲目は「ぼくの好きな先生」。つづけて聞いた。胸のあたりが痛くなる。国立駅の近くのレコード屋さんでこのアルバムを買ったと思うのだが、もはや記憶はあやしいし、実物もとっくに、手元から消えている。
 感傷家を装いながら、頭の隅には「二-五-一」「二-三-五」の目があらわれ、私のギャンブルに介入しようとする。なんとか抗ったつもりだけど本日の競輪はどこかでまで続いている。全国の結果を見るのは怖いのでやめておこう。
 余談だが、今晩まで四日市を走っていた福田晃(栃木115期)が、最近中割りの鬼と化しているので目をつけていたのだけれども、車券の買い方が下手でお足にはならず。福田は父も兄も、祖父も祖母も叔父も競輪選手である。競輪「福田ファミリー」は総勢何人を数えるのだろう。その内の何人かにはいくつかの思い出もある。車券でも。取材でも。ふっと宇都宮の検車場や記者席や、むかしの選手宿舎の画がうっすらとよみがえり、また胸のあたりが痛くなる。想い出は軀にわるい。が、思い出は人生の良薬でもある。きざったらしく書いてしまったが、きっと物の本で読んだ言葉だろう。
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