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競りは競輪の華であり得るか――。

2017/08/01 6:56 閲覧数(3791)
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 ◎の先行屋の番手をAとBが競る。
 ヨコの厳しさならAだろう、いやBはとことんやるよ――。
 ◎からAか、◎からB。どちらか一本の枠単車券を握りしめながら金網で観戦する。ドカしちゃえ! 持ってけ~。声が出、体も動き、そして幸せだった。
 競りという戦法がマーク屋にとって、一着二着を取るため、より高額の賞金を得るために有効な手段であった時代の話だ。
 競りは競輪の華であった。
 カマシ捲りスタイル隆盛=押さえ先行受難。四回転近い大ギヤ主流=ヨコの技術より踏み出し一発の競り。という現今の競輪では、競る二人は黙って消し、後ろが競りの自力選手も軽視。そんな車券を定式のように買っている自分が、ちょっとだけ嘆かわしい。
 諸橋愛と木暮安由の競りは盛り上がったが、重複指名を受けた吉田拓矢が逃げなければ、どっちが勝ったのかは判然としない。ま、あの九人で、後ろガチンコ並走なのに打鐘から先行しなさい、と吉田にけしかけるのも酷ではあるが。
 昔も今も競りは競輪の華だと信じたいが、「競り」が珍奇で稀有な遺物となってしまう日もそう遠くないのか。
 諸橋と木暮の場合、昨日の敵は今日も明日も敵の雰囲気だが、競りじゃないなら二人の表裏を買おうかしら。
【弥彦記念決勝】①⑨と⑨①。
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