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人前で赤恥をかく愚考と愚行~向日町記念決勝後記

2023/09/04 9:26 閲覧数(531)
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 北井佑季は四日間を通じて決勝がいちばん楽だったのではなかろうか。そう思わされる圧勝劇だった。太田竜馬も坂井洋も北井と叩き合うのは避ける。むしろ北井-佐藤慎太郎の三番手を取れれば御の字、山田久徳とて似たような攻め口になるのはある程度仕方のない事だ。
 インの切り合いがある。誰が前に出ても北井待ち。この決勝に限り北井はあの苦行のような二周突っ張り先行をする必要がない。絵に描いたような逃げきり・マークだった。三番手におさまった山田-村上博幸-川村晃司は追い付けもしない。このことだけで私の予想は「丸出だめ夫」なのであるが、三着村上、四着山田はまァ「北井が強すぎた」で済ましたとしても、川村九着の結果をつきつけられては下を向くしかない。挙げた車券の目の全てに川村が入っているのだから。人前で赤恥をかく予想を書いてしまったとうなだれる次第である。
 レースは地下鉄の車内で見た。携帯電話を横画面にして見た。
 その一時間後、私は長い列に並んでいた。佐野元春の「今・何処」ツアーin東京国際フォーラムである。汗をふきふきけっこう並んだ。ようやく会場に入れて階段を昇りエスカレーターを昇り指定された席の最寄りのフロアに。目についたバー・カウンターで生ビールをさっと買い、手に持ってホールに入り席を探した。ほどなく見つかり、前をちょっと失礼しますと恐縮しながら端から四番目の席に座った。開演時間ぎりぎりだった。一息ついて一口ビールをごくりとやったんだけど、妙な雰囲気。あれ、もしかすると飲食禁止? それとなく四囲を観察する。誰も食べてない、飲んでない。ペットボトルの飲料を口にする人をやっと見つけられるくらいだ。冷静になってみれば当たり前のようにも思えてくる。やっちまった。だけど今から狭いとこスイマセンと通路に出て、フロアまで行き急ぎ片づけ、戻りまたスイマセンもなあ……体が動かない。若い頃なら赤面しながら席を外しただろうに、歳とともに我ずうずうしくなったものなり。
 愚考と愚行、人前で二回赤恥をかいた一日であった。
 申し訳ない事この上ないのだが、後ろめたさを肴に呑むビールは存外に旨い。

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