まだ、競艇で戸田と桐生を主戦場としていた私は、それこそ暇をもて余していた昭和62年くらいの正月明けに、興味本位で競輪好きの先輩Kさんに大宮記念競輪に連れて行ってもらった。施設も何だか古いし客層も何だか柄が悪いし、選手をボロカスに野次りまくっているし、『なんじゃこりゃ？』だった。でも、赤板で鐘が鳴って後方にいた選手が一気に駆け上がって攻め上がってきたり、それを自転車ごと身体ごとぶち当たってブロックしたりの大迫力のシーンを何度も目にした。勝負もG線ギリギリまで分からずに写真判定なることもざらで、競艇のスタート一発で勝負が決まる楽しさと一線を画すものだった。とても、面白い！と感じた。
競輪の面白さを一言で表すとしたら、やはり 『ラインの存在』に尽きるだろう。ライン同士のぶつかり合いで勝負を決める。
地区ごとに大きくは、福島県よりも以北を東北ライン(福島、山形、宮城、岩手、秋田、青森、そして、北海道)の大軍団。
北関東ライン(群馬、栃木、茨城)、埼京ライン(東京、埼玉)、群信越ライン(群馬、新潟、長野、山梨)、南関ライン(千葉、神奈川、静岡)、中部ライン(愛知、岐阜、三重、富山、石川)、近畿ライン、中国ライン、四国ライン、山陽ライン、九州ライン。

地域とは関係のない競輪学校時代の同級生である『同期ライン』。古い話しで例えると55期なら、岡山県・本田晴美選手と神奈川県・山田英信選手の同期ライン競争を何度か目にした。
強烈まくり・本田と横強烈でかつ俊敏差脚・エイシンの凄い同期ラインで一番記憶に残っている。
競艇も大好きであったが、一旦、競輪のライン競走の面白さを味わったらもう、それ以降競艇場に足を運んだことはなかった。

こんなに楽しい面白い競輪も廃場になっていくのを見てきた。
新しいところでは数々の名勝負を作ってきた滝澤正光のホームバンク千葉競輪場、その他では花月園競輪、観音寺競輪、一宮競輪、甲子園競輪、西宮競輪、門司競輪。

このうちの3場は行った経験あるが是非とも他にも行きたかった。。😞🌀
跡地だけでも制覇したいものだ。地理音痴の私をまともにして頂いた競輪にリスペクトを込めて。。