競輪記者には毎レースでも車券を買いたいタイプと、競輪予想はあくまで仕事と割り切り車券には手を出さない人間に大別されるが、Hさんは瞭かに後者であった。
そのHさんが突然車券を買いだしたのは、十文字貴信がA級からいつS級に特進してもおかしくないという数か月限定で、彼の勝率が九割を超えていた最中だから理にかなっているといえばかなっている。十文字が後続をぶっちぎる車券を基軸にプラス計上(と、いっても十文字の頭で一本被りなのだから薄利と推察されるが……)だと嬉しそうに俺に教え、十文字の「特進」が叶うと、さっさと車券を買わない競輪記者にスタンスを戻したのだった。
陽が落ちた取手競輪場で十文字や長塚智広のバンク練習を見たことが何回かある。コーチの川村恵三さんが指示を出し、バンクを逆回り(右回り)に疾走し始めた長塚には驚かされた。
その長塚はとうに競輪界を去り、あまりの強さに車券を買わないHさんにまで車券を買わせてしまった十文字も引退とは、寂しい限りである。
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