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中山・G1有馬記念展望~2019年中央競馬総決算は、これで勝負!~

2019/12/22 12:54 閲覧数(564)
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皆様、改めましておはようございます。いや、もう「こんにちは」の時間帯ですね。

やはり年末のビッグレースという事で、今日はこちらも予想してみたいと思います。
中央競馬2019年の集大成レース、グランプリ・有馬記念です。

現在はオートレースをメインとして観戦し、当コラム(ブログ)でも連日執筆しておりますが、下名のギャンブルの入口は「競馬」でした。今から四半世紀前、10代の多感な時期に「競馬」というものに触れ、そこから公営競技の魅力にハマっていく事になります。また、2002年から2年ほど、友人の誘いで毎週競馬予想のメールマガジンに寄稿していた事も有り、たまに懐かしく当時のレースをYoutube等で振り返ってみたり、予想に手を出しては一攫千金を狙ってみたりと、今でも楽しみの1つになっています。2017年の秋競馬G1シーズンには、当コラム(ブログ)でも競馬予想を並行でやっていました。確か殆ど当たって無かったと思いますが、その頃に記した文章も引っ張り出しつつ、ちょっと予想もしてみたいと思います。

「有馬記念」は、下名もだいぶ思い入れのあるレースです。

1956(昭和31)年にスタートした有馬記念。暮れの中山競馬場で、ダービーに匹敵する大レースを・・・という、当時の日本中央競馬会理事長の有馬頼寧(ありま・よりやす)氏の提唱により、当時としては珍しかったファン投票による出走馬選定方式によってスタートしました。当時のレース名は「中山グランプリ」。その第1回大会直後、明けて1957(昭和32)年1月に有馬氏が急逝。その功績を讃え、同年末の第2回から、有馬氏の名字を冠した「有馬記念」というレース名に改称され、以来60余年、その年の中央競馬の総決算レースとして、数々の名勝負が繰り広げられてきました。

中でも、伝説として語り継がれ、個人的にも好きなのが、ちょうど下名が生まれた年である1977(昭和52)年、第22回の有馬記念です。
この年は、出走頭数こそ8頭と少なかったのですが、「量より質」を地で行くようなメンバー構成。その中心に居たのが、「TTG」と呼ばれていた、同世代の3頭です。
テンポイント・トウショウボーイ・グリーングラス。それぞれの馬名の頭文字を取って「TTG」と呼ばれていた、1976(昭和51)年のクラシック世代。皐月賞を制したトウショウボーイ、菊花賞を制したのがグリーングラス。この中でテンポイントだけがクラシックを勝てなかったのですが、古馬になって春の天皇賞を制し、この有馬記念・・・前年、トウショウボーイに惜敗したリベンジを果たせるかどうかに注目が集まりました。
トウショウボーイが1番枠、テンポイントが3番枠。グリーングラスはその名前の通り6番枠。TTGより1つ下の世代の菊花賞馬・プレストウコウが5番枠。他の4頭(トウフクセダン、シンストーム、スピリットスワプス、メグロモガミ)が、人気面でも実績面でも、ある意味脇役的な立ち回りにならざるを得ないような様相であったと思われます。

当時0歳児の下名。当然、リアルタイムで見ておらず、後年、競馬に興味を持ち始めてからビデオやDVDで見て衝撃を覚え、以来何度も見返すようになったレースです。

大方の展開予想では、逃げ馬の⑦スピリットスワプスが先行してレースを引っ張ると言われていたようなのですが、ゲートが開いて8頭が横一線でキレイなスタートを切った後、すぐにハナを奪いに行ったのが最内の①トウショウボーイ。そしてこれをマークする形になったのが③テンポイント。逃げると思われた⑦スピリットスワプスは、或いはこの2頭の飛び出しの絶対的なスピードに早くも屈する形となり、3番手を追走、その後勝負処ではその位置すらも守れず、という結果となります。
このレースは、この後道中も含めて心理戦を繰り広げながらマッチレースを仕掛け合う①トウショウボーイ・③テンポイントが最後の直線まで競り合い、これをじっくり見ていた⑥グリーングラスが直線追い込んでこの2頭に迫る勢いとなり、結果的に「TTG」3頭の争いとなりましたが、それを制したのが③テンポイント、遂に前年のリベンジを果たし、有馬記念勝者の栄誉に浴する事になります。
とにかくこのレースの凄いところは、スタートからTTの2頭がレースを支配し続け、競り合って潰れるのではなく、そのまま最後の直線まで真剣勝負を繰り広げた事。そして、それに割って入ろうと追い込んできたのが、「TTG」残り1頭のグリーングラスであった事。そして、殆どそれ以外の馬が(本来有馬記念に出てくる馬全てが「貴方も主役」なはずなのに)完全に脇役に回された事。それけ、この3頭による「マッチレース」という言葉がよく似合うレースであった(のではないか)と思うのであります。

そして、TTGの3頭は、この後それぞれの歩みを・・・まさにそれぞれ激動の、という、三者三様の道を歩む事になります。

この第22回有馬記念が引退レースであったトウショウボーイは、翌年から種牡馬として第二の「馬生」を歩む事になります。その最大の功績は、1983(昭和58)年のクラシック三冠馬となったミスターシービーを輩出した事。ちなみにミスターシービーの母(トウショウボーイの交配相手)はシービークインなのですが、このトウショウボーイとシービークインは、現役時代、何と全く同じレース(新馬戦)でデビューしたという、数奇な共通点があります(更にその新馬戦はグリーングラスのデビュー戦でもあったという、またこれも数奇な共通点と言えます)。それ以外にもパッシングショット等のG1級を制した馬を産み出し、1992(平成4)年に亡くなるまでの間、競馬界にその影響を及ぼし続けました。

この第22回有馬記念時点で、現在のG1級レースのタイトルは菊花賞だけであったグリーングラスは、この後も現役生活を続けます。翌年、1978(昭和53)年には春の天皇賞を制し、そして更に翌年、引退レースとなった1979(昭和54)年の有馬記念を制し、TTの2頭に続いての有馬記念勝者となって、ターフを後にしました。種牡馬入りしてからは、1985(昭和60)年のエリザベス女王杯を制したリワードウイング等を産み出しています。2000(平成12)年に28歳で亡くなるまでの間、そしてその後も、競馬ファンに語り継がれている名馬の1頭です。

さて、この第22回有馬記念を制したテンポイントも、グリーングラス同様、翌年も現役生活を続けます。有馬記念で、生涯のライバル・トウショウボーイを競り落として日本一の称号を勝ち取り、その夢は海外へ。当時はまだそれほど例の無かった海外レース制覇の夢に向かい、その「壮行レース」、国内最後のレースに選ばれたのが、翌・1978(昭和53)年1月、風花舞い散る京都競馬場で行われた、日本経済新春杯(現在の日経新春杯)でした。ハンデキャッパーによって負担重量が定められるハンデキャップ競走で・・・テンポイントの負担重量は現在では考えられない66.5キロ。しかし実績最上位、有馬記念を制した事も有り、断然人気に推されたこのレース、途中までは順調に進んでいたようですが、4コーナー手前で突然のアクシデント。重度の骨折を発症し、競走中止。その瞬間も映像に残されています。本来であれば安楽死処分となる程の重度の骨折でしたが、ファンからの助命嘆願が殺到した事もあり、成功の確率が微小である事を踏まえつつ、手術を行う事になりました。一旦それが成功したかに思えましたが、実際には体調が悪化の一途を辿り、遂には競走馬としては致命的な病気である蹄葉炎を発症、日経新春杯から約2ヶ月後の3月5日朝、その短く激動の生涯を閉じました。

この「TTG」のエピソードを含め、この3頭が凌ぎを削った、ちょうど下名が生まれた年の瀬に行われた有馬記念という事で、これを上回るレースは無いかなぁ・・・と思っております。

その激闘から40年以上が過ぎ、時代も、自分も、中央競馬も大きく様変わりをし、また今年も迎える年末の運試し。
是非とも勝負したい、そして取りたいレースなのであります。

・・・だいぶ前置きが長くなりましたが、それだけ思い入れがあるという事で、ご容赦頂ければと思います。
では、ここから予想に入ります。


[2019.12.22] 中山11R
第64回有馬記念(GⅠ) 芝2500m

穴[1]①スカーレットカラー(55岩田康)牝4
 [1]②スワーヴリチャード(57マーフ)牡5
 [2]③エタリオウ    (57横山典)牡4
 [2]④スティッフェリオ (57丸山元)牡5
△[3]⑤フィエールマン  (57池添謙)牡4
 [3]⑥リスグラシュー  (55レーン)牝5
△[4]⑦ワールドプレミア (55武 豊)牡3
 [4]⑧レイデオロ    (57三浦皇)牡5
▲[5]⑨アーモンドアイ  (55ルメー)牝4
 [5]⑩サートゥルナーリア(55スミヨ)牡3
○[6]⑪キセキ      (57ムーア)牡5
 [6]⑫クロコスミア   (55藤岡佑)牝6
 [7]⑬アルアイン    (57松山弘)牡5
◎[7]⑭ヴェロックス   (55川田将)牡3
 [8]⑮アエロリット   (55津村明)牝5
注[8]⑯シュヴァルグラン (57福永祐)牡7

人気は⑨アーモンドアイに集中の様相。勿論強さは認めるが、初の中山、初の2500以上という点で不安が無いわけではない。位置取りも中団くらいになるとすると、総マークを受けて少々揉まれる可能性も否定は出来ない。それをも克服されたら脱帽するのみ。あくまで狙いは穴っぽいところに向けてみる。
中心は⑭ヴェロックスとする。最近の有馬記念では前走菊花賞出走馬の相性が良く、菊花賞3着で距離も十分守備範囲内、加えて展開的にも好位追走が出来そうで、一発の魅力に期待したい。
また、対抗は⑪キセキで行ってみたい。昨年の有馬記念で逃げて粘って5着、そして今年はムーアに手替わり、更にマイペース逃げとなれば。⑫クロコスミア、⑮アエロリットあたりが逃げたいところで、もしそれがガンガン行くようであれば、その後ろ辺りでじっくり構えても良さそう。中山の直線、逃げ粘り或いは好位追走からの抜け出しに期待したい。
3番手で⑨アーモンドアイ。さすがに馬券から外すわけにはいかないが、気持ちとしては保険程度で。軍資金的に余裕が出来ればアタマからも勿論押さえておきたいところではあるが。
連下としては、まず菊花賞組の⑭ヴェロックスを中心視している以上、そのレースを制した⑦ワールドプレミアは外せない。差し競馬になるかどうかでやや不安な分とキャリアの少なさでやや評価を下げてしまったが、名手の腕で活路を見出すか。
次いで⑤フィエールマン。前走の凱旋門賞は参考外、この影響がやや気になるところではあるが、巧く好位に取り付けば実績的にもチャンス到来か。更には近況不調も昨年このレースで3着に追い込んでいる⑯シュヴァルグランの一発も外せない。
最後に大穴の狙い(+ケントク買いの見地)から、①スカーレットカラーを穴で。何と言っても今年の世相はラグビーW杯、「ONE TEAM」が流行語大賞を取った事も有り、「ONE」⇒1枠1番を連想した次第。この勝負服(厳密には違うが)と白い帽子で、ヘヴンリーロマンスと被る印象も有り、大穴一発の匂いを感じる。無理矢理感は否めないが。

<買い目>
(3単)⑭-⑨⑪-①⑤⑦⑨⑪
(3複)2頭軸:⑪⑭、相手:①⑤⑦⑨⑯
(ワイド)⑭=①⑤⑦⑪、①=⑤⑦⑨⑪


以上です。
少しでも馬券の方でもお役に立てれば・・・と思います。

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コメント(2)

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MAX

こんばんは。

レースが終わってから気づいたのですが熱いブログですね!

リスグラシューがあんなに強いとはびっくりしました。

私はノーザンFの思惑として最も勝たせたいであろうと考えた⑩本命、リスグラシューは最後に買い足した押さえでしたがなんとか拾いました。

今年の有馬は久々にオールスター感があり、馬券を別としても面白いレースでしたね。
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Kazz

>MAXさん

お久しぶりです。コメントありがとうございますm(__)m
リスグラシュー、強かったですね~。
馬券的中おめでとうございます!

有馬記念はとにかく思い入れがあったので、つい2年前の拙文を引っ張り出し、少し加工を入れて改めてアップしてみました。

最近はオートの方も予想は散々ですが、続けられる限りは続けていこうと思っています。
また今後とも宜しくお願い致しますm(__)m
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