武雄記念決勝は地元の荒井崇博がＧＰ王者金子貴志の番手から捲って久々の記念Ｖとなった。

私の期待した牛山貴広は後方に置かれてしまい捲り不発、もちろん車券は惨敗である。

ＧＰ王者が地元とはいえ他地区の選手のために死に駆けに近い先行ということで、今回の金子の走りには批判的な意見も少なくないと思われる。

しかしこれも競輪、地元ファンにとっては金子の男気ということになるのだろうし、我々買う側は何が起こっても受け止めざるを得ないのだろう。

ただあのようなレースをするつもりだったのであれば、はっきりとは言わなくてもそれなりのニュアンスをコメントに含ませては欲しいものである。

それが金子の車券を買うファンに対しての誠意というものだろう。

それにしても先行態勢に入った小松崎大地を金子が一気に叩いてしまったわけだが、小松崎の番手の伏見俊昭はいったい何をやっていたのか。

ダッシュのいい金子とはいえどうしようもないスピードではなかったし、番手がしっかりしていれば捌けたように思えてならない。

小野俊之・渡邉晴智・小倉竜二あたりなら簡単には出させないだろうし、金子は出させてもその後ろは止めるだろう。

横の弱い伏見にそこまで望むのは酷かもしれないが、素通しでは話にならない。

結果はともかくラインのために何とかしようという姿勢が重要だと思う。

初日も情けなかったが、これでは番手とは言えずただ後ろにいるだけである。

そして牛山、今回はせっかく初日・二日目と素晴らしい動きをしていたのに（勝ち上がったが）三日目と決勝は完全に組み立ての失敗、優勝を意識したのか動くべきところで見てしまったように思う。

今回はやや小粒なメンバー構成のように感じたが小松崎や田中晴基の活躍でまた新鮮に映ったし、最後は地元というパターンも地方の記念では喜ばれるフィニッシュ、これはこれでいいだろう。

さて、広島ガールズケイリン初日は篠崎新純と中山麗敏がそれぞれ快勝、梶田舞が④着に敗れる波乱があった。

６Ｒは意外だったのが小坂知子がＳを取りにいかず車番通りの３番手に収まったこと、小坂はＳが鬼で私は小坂→篠崎→渡辺ゆかりの初手を想定していたが実際は篠崎→渡辺→小坂の並びになった。

単純に篠崎もＳは早いので確実にいった可能性もあるが、これはいわき平最終日のことがあるので逃がされないように考えたのではないだろうか。

基本的に前・内が有利なルールではあるが、自分がいるより脚力のある選手に前にいてもらい全部やってもらうというのは悪い作戦ではない。

最近ではこのように考えた取り口の選手が増えてきており、だから脚力だけで決まらなくなってきたのだろう。

レースは飯塚朋子が６番手から外して上昇、続いた倉野由紀が叩いたところをさらに梶田が叩いて久々の先行となった。

しかし篠崎があっさりその後位に続いてしまい万全の態勢から番手捲り、渡辺→小坂まで続き梶田はズブズブを食らってしまった。

私は三連単①＝②→⑥が勝負車券、初手からして読みが違ったが望外の絶好の展開になりニヤついていたもののまさか梶田が着外までタレてしまうとは…まさに勘弁カツオである(笑)。

このあたりを見るとやはり梶田は本来のデキにない模様、直後が篠崎では苦しくなったのは確かだがこんなにあっさりやられる選手ではない。

腰痛の影響からかこのところは自力が減っており、久々の先行というのも響いたか。

京王閣で見たデビュー戦の逃げ切りは衝撃的で、104期おそるべしを強烈に印象づけた一戦だったが、またあのような先行ができるように完全復活が待たれる。

一方の７Ｒは田中まいが先行、小林莉子が差し切るかに思えたが中山が外から強襲した。

中山は４番手からのレース、最近では仕掛けがちぐはぐになっている印象があるが、捲りにいったところでちょうど小林が踏んでくれて後位に入れたのが大きかったか。

小林に離れたものの中山につけ直した猪頭香緒里が③着に届き、こちらも逃げた田中が④着まで沈んでしまった。

ラインは存在しないので先行しても誰かが守ってくれるわけではないし、かならず直後が「敵」なわけでこのルールではまともな先行というのはなかなか厳しい。

梶田はもちろん田中だって決して弱い選手ではない。

こういうのを見ると改めて加瀬加奈子がいかに凄いかが分かる。

04/21
広島６Rガールズ予選２
[車 名 期県]
①梶田　舞　　 104栃◎
②中山　麗敏　 102神○
③倉野　由紀　 104愛
④岡村　育子　 102埼
⑤松井　明子　 102愛
⑥猪頭　香緒里 104岡△
⑦渡辺　ゆかり 102梨▲

まさかの着外に終わった①梶田だが、先行したこと自体は収穫だ。

ここは内枠で組み立てやすくなった。

②中山は脚そのものは戻ってきつつあり、ここも逆転は十分だ。

ちょっと誰が逃げるのか難しく、途中ペースはぐっと落ちそうだが最終的には脚力上位の両者の争いが濃厚だ。

マーク巧者⑦渡辺は大外からどう組み立てるか試練だが、相変わらずソツがない。

ほぼ一本でいいが充実著しい⑥猪頭も注目、ここも一角を崩せればたいしたもので初日同様一応押さえる。

三連複
①②＝⑥⑦

04/21
広島７Rガールズ予選２
[車 名 期県]
①小林　莉子 102東◎
②飯塚　朋子 102大
③猪子　真実 104愛
④藍野　美穂 102東
⑤田中　まい 104千▲
⑥小坂　知子 104岐△
⑦篠崎　新純 102千○

好枠①小林が⑦篠崎なり⑤田中なりを待ち構える展開が濃厚、いずれにしろ飛び付いて好位奪取から捲り追い込みで決着だ。

相手は力で篠崎、大外からだが前々に踏んで力で迫る。

田中も十分に逆転するだけの力はあるし、⑥小坂の出方にも注目だ。

三連複
①⑦＝⑤⑥