はじめて千葉競輪場を訪れたのは、滝澤正光が感涙の初タイトル制覇となったダービー開催だった。前日だか前々日に降った残雪の小山が数か所に残る準決の日だったと記憶する。特別観覧席の入口で片手に押されたスタンプが特殊ライトによって浮び上る。その様を憶えているが、それがその日だったかどうかは定かではない。
準決で滝澤正光と梶友孝で入った千葉記念はいつなのだろう。頭鉄板の怪物から一番の薄目は枠単の六―二だったと思うが、これも朧気だ。が、その一本勝負に酔った場所は「特観」だったと確信する。
あの千葉競輪場が、千葉の五百バンクがなくなってしまうのは、やっぱり寂しい。
〈千葉記念・決勝戦〉五百走路で最後の記念に千葉の選手が四人なら、「確定板独占」が最高のハッピイエンドだが、臍が真ん中にない俺は、めでたしメデタシはNHKの朝ドラだけだと捻くれる。しかしだからといって地元作戦をきれいに蹴っ飛ばす度胸もない。※山中秀将も海老根恵太も捲り選手。この先頭と番手の並び(もちろん誰が考えたってこの順番なのだろうけど)にちょっとした脆さを覚える。しかしだけど三番手と四番手、中村浩士-和田健太郎は買いたい(――なんの説明にもなってないなァ――)。長島大介はもはや自在だけど後ろが神山雄一郎なのだから、なにかしなくちゃ。魂(村上義弘)は単騎でも常に勝負しちゃう可能性あり。志村太賀はちょっと数字が足りない。残ったのは黙って捲り一発の佐藤博紀だ。
〈第十二競走〉中村浩士、和田健太郎、佐藤博紀の三人で②・⑤・⑧の三連単ボックスを買います。
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