ガールズケイリンは高知モーニングが二日目で佐世保が初日、高知では篠崎新純と小林莉子が連勝でそれぞれ決勝に駒を進めた。

また佐世保では石井寛子が荒牧聖未とのマッチレースを制し、奥井迪はまたも圧巻の逃げ切りを披露した。

なお当コラム「其の三百二十八」で佐世保をモーニングと記してしまったが正しくは通常開催、それにしては早めの時間だったこともあるが誤った記事になったことをお詫びするとともに該当箇所は修正させていただいた。

高知８Ｒは山口菜津子→篠崎→藤原亜衣里→門脇真由美→高木真備→小坂知子→白井美早子という初手の隊列、最終ホームで高木がカマシ気味に仕掛ると篠崎がすかさず踏み込んであっさり番手を奪取する。

絶好の展開になった篠崎は後方から捲ってきた門脇に併せて早めに番手捲りを発動、鋭い踏み出しで一気に前に出る。

捲られた高木も篠崎後位につけ直して再度追い込むが、篠崎は出切ってからも後ろを確認しながら踏み直す余裕の運びで連勝を飾った。

高木もしぶとく伸びるが②着、篠崎に離れたものの高木後位に切り替えて直線内を突いた山口が③着に入った。

強い篠崎が戻ってきた。

なかなか①着が取れずにいたのが嘘のような今回の動き、番手捲りの展開とはいえかなり早めに出ていることを考えれば強い内容である。

高木は捲られてから篠崎後位につけ直して追い込み勝負、簡単に後退しなかったのは評価していいだろう。

地元山口は嬉しい決勝進出、連日いい動きを見せている。

狭くなったところで踏まれて篠崎の捲りには離れてしまったが、高木後位につけ直して直線は高木を交わすかという勢いがあった。

９Ｒは長澤→小林→奈良岡彩子→大和久保美→中山麗敏→竹井史香→青木美優、長澤がＳという意外な展開になった。

ダイジェストだと初手の詳細は分からないが、おそらく小林が先に出て長澤を迎え入れたのか。

長澤としては初日を反省して前のほうにということだろうが、初手から小林が番手に入る展開になってしまった。

このままでは勝負にならない青木が意を決してカマしていくが、これでは飛んで火に入るなんとやらであっさり長澤が番手に嵌まってしまう。

青木のスピードも鈍っていており長澤はすぐさま番手捲り、完全に出切って小林→奈良岡→大和まで続いていく。

ここで３番手の奈良岡が早めに踏み込むが、小林がこれを察知して牽制気味に追い込む。

直線鋭く伸びた小林が長澤を捕らえて①着、長澤が②着で内をついた中山が③着に突っ込んだ。

小林は組み立ても伸びも文句なしの連勝、小倉オールガールズで優勝をさらわれた長澤を今日はきっちり差し切った。

追い込みでの強さは期待通り、久々の完全Ｖに王手をかけた。

長澤は番手捲りとはいえ長い距離を踏んでおり、決して悲観する内容ではないが小林の切れに屈した。

同じ②着でも力を出し切れなかった初日よりは今日のほうがいいレースだろう。

もったいなかったのが奈良岡、得意の形でもあり結果論だが捲り追い込みに行くのが早すぎて小林に対応されてしまった。

その奈良岡と大和が外へ行ったところを内に切れ込んだ中山が③着、完全に失敗のレースで絶体絶命のところを内があいて助かった。

連日苦しい展開を③③着でまとめて決勝に乗ってきたのはさすがである。

11/29
高知９Ｒガールズ一般
[車 名 期県]
①白井　美早子 102大
②青木　美優　 106栃
③小坂　知子　 104岐
④奈良岡　彩子 104青◎
⑤大和　久保美 102福▲
⑥竹井　史香　 106香○
⑦藤原　亜衣里 102新

④奈良岡の捲り追い込みは強烈、上位陣相手でも通用する。

よほど後方にならない限りは自分のタイミングで仕掛けて首位濃厚だ。

①白井と③小坂が低調で相手は⑥竹井と⑤大和に絞りたい。

奈良岡が変に積極的なレースをした場合の裏も押さえれば万全だろう。

二車単
④＝⑤⑥
三連単
④→⑤＝⑥

11/29
高知11Ｒガールズ決勝
[車 名 期県]
①高木　真備106東
②小林　莉子102東◎
③中山　麗敏102神▲
④長澤　彩　106愛△
⑤山口　菜津102高
⑥篠崎　新純102千○
⑦門脇　真由102大

全員にチャンスがあると言っても過言ではない大激戦、最後は初代ＧＰ女王の②小林が決める。

①高木と④長澤の叩き合いが濃厚、連日差し脚が冴え渡る小林は前々に展開して好位から最後は自ら捲り追い込む。

強敵は気配一変の⑥篠崎、こちらも自在寄りの自力だがダッシュの鋭さでは上回る。

注意したいのが③中山、予選２走はいずれも苦しい展開をしのいだもので最後に差し脚爆発があってもおかしくない。

長澤の力は認めつつもここは高木に少なからず消耗させられそうで押さえまで。

二車単
②＝③⑥
三連単
②→③④⑥
③⑥→②→③④⑥

ここからは佐世保、６Ｒは山路藍→菅田賀子→金田洋世→石井→荒牧→高橋千秋→明珍裕子の並びになり３番手から金田が動いて先頭に立ったところで打鐘を迎える。

石井は余裕の４番手、先に山路と菅田が仕掛けてその後位からまとめて面倒を見ようというところだったが、石井後位の荒牧が先に捲ってくる。

石井も慌てて踏み込むが、荒牧がすごいスピードでなんと石井を一気に捲ってしまう。

しかしまだ余裕がある石井は荒牧後位につけ直して直線勝負、最後はなんとか荒牧を差し切った。

マッチレースで③着以下は大きく離れたが、先に捲った山路が入って全くの人気通りに決着、三連単が180円という衝撃の配当になった(笑)。

石井は余裕を持ちすぎて荒牧に一気に行かれてしまったが、そこからの運びはさすが、あれを差せるのはすごい。

荒牧は内容では勝者以上、最近は特にいい捲りが出ているなとは思っていたが、石井の後ろから行ってしまうとは驚いた。

あの脚なら展開次第では逆転も可能だが、やはり強い選手より前で運ぶ必要があるだろう。

山路は上位２名とは差があるが、自分の力は出し切っており先に仕掛けてしっかり車券に絡んだ。

７Ｒは杉沢毛伊子→松井明子→上原七衣→関口美穂→奥井→三輪梓乃→飯塚朋子、このコラムをいつも読んでいただいている方々ならこの並びを見ただけで結果もお分かりだろう(笑)。

５番手から奥井がゆっくり上昇、併せて動いた関口も懸命に番手に飛びつこうとするが三輪がこれを死守する。

関口に斬られた杉沢はジ・エンド、３番手は口があいていったんは関口が入るが飯塚が自力で追い上げる。

結局は初手の並びのままで奥井が軽々と逃げ切り、以下三輪→飯塚までゴールし以下は大きく離れた。

奥井は大楽勝、この相手では負けようがない。

三輪は初手から奥井マーク、前回に引き続き大駒にしっかり続いた。

飯塚は踏み出しで離れたものの気迫の追い上げでしのいだ。

杉沢は完全に展開負け、関口に斬られたところを奥井に行かれてはどうしようもない。

11/29
佐世保６Ｒガールズ予選２
[車 名 期県]
①山路　藍　 106京○
②関口　美穂 102埼
③三輪　梓乃 102広△
④高橋　千秋 106福
⑤上原　七衣 106新
⑥杉沢　毛伊 104静▲
⑦石井　寛子 104東◎

⑦石井の独断場、特にコメントは必要あるまい。

完全に連下争いだが、先行はほとんどない石井の後ろは妙味がない。

よってマーク型の③三輪より動ける①山路と⑥杉沢を上位に扱う。

三連単
⑦→①⑥→①③⑥

11/29
佐世保Ａ級ガールズ予選２
[枠車 名 期県]
①金田　洋世 106神△
22荒牧　聖未 102栃◎
33飯塚　朋子 102大▲
44奥井　迪　 106東○
55明珍　裕子 104島
66菅田　賀子 104新
67松井　明子 102愛

④奥井は強いが動き抜群の②荒牧で逆転に期待、いつも「負けて強し」ではなく結果も求めたい。

③着争いは混戦だが③飯塚と①金田にしておく。

三連単
②→④→①③

ガールズはさらに立川もスタート、私にとっては地獄の３場同時開催である(笑)。

中村由香里が久々の登場、加瀬加奈子と梶田舞もいてなかなかの好メンバーである。

11/29
立川６Ｒガールズ予選１
[車 名 期県]
①山本　レナ　 106京
②梶田　舞　　 104栃◎
③伊木　雪乃　 102熊
④山本　奈知　 106千○
⑤田中　麻衣美 102新
⑥中村　由香里 102東▲
⑦小川　美咲　 106静△

⑥中村がようやく復帰するが、理由に関わらず出走間隔があいた選手は評価を下げてよろしい。

故障なら尚更、ここは近況３場所で８勝②着１回と充実している②梶田を中心視したい。

中村も実績が違いすぎて切るのは怖いが、勝負したいのは④山本と⑦小川への車券だ。

三連単
②→④⑥⑦

11/29
立川７Ｒガールズ予選１
[車 名 期県]
①高松　美代子 102神
②後閑　百合亜 102東
③三宅　愛梨　 104岡○
④猪子　真実　 104愛△
⑤野口　諭実可 102群▲
⑥田畑　茉利名 102千
⑦加瀬　加奈子 102新◎

ガールズグランプリまで出っぱなしの「鉄人」⑦加瀬、ここも力の違いを見せつける。

差し脚鋭い③三宅は加瀬の番手に入れれば逆転も十分、両者の争いで伸びいい⑤野口と④猪子を③着候補に拾う。

三連単
⑦＝③→④⑤

さて、明日からは岸和田記念「岸和田キング争覇戦」もスタート、なんといっても主役は村上義弘・博幸の兄弟と地元の南修二である。

村上兄弟にとっては年末のグランプリと同じ舞台、しっかり地元ファンの期待に応えたい。

11/29
岸和田12RＳ級初日特選
[枠車 名 期県]
1①南　修二　 88大○
2②大西　祐　 91香
3③大槻　寛徳 85城
4④山田　久徳 93京
4⑤渡部　哲男 84媛
5⑥笠松　信幸 84愛
5⑦村上　義弘 73京◎
6⑧武井　大介 86千
6⑨高橋　陽介 89青

並び
②５ ⑨３８ ④⑦１６

自力では以前ほどの信頼度がない⑦村上だが馬がつけば話は違う。

ここは勝ち上がりに関係のないレース、村上がいて３番手が地元の①南なら④山田のやることはひとつだろう。

最近は仕事もする村上、前をかばいつつも最後は自力に転じて南とワンツーを決める。

二車単
⑦→①