レースが始まるファイティングゲートから選手たちが出てきてスタートラインに並んだ、爺さんが金網に顔を埋め、拓弥～頼むぞーと大声で叫んでいる、隣の爺さんは自分で買った車券を何回も何回も眺めている、ずーっと独り言を言い続ける爺さん、おーお前に命を懸けているんだと叫ぶ100円買いの爺さんちょっと笑ってしまう安い命、おばちゃんが黄色い歓声、拓弥～頼むよ～金網の向こうの選手も聞こえているようにも見える、何時もの何気ない風景が 一瞬静まりパーン・・音が心臓から頭に抜けた感触、発走した・・しばらく静かに選手は位置取りを考え走っているが私も同じく位置を確認しながら展開を見守っていたがチョット腑に落ちない周りがざわつき始める、馬鹿野郎～前に行んだよ～だめだっぺ～と方言で怒鳴っている、金網の外は本当の姿をさらけ出し始めている金網の中はジャンがなりクライマックス金網の外もピークを向ける、全ての物が破壊するのではないかと思うほどの歓声や罵声、金網の中の結果を出せない選手を私は同情してしまう一生懸命やっているのに罵声を浴びせられる因果な商売でもくじけないでくださいと言いたい何時も血流の悪い私たちに感動や元気をくれている、網の中も外も一体になっているのは確かだから