小倉ガールズケイリンは最終日、決勝戦は奥井迪が今日も圧倒的な強さを見せつけて逃げ切った。

奥井はこれで５場所連続完全Ｖの15連勝、どこまで連勝が伸びるのか。

レースは荒牧聖未→小川美咲→石井寛子→奥井→佐藤亜貴子→浦部郁里→中村由香里という初手の隊列、残り２周で中村が上がっていくと奥井もこれに併せて踏み込んでいく。

２角では寛子も奥井後位に参戦、寛子と中村に挟まれた佐藤は後退する。

打鐘で奥井が前に出ると後位は大渋滞、一番外の中村は遅れて荒牧と寛子が並走になり、さらにその後ろで小川・浦部・中村の３車が並ぶ形になる。

毎回申し上げるがこういうのはよほど脚力差がない限り基本的に内が有利、２角では荒牧があっさり踏み勝って単独で番手を奪取する。

小川もしっかりと続いて寛子は後退、その後ろにいた浦部は３角でうまく内を突いて中村より先に小川の後ろに入る。

奥井→荒牧→小川で直線へ、荒牧も懸命に追いすがるが楽な展開になった奥井が余裕で逃げ切って５場所連続となる完全優勝を飾った。

荒牧は奥井後位は取り切ったものの及ばず②着、小川が大健闘の③着に入った。

奥井は静岡ガールズコレクションで大敗したもののその後は破竹の15連勝、「総選挙」も今年は順当に上位に選出されてここへ来て一気に流れを引き寄せつつある。

また改めてコラムで取り上げるが「目の上のたんこぶ」だった小林優香が肩の手術で長期欠場することになり、いよいよ特別レース制覇が視野に入ってきた。

誰が奥井を止めるのか、前回のようにつまらない終わり方（失格）だけはしないことを祈りたい。

荒牧は故障もあり最近は自力中心になっていたが元々は位置取りもガンガンやっていた選手、脚力も寛子と決定的な差はないのだからポジショニングで埋められる。

内有利でもあり簡単に踏み勝って直線勝負の形は作ったが、さすがに奥井は強すぎた。

もちろん自力でも高いレベルにある選手だが、特別戦線に絡んでいくには何でもやって総合力で勝負していく必要がある。

小川はこのメンバーではさすがに家賃が高いと思われたがいかに展開がよかったとはいえ大健闘、顔に似合わず(笑)接近戦を怖がらないのが実にいい。

強弱はさておき「元祖顔より太もも」の田中麻衣美も同じようなところがあり、やはり競輪選手として戦っているのであって「ルックスだけじゃないよ」という意地が伺える。

超強敵相手に堂々の確定板、松戸ガールズコレクションも「出るだけ」とは言わせない。

当コラムはまたも痛恨の抜け、別にわざとやっているわけではない(笑)。

寛子・中村は外に浮いて大敗、予選クラスならともかくこういうメンバーで外々を回らされては厳しい。

本来ならいったん斬って再度奥井の叩きを待ちたいところだが、相手が奥井だけにそのいったんが一番難しい(笑)。

なお一般戦では藍野美穂・松井明子の両選手がラストラン、藍野はなんといっても静岡での「幻の①着」が思い出される。

１位入線も痛恨の失格、繰り上がった菅田賀子が先に初勝利となったレースである。

レバタラを言っても仕方ないが、あの時藍野が初勝利を挙げていたらどうなっていただろうか…。

松井はブログによくお邪魔させていただいていたこともあり思い入れのある選手、車券の相性も抜群によく買った時にピンポイントに走ってくれた。

デビュー時にはすでに今の私の年齢より上だったわけで、どうしても高松美代子の影に隠れてしまうが松井のチャレンジも簡単にできることではない。

勝負の世界なので結果が全てで同情はしないが、加瀬加奈子や寛子のようなスーパースターだけでなくこういう選手達の頑張りがあって現在のガールズケイリンが成り立っていることを決して忘れてはいけない。

両選手とも本当にお疲れ様でした。

最後になるが久留米記念「中野カップレース」決勝は伏兵・守澤太志が優勝、勝利に「近くて遠い」新田祐大の番手を回った守澤は新田が村上義弘を避けようと外へ浮いたところで俊敏に内を突いて地元勢の追撃を振り切った。

守澤は人命救助で表彰されたこともある選手、「日頃の行い」が出たようだ(笑)。

6/29
青森10R S級予選
[枠車 名 期県]
1①新山　響平　107青◎
2②春日　勇人　 82千
3③國武　耕二　 66佐
4④中本　匠栄　 97熊
4⑤伊藤　大志　 86青○
5⑥一ノ瀬　匠　 92佐
5⑦古屋　琢晶　 90梨▲
6⑧和泉田　喜一 59千
6⑨阿部　秀樹　 89青△

並び
①５９ ⑥３ ④ ⑦２８

大物①新山が地元に見参、ここは負けられない。

前回松山で新山が優勝、その時準決勝・決勝としっかりマークした⑤伊藤なら一応信頼しよう。

３番手の⑨阿部も縦の脚があり地元で上位独占なるかが焦点、別線は⑦古屋の捲りがどこまで届くか。

三連単
①→⑤→⑦⑨
①→⑦→②⑤