助川翔太郎(スケガワショウタロウ)という新人(123期、埼玉)選手がいる。
脚質は逃。
正直これまでの戦歴は決して優れているとは言えず、同県同期で練習仲間でもある吉田晏生(ヨシダハルキ)や佐藤譲士郎(サトウジョウシロウ)が来季からA級2班に昇級するのに対し、助川選手は来期もA級3班で走る。
現状、半分くらいは予選を勝ち上がれても準決勝ではBを取れずに敗退という感じの選手だ。
そんな彼にビッグチャンスが訪れたのは、2024/04/07西武園競輪7Rチャレンジ決勝。
出走メンバーは以下のとおりである。
①天沼雅貴 (埼玉、96期)
②鈴木広人 (神奈川、99期)
③宮道良輔 (徳島、123期)
④黒滝大翔 (茨城、117期)
⑤立石拓也 (福岡、72期)
⑥助川翔太郎(埼玉、123期)
⑦佐藤譲士郎(埼玉、123期)
※想定ラインは⑦⑥①②・④・③⑤
予選、準決勝を2②で勝ち上がった彼に待っていたのは、同県同期練習仲間の⑦佐藤の番手。
今開催の⑦佐藤は、かなり出来が良い感じの力強い走りで連勝しての優出、3番手を固める①天沼も連日佐藤好追で2②と好調、さらに2①で勝ち上がった②鈴木が「地元勢へ」と追走することになり、4車ラインの番手である。
対する別線は、⑥助川、⑦佐藤と同期の③宮道と⑤立石が連携する四国・九州のラインと、同じ関東ながら、脚質的に連携が難しい④黒滝が単騎。
レースは、⑦⑥①②の前受けを、赤板前から③⑤④で押さえに来るが、⑦⑥①②が突っ張り、1センターで③⑤が下げると④が⑦⑥①②後位に切り替え、打鐘で一本棒。4コーナーから⑦がペースを上げ、一本棒のままバックへ。バックで④が③⑤を連れて捲りに出るが、3コーナーで④が①の脇まで届くかどうかという絶妙のタイミングで、⑥が番手捲り発進。①が⑥を追走しながら④を軽く牽制し、②も①に続き、そのまま⑥①②でゴールし、助川翔太郎が初優勝を決める。
まずは助川翔太郎選手の優勝を称えたい、タイミングもバッチリの完璧な番手捲りだった。
そして、助川選手の優勝はラインの力のお陰だなという強い感想を持った。
もちろん、これまでの助川選手のレースでの貢献や練習振りを皆が認めているからこその佐藤選手の早逃げであったろうし、天沼選手、鈴木選手(黒滝選手追走の選択肢もあったはず)が後ろを固めてくれたのであろう。
助川選手には、優勝という大きな壁を一つ越えたこれからも、一層精進して長く活躍する選手になってくれることを期待したい。
なお、6-1の2車単は3番人気で580円。6-1-2の3連単は4番人気で2,830円だった。
う~ん、ファンの皆さんも分かってらっしゃる。
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ラインの力(助川翔太郎の初優勝)
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