ブログ

高松宮記念杯決勝の郡司の潔い先行姿勢に富原忠夫さんを思い出さずにはいられない。

2024/06/21 1:07 閲覧数(150)
このブログを違反通報します
違反通報のフォーム画面へ移動します。
今回、宮杯で郡司浩平が北井佑季をしっかりと引っ張り番手を回った北井に初のビッグタイトルを取らせた。
何だかんだと言う輩もいるが、郡司の番手に取らせるときの先行ははっきりと早めにアクションしていて分かりやすいし、気持ちいい。北井も気持ちをしっかりと受け取って優勝した。
脚が三角に回ってしまい、とうとう無冠のまんまで輪界を去った過去の強豪もいるので、よく一発でツモった。素晴らしい。

話しは変わって、私が競輪を覚えたての頃は、高松宮記念杯と言う呼び名ではなく『高松宮杯』だった。通称、『宮杯』だ。大津琵琶湖競輪場の固定開催で雨の宮杯の別称もあり、やたら、雨天も多かった記憶ある。
そんな第39回の宮杯決勝戦は宮杯4連覇の新記録の掛かる怪物・滝澤正光と宮杯を制覇すると輪界初のの特別競輪全冠制覇の偉業達成をかけた鬼脚・井上茂徳の対戦となった。まぁ、当時の滝澤の強さと言ったら言葉に表しづらいほどの強さの先行、捲りで特別競輪を勝ち捲っていた。

西の並びは徳島の重戦車、本家大ギア4.00倍の富原忠夫を番手に置き、佐々木浩三が九州軍団の先陣。後位に富原忠夫-中野浩一-井上茂徳-佐々木昭彦-佐々木浩三、東の並びが滝澤正光-馬場進-、小磯伸一に高林秀樹の福島、群馬の混成軍団。
スタートは東軍・滝澤が取って東軍の4車が前、西軍の5車が後ろ。
青板目掛けて、佐々木浩三がインを斬る形で東軍を押さえて、大ギア・富原忠夫を先行位置へと送った。
もう、捲り勝負と腹を括った滝澤は6番手に下げて打鐘。
富原の大ギア先行はかかっていて最終バックから捲って行った怪物・滝澤も同期の佐々木昭彦・浩三兄弟に睨まれていて、いつもの出足がない。最終3角前から富原をミスター中野の番手捲り。G前に鬼脚を発揮した井上茂徳が競輪界初のグランドスラム達成した。
私が感動したのは翌日の日刊スポーツ記事の先行した富原忠夫のコメント。『同期の怪物・滝澤君を相手に最終バックを自分が取れて先行できたことに涙がでるほど感激した。』とあった。グランドスラマーの誕生にはこんな熱い男の走りがあったことも忘れられない。

昨今、激強の選手を相手に番手捲り戦法をいい顔しない人もいるが、立派な戦法と私は思う。それに対峙する強さで対抗すればいいのだ。
これからもファンの想像力を膨れ上がらせられる面白い競輪競争を見たいものだ。

コメント(0)

※コメント投稿後は編集・削除が行えません。投稿前に内容をよくご確認ください。
※コメントは承認制の場合があります。管理側で内容を確認するため、反映に時間がかかる場合があります。

Gambooでは、人が嫌がるような発言、著作者の許諾のない文章の投稿、公序良俗に反する投稿等を禁止させていただいております。禁止行為が確認された場合、予告なく削除、コミュニティ機能の利用制限、退会等の処理をさせていただくことがありますのであらかじめご了承ください。
コミュニティのご利用ガイドライン
TOPへ