あの震災から４年経ちました。

個人的にはいろいろあったものの、いまだに避難生活を強いられる人や大切な人を亡くした人に比べたら、全く取るに足らないでしょう。

公営競技も、翌日から全国で開催中止に。翌12日だけは西日本エリアで開催していたボートレースも、13日から開催中止になりました。
阪神大震災の時は、少なくとも首都圏で公営競技の開催中止はなかったと記憶してますので、かなりの広域にわたる甚大な被害があったとはいえ、この対応は異例でした。
開催中止の間、選手らは街頭での募金活動など積極的なチャリティー活動を各地でしていたのも、今までなかなかなかったことでした。

結局、年度変わりの４月にようやく開催再開となりました。３月中に予定されていたいたボートレース総理大臣杯や記念競輪は中止に。総理大臣杯は８月に震災復興競走として、記念競輪は次年度中にスーパーＦ１として代替開催されました。その一方で３月限りで廃止の大津びわこ競輪は、最終開催が中止打ち切りとなり、中途半端な形で終焉しました。
売り上げ面も、長期にわたり再開できなかった場外やいわき平本場のような事例もあり、この年を境により厳しくなったように感じます。


ただ、思うのですが、こういう時は果たして中止や自粛が適切な対応なのだろうかということです。
復興へいちばん大切なのは、実は普通の生活を送ることです。
普通の生活を送ることで、足りない部分が明らかになり、そこへリソースを集中可能になります。
また普通の生活を送ることは、消費を落とさないことであり、それは生産や納税が正常に行われることにつながります。
震災復興に多額の税金が使われる以上、普通の生活の維持が実は生命線なのです。

ところが、公営競技は長期の中止を余儀なくされました。
中でも12日に開催したボートレースは、ネットなどで相当な非難を浴びました。
施設や交通網の被害が大きく、また集客もシビアになる東日本地区は開催中止はやむを得ないことでしたが、果たしてそれは全国的なことだったのか。
今は広域場外が当たり前なので、東日本で発売できないことは売り上げ面では大ダメージですから、それが理由なら経営判断でしょう。実際、ＪＲＡは西日本なら開催可能だったのに、首都圏の混乱ぶりを鑑みて中止にしたように思えます。やはり首都圏の客が主力なのだし。
ですが、ネットの批判や世間の空気感が判断材料だとしたら、あまりに残念すぎます。広域場外を伴わない一般戦は、近畿以西で少しはあってもよかったかもしれません。ただ一般戦では赤字拡大にしかならないかもですが。

震災から４年、あの時を振り返るのは大切なことです。
しかし、その一方で、だからこそ普通の生活を送ることもまた、大切だと知ってほしい。
過度な自粛はマイナス面も少なくありませんし、何よりその発想は戦時中のものと酷似しています。

今日も４年前と同様に多数の公営競技の開催が予定されています。
平日ですが、楽しめる方はいつも通りに楽しんでほしいものです。