ワシじゃ、博士じゃ。今回はワシ自ら解説を務めさせてもらうぞ。さて本題じゃが、みんなは車券を買うときに出目を意識したことはあるだろうか。ミッドナイト競輪では、競走得点上位順に1番車から選手を並べているから当然意識している人は多いと思うが、今回はこの出目について一歩踏み込んで調査を行ったぞ。対象はコロナ禍以降(2020年10月~)にメインとなった7車立てレースじゃ。ぜひ一読して今後の車券戦術の参考にしてくれ。
G3以上のS級戦は9車立てじゃが、チャレンジ戦、A12班戦、F1のS級戦、ガールズ戦は全て※7車立てレースじゃな。
※レインボーカップのファイナル戦だけは例外じゃ
まずは調査の諸条件について説明していくぞ。今回、出目に関する調査をするにあたってレースを4グループに分けたぞ。同じ7車立てのレースでも諸々の条件が異なれば全く別物じゃからな!内訳は以下の通りじゃ。
ミッドナイトは他の開催と違って競走得点上位順に1番車から選手が並べられるから当然出目の出方に影響するぞ。
また選手の脚力が1・2着出目に反映されやすいガールズケイリンと、ライン戦が展開に大きく影響する男子競輪も出目の出方が全く異なるぞ。
集計の対象とした7車立てレースの内訳は以下の通りじゃ。期間は2020年10月~2023年6月の2年9ヵ月間じゃぞ。2020年10月は、7車立てレースがメインになり、なおかつミッドナイトの競走得点上位順の車番配置が始まった時期じゃな。
男子競輪 | ※38,186R |
ガールズケイリン | 3,317R |
男子競輪 | ※13,297R |
ガールズケイリン | 1,057R |
対象は7車立てかつ、2車以上がゴールしたレースじゃ。年に2回あるSA級の「ルーキーシリーズ・プラス」はA12班としてカウントしておるぞ。
手始めに車番別の1着率と2着率を調べたぞ。下のボタンを押して表示したいグループを切り替えてくれぃ。
男子競輪のモーニング、デイ、ナイターでは1番車の1着率・2着率が高いみたいじゃな。しかしそれ以上に6番車の1着率・2着率の極端な低さが目立つのぉ。
ここからいよいよ本題じゃ。男子競輪とガールズの2車単出目出現率をミッドナイトとそれ以外の開催時間帯でグラフにしたぞ。
男子競輪は比較用にクラス別(S級戦、A12班戦、チャレンジ)も作ったぞ。
大前提として、ミッドナイトは男子競輪もガールズも競走得点上位順に1番車から選手が並べられるから、この点は念頭に置いてから結果を見てくれ。
男子競輪は1-5と5-1が上位ワンツーだったぞ。逆に6番車絡みの出目は出現率が低めじゃな。
今回の調査を行う中で、2車単出目の出現率に特徴がある競輪場が5場見つかったぞ[1]。他の要素との兼ね合いもあると思うが、該当の場で2車単を買うときの参考にしてくれ。
特に特定の出目の出現率が10%以上を超えている別府競輪、広島競輪、小倉競輪は注目じゃ!
なお集計に使用したデータは男子競輪のモーニング・デイ・ナイターじゃ。ガールズやミッドナイトのデータは含まれていないからこの点は留意してくれ。
最も特殊な傾向があったのは
別府競輪だったぞ。
3-5と5-3の出現率が非常に高くそれぞれ13.08%と11.22%で
この2つだけで全体の2割以上を占めているぞ!
...で3-5と5-3と言えばチャレンジで出現率が多かった出目なのじゃが、どうやら別府での開催が多いことが原因だったみたいじゃな。(モーニング開催が多い別府は全チャレンジレースの4.4%を担っているぞ。)
いよいよお待ちかね、収支関連のお話じゃ。各出目の的中率(横軸)、平均配当(縦軸)、回収率(色の濃さ)の関係性をグラフにしたぞ。一点注意なのじゃが、この項目に関してガールズはサンプル数が少ないせいで各データのバラツキが大きく、正直信頼性が高いとは言えないぞ。だからガールズは参考程度にとどめるのじゃぞ!鵜呑みにしてはいかんからな!
男子競輪のモーニング・デイ・ナイターにおける、全レースの2車単平均配当と全出目の平均回収率は以下の通りじゃ。
平均配当 | 2,554円 |
平均回収率 | 61.3% |
的中率が2%以下になると回収率が大幅に下がる(60%以下になる)ようじゃのぉ。
全場との差異をカイ二乗検定のp値で判定。p値が0.01を下回った(有意水準1%で差がある)のが次の5場。
別府競輪→広島競輪→小倉競輪→松山競輪→向日町競輪
(p値が小さい順)