基本中の基本編 予想の仕方編

競輪予想イロハのイ


基本中の基本編

ラインてえのは、なんじゃらほい?

競輪のレースは通常9名の選手によって行われます。ひとつのレースには、大概3人くらいの逃げ屋がいます。残りの6人は追い込み選手です。追い込み選手は空気抵抗を受けたくありませんので、6人それぞれが自然と逃げ屋をマーク(風圧から身を避けるため、別の選手をピッタリ追走すること)するようになります。逃げ屋の真後ろの位置は番手と呼ばれます。逃げ屋が3人なら、番手も3箇所あることになります。番手選手の後にも別の追い込み選手が一人ずつつきます。この選手の位置を3番手と呼びます。こんな感じで9人の選手は、逃げ屋と追い込みが一列に並んだ2~4人のグループに分かれます。このグループをラインと呼びます。競輪ではこのラインというものが非常に重要な意味をもってきます。ラインが数々の駆け引きとドラマを生み出すのであります。

ちなみに、逃げ屋が3人いて、ラインが3つに分かれることを3分戦と言います。競輪ではもっともオーソドックスなラインの分かれ方です。ラインが2つだと2分戦と言います。ラインが4つだと4分戦とか「コマ切れ戦」と言います。ラインがひとつしかない場合もあります。これは、「逃げイチ」とか「先行一車」と呼ばれます。

※なお、追い込み選手は、自分が出走するレースにいつも目標(自分がすんなりマークできそうな自力選手)がいるとは限りません。目標に恵まれなかった場合、どこかのラインの4~5番手にまわるか、他のラインの番手を横取りするかの選択をします。ちなみに後者の番手横取り作戦のことを「競り(せり)」と言います。「競り」があるレースは迫力満点です。危険を承知で勝負に出た男の生き様をぜひ最後まで見届けてください。

ほうほうほう、するってえとラインってえのは空気抵抗を減らすためのもんなんな?

ラインの役割は、空気抵抗を減らすだけではありません。次の三点にまとめてみました。

  • 他のラインの進路を妨害すること
  • 追い込み選手にとっては、空気抵抗を減らしてもらったり、良い位置まで連れて行ってもらったりすること
  • 同一ラインの選手は、基本的には味方なので、自力選手にとっては敵を減らすこと
    (但し、最終直線に入ったら、敵味方関係無しに全員全力でゴールを目指します)

A.B.C.の内で最も大切なのがAの進路妨害です。進路妨害が成功すれば、ラインの勝利に直結します。ひいては、自力選手にとっても、追い込み選手にとっても自分の利益につながります。だから進路妨害は重要なのです(但し過度な妨害行為にはペナルティが課されることがあります)。進路妨害には、いろいろな種類があります。その中でも非常によく見かける進路妨害作戦が「ブロック」です。「ブロック」を理解しておくだけで、レースの展開をぐっと推理しやすくなります。ぜひぜひ、「ブロック」を頭に叩き込んでくださいませ。

進路妨害「ブロック」

ブロックこそ競輪の醍醐味と言うファンは少なくありません。時として、落車をも引き起こす強引・豪快・体当たりによる進路妨害、それが「ブロック」です。「ブロックする」以外にも「仕事する」「張る」「露払いする」等の言い方があります。次のイラスト解説から、ブロックが何たるかを見て行ってみましょう。

最終周回2角 1.うー、俺の脚で逃げきれっかな縲怐B 2.バカヤロウ!おめえ(1)が捲られたら、俺まで飛んじまうべよ!! 4.満を持して、捲り発進!!

※飛ぶ:着外に沈むこと

右のイラスト解説のように、ブロックには、捲りを不発にする効果があります。ブロックの上手な選手がマークしてくれると、逃げ屋は、心強く感じるものです。そういう時、逃げ屋は積極的に逃げを打ちます。追い込み選手としても自分がマークする逃げ屋が逃げてくれれば、それ以上の喜びはありません。だからこそ追い込み選手も、一生懸命ブロックするのです。こうして逃げ屋と追い込み選手の間には、持ちつ持たれつの関係が生まれていきます。

最終周回BS 2.(4)め、これでも喰らえい!ドスン!! 4.うひゃ!すんげーブロック!でも、こんくらいで負けてたまっか!

※但し、いくらブロックの上手な追い込みであっても、ブロックできない場合があるので注意して下さい。捲ってくる選手のスピードが段違いに速いとブロックすることは出来ません。まあ、この辺の攻防は、レースを見ていくうちに自然と分かるようになります。

最終周回3角 2.しぶといヤツだべ!オラッ!もう一発喰らえい!!ドン!!! 4.げっはー。さすがにもうムリっス。 1.おっ、さすが(2)さんは、頼りになるぜい!助かった!
最終周回2C 2.おい(1)!捲りは止めてやったゾ。もう少しだから頑張れい!! 4.よろよろ
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