KEIRINグランプリデータ集 2024年版(検証編)(2024/12/25)

KEIRINグランプリデータ集、検証編では過去10年のレース結果から見える傾向・特徴について検証していくぞ!

過去10年のレースの概要については振り返り編から確認してくれ。

1.出目と配当


KEIRINグランプリ過去10年のレース結果
1
2
3
2車単3連単
車券配当人気車券配当人気
20142512-52,890円(10)2-5-119,280円(63)
20156286-22,920円(12)6-2-87,720円(22)
20163683-65,670円(24)3-6-841,560円(160)
20179819-85,450円(21)9-8-128,230円(91)
20181241-23,560円(13)1-2-421,440円(71)
20194384-319,190円(64)4-3-8143,920円(410)
20204294-220,020円(55)4-2-9221,650円(419)
20214324-32,380円(11)4-3-210,520円(32)
20229129-11,260円(1)9-1-24,760円(1)
20233543-55,210円(22)3-5-421,370円(82)
配当比較
対象レース2車単配当3連単配当
中央値平均値中央値平均値
過去4年のS級9車立てレース1,550円4,011円7,730円8,343円
過去10年のKEIRINグランプリ4,385円6,855円21,405円52,045円

7番車は死に目?

出目について、他の車番は少なくとも2回以上は出現している中、過去10年間で7番車が一度も3着内に絡んでいないぞ。

もっとさかのぼると7番車は2011年に3着なって以降、12年間3着内に絡んでいないようじゃ。

いわゆる「死に目」というのかも知れないが、確率計算すると、9車立てレースの場合12レース中どれかの車番が一度も3着内に絡まないというのは 6.9%であり、実はそれほど珍しくはないようじゃな。

グランプリは高配当狙いが良い?

2022年は人気の近畿ワンツー(9脇本-1古性)が決まって2車単・3連単とも1番人気だったが、グランプリ全体としては人気車券は決まりにくい印象があるな。

実際に配当額をコロナ禍以降(2020年10月~)の全S級9車立てレースの配当額と比較してみると、2車単・3連単とも、明らかにグランプリレースの配当は他のS級戦より高額になっていることがわかったぞ。

2. 決まり手


1着決まり手比率の比較
対象レース1着決まり手比率
400バンクS級9車立て
(過去4年)
逃げ
12%
捲り
35%
差し
53%
KEIRINグランプリ
(過去10年)
捲り
40%
差し
60%
2着決まり手比率の比較
対象レース2着決まり手比率
400バンクS級9車立て
(過去4年)
逃げ
17%
捲り
20%
差し
29%
マーク
34%
KEIRINグランプリ
(過去10年)
逃げ
20%
捲り
30%
差し
40%
マーク
10%

先行したら勝てない?

もともとS級9車立てレースは1着の「逃げ」比率は少ないのじゃが、過去10年のKEIRINグランプリでは1度も決まっていないぞ。

2着では過去10年で2度の「逃げ」があったが、いずれも脇本雄太選手のものじゃな。

先行したらなかなか勝てないようじゃ。


スジのワンツーは決まりにくい?

過去10年のKEIRINグランプリでは、2着の「マーク」は1度しか記録されていないぞ(2022年の脇本‐古性の1番人気決着)。

グランプリでは、スジ違い車券で高めの配当を狙うほうが良い選択かも知れんぞ。

先行したら勝てない?

もともとS級9車立てレースは1着の「逃げ」比率は少ないのじゃが、過去10年のKEIRINグランプリでは1度も決まっていないぞ。

2着では過去10年で2度の「逃げ」があったが、いずれも脇本雄太選手のものじゃな。

先行したらなかなか勝てないようじゃ。


スジのワンツーは決まりにくい?

過去10年のKEIRINグランプリでは、2着の「マーク」は1度しか記録されていないぞ(2022年の脇本‐古性の1番人気決着)。

グランプリでは、スジ違い車券で高めの配当を狙うほうが良い選択かも知れんぞ。

グランプリ成績の判定について


ここからは選手項目でグランプリ成績との関係を調査するぞ。

選手のグランプリ成績の判定としては、「着点の平均値」および「着点の加重移動平均」を用いるぞ。

詳細は以下の通りじゃ。

着点

選手のレース着を点数化したもの。 1着 20点、2着 10点、3着 5点、4着 2点、5着 1点、6着以下 0点 とした。

着点の平均値

表の各行における、該当選手の着点の平均。(単純平均)

加重移動平均

対象行の該当選手の着点に2倍の重みを置きながら、前後行の選手の着点も含めて平均を取った値。(データが平滑化され、全体の特徴がつかみやすくなる)

3. グランプリ出場回数


グランプリ出場回数成績
出場
回数
該当
選手数
優勝
回数
勝率-連対率-3連対率着点優勝者(開催年 選手)
平均値加重移
動平均
2129.5%9.5%14.3%2.93.32020和田、2021古性
21417.1%35.7%35.7%4.53.62018三谷
3800.0%12.5%25.0%2.33.4 
48112.5%12.5%37.5%4.04.62022脇本
58337.5%37.5%50.0%8.17.02015浅井、2019佐藤、2023松浦
66116.7%33.3%83.3%7.87.02014武田
76116.7%16.7%16.7%3.74.82017浅井
8600.0%33.3%50.0%4.23.8 
9400.0%25.0%25.0%2.84.2 
103133.3%33.3%66.7%8.35.22016村上義
11200.0%0.0%0.0%0.54.6 
12100.0%100.0%100.0%10.04.6 
13100.0%0.0%0.0%2.02.8 
14~200.0%0.0%0.0%0.00.4 

狙うべき出場回数の選手は?

対象選手数がそれほど多くないので、過剰適合とならないよう加重移動平均着点の値で判定を行うぞ。

なお、表中は点数が高い(成績が良い)部分を、点数が低い(成績が悪い)部分をの背景色としているぞ。

成績が良いのは、出場回数4回目~7回目の選手、および出場回数10回目~12回目の選手じゃ。

一方、出場回数13回目以上となると非常に成績が良くないぞ。また初出場~3回目もあまり良くないようじゃのぉ。

4. 能力値順位


能力値順位と成績
G指数
順位
該当
選手数
優勝
回数
勝率-連対率-3連対率着点優勝者(開催年 選手)
平均値加重移
動平均
110110%30%60%5.86.22021古性
210220%50%50%7.25.22014武田、2022脇本
31000%0%10%0.92.9 
41000%10%40%2.82.1 
51000%10%30%2.24.3 
610440%60%60%10.26.82016村上義、2017浅井、2018三谷、
2023松浦
710220%20%30%4.75.82015浅井、2020和田
810110%20%20%3.63.12019佐藤
91000%0%0%0.71.6 

※過去10年のKEIRINグランプリの出走選手を対象に、メンバー中の能力値順位とレース成績の関係を調査

※正確な能力値判定を行なうために、ここではGambooの予想情報で公開されている「G指数」を能力値として使用

強い選手が勝つとは限らない?

ここでも加重移動平均着点の値で判定を行うぞ。

G指数順位1位・2位の強い選手も成績は良いが、それより良いのは順位6位・7位の選手じゃな。

さすがに順位9位の選手は成績は良くないが、能力値が低くても順位8位までなら十分優勝を狙えるみたいじゃのぉ。

5. 年齢


選手年齢と成績
年齢該当
選手数
優勝
回数
勝率-連対率-3連対率着点優勝者(開催年 選手)
平均値加重移
動平均
~28900.0%0.0%11.1%1.01.3
29700.0%14.3%14.3%2.02.3
308112.5%25.0%25.0%4.15.02021古性
317228.6%57.1%85.7%10.16.72015浅井、2018三谷
32700.0%0.0%42.9%2.66.6
337342.9%57.1%71.4%11.36.82017浅井、2022脇本、2023松浦
34700.0%14.3%14.3%2.05.0
35300.0%33.3%33.3%4.02.2
36400.0%0.0%0.0%0.01.1
37400.0%0.0%25.0%1.30.8
38200.0%0.0%0.0%0.53.1
394125.0%50.0%50.0%7.55.52020和田
406116.7%16.7%33.3%4.54.52014武田
41300.0%0.0%0.0%0.34.2
422150.0%100.0%100.0%15.010.12016村上義
432150.0%100.0%100.0%15.010.62019佐藤
44300.0%0.0%33.3%1.73.2
45~500.0%0.0%0.0%0.40.7

優勝しやすい年齢は?

着点の加重移動平均を見ると、
30歳~34歳の年齢帯と39歳~43歳の年齢帯が優勝しやすいようじゃな。

6.ライン長およびライン上の位置


ライン長と成績
ライン長該当
選手数
優勝
回数
ライン成績個人成績優勝者(開催年 選手)
勝率-連対率-3連対率勝率-連対率-3連対率
1車18211.1%22.2%50.0%11.1%22.2%50.0%2015浅井、2021古性
2車20525.0%50.0%55.0%12.5%25.0%27.5%2017浅井、2019佐藤、2020和田
2022脇本、2023松浦
3車8225.0%62.5%112.5%8.3%20.8%37.5%2014武田、2016村上義
4車2150.0%50.0%50.0%12.5%12.5%12.5%2018三谷
ライン上の位置と成績
ライン上
の位置
該当
選手数
優勝
回数
勝率-連対率-3連対率平均
着点
優勝者(開催年 選手)
単騎18211.1%22.2%50.0%5.22015浅井、2021古性
先頭3013.3%13.3%23.3%2.42022脇本
2番手30723.3%36.7%43.3%6.72014武田、2016村上義、2017浅井
2018三谷、2019佐藤、2020和田、2023松浦
3番手1000.0%10.0%10.0%1.5
4番手200.0%0.0%0.0%0.0

ラインは長いほうが有利か?

表のライン成績を見ると、勝率・連対率・3連対率は4車ラインや3車ラインのほうが高いが...。4車ラインは過去10年で2度出現して、ラインの中から優勝者が1人出ただけで2着、3着は出ていないぞ。

グランプリに限れば、4車ラインはそれほど脅威ではないようじゃな。

ライン上の位置はどこが有利か?

ライン上の位置を見ると、、過去10年のうち7回は2番手の選手が優勝しており、2番手位置が圧倒的に有利のようじゃな。単騎は意外と成績が良く、ライン3番手・4番手だと優勝を狙うのは相当難しいみたいじゃのぉ。

7.まとめ


  • グランプリの配当は2車単・3連単ともに高額になる傾向

  • 先行は勝てず、スジのワンツーは決まりにくい

  • グランプリ出場回数で成績が良いのは4回目~7回目、および10回目~12回目の選手

  • 能力値の順位は1位、2位選手も成績は良いが、6位、7位選手の優勝率が最も高い

  • 優勝しやすい年齢は30歳~34歳、および39歳~43歳の選手

  • ラインは長いほうが有利だが、4車ラインがそれほど強力ではない

  • ライン上の位置は2番手が圧倒的に有利、3番手・4番手は不利で、単騎は意外と悪くない

...以上、ぜひKEIRINグランプリの車券戦術の参考にしてくれると嬉しいぞ!

脚注


 ^ (8P3/9P3)12 × 9)で計算。

 ^ G指数とは、過去7場所の成績に対して平均競走得点の計算方法を利用しつつ、いくつかの改善を行って算出したもの。「G指数を徹底検証」を参照。


関連:「KEIRINグランプリデータ集 2024年版 (振り返り編)」

記事一覧に戻る