所謂「飛び級」制度にて通例より早いデビューが叶った菊池岳仁(長野117期)は、チャレンジ戦を軽く九連勝で済ませ、特別昇班直後も完全優勝。そのままS級特昇まで一直線とおもいきや、三月九日の伊東A級準決でハコ差しを喰い連勝は「十三」でストップした。
ま、あれだけの早逃げ・突っ張り先行なのだから(しかも無風の番手はS級降りで捲り兼備の選手だった)、競輪という競技の特性からして「あたりまえ」に近い敗因であり、表題の「菊池岳仁の二着を考察する」までもなかろう、と突き返されそうだが、お得意の駄弁をひとつ――。
菊池の連勝がストップした伊東のレースは打鐘前の二角五番手附近で森川康輔(岐阜111期)が落車している。菊池の十三勝の正式な成績表を調べてみると、失格裁定が一軒あるが、落車事故はゼロ。そう、あのレースは菊池にとって、プロになってから初めて経験する競走中の落車だったのだ。もちろん終始先頭で風を切っていた菊池には実害なしなのだが、後方から聞こえたガッチャ~ン! 嫌な怖い音に一瞬軀が固まった? ゆえに最後の最後に微妙に微細に響いた――。
ド素人の、愚かなる、独りごとでした。
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