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すべては車券を買うために――。

2017/10/08 14:07 閲覧数(875)
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 三十数年前の京王閣競輪場だったか。岡山の某選手が上昇してきた地元の御大級の選手を簡単に入れてしまい、◎人気の九州だか四国の先行屋の後ろに地元御大-某と隊列が変わり、場内には野次と怒号が渦巻いた。と、記憶しているのだが詳細は怪しい。場内の予想屋は、某は隠れフラワー・ラインだから、東京の競輪場で御大に入れてくれと言われれば入れちゃうのよ。そんな解説を得意げにしていたっけ。頭にきた俺の友人は一年以上、某が関東に遠征すればせっせと出かけ野次将軍と化したが、俺はもう一度某とフラワー・ラインの選手が折り合ってしまう競走を探していた。
 大宮記念の決勝でコメントと選手紹介と実際の並びが違っていた四国のW選手を俺は好かないが、だけど車券は別でWの車券も買う。とくにWに位置がないときのWのコメントと選手紹介を疑う車券なのだが、そんな捻くれたことに専心しているようじゃギャンブルは駄目になるだけだ。
 SSイレブン騒動のときもその善悪より、選手会との遺恨試合を妄想するのが楽しく(失礼容赦)、あろうはずもない「抗争車券」を買ってヤラレていた。
 巷で騒がれる諸橋愛についても、諸橋と誰それの遺恨だろうが何だろうが、それを車券に、俺だけの妄想車券に役立てるだけの話だ。競輪道か邪道かは俺には二の次で、すべては車券を買うための、極私的な思い込みの「道具」としてある。
 車券を買えない懐具合でも競輪を見続けるのだって、次に競輪を買うための準備以外のなにものでもない。もし車券が買えない人生になったなら俺は、競輪など一切見ないだろう。
 俺としてはここまでけっこうクールに書いていたつもりなのだが、傍のテレビに映る親王牌三日目の第六競走、山崎芳仁に怒髪天を衝いた。昨日といい今日といい、そりゃなかろうよ! 金輪際山崎は買わねえ――!
 これが俺の正体である。


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